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夏の終わりはドライブで

 夏休みが終わろうとしていた8月中旬。

 つむぎと咲夜はしきに誘われてドライブをしていた。ドライブに来ていた場所はあまり人気がなく住宅街を通りすぎていく。

 しき以外に運転している車やバイクはなく、その街並みは活気がなくみえた。



「ひゃっほーーいきもちいいい!」



 しきは楽しそうにバイクを運転していた。

 つむぎと咲夜はバイクについた小さい車、サイドカーに乗っている。



「わぁ……! これがしきちゃんがいつも見てる光景なんだね!」


 

 風に当てられ髪がなびきつむぎは言う。

 バイクに乗るのははじめてだったつむぎは風を切る心地よさを実感した。

 

 車載動画は見たことあるがこうやって自分が実際にバイクに乗るのはまた違った感覚があった。



「しきの運転とか事故りそうで怖いんだけど」


 

 乗り気でない咲夜。咲夜は最初来るつもりはなかったがつむぎが行くといってから一緒についてきた。



「大丈夫大丈夫ーウチの博士の設計した設定によるとウチの年齢は19歳なんだぞ! だから車も運転できるしお姉さんに任せていいよーふんふん」


「免許は?」


「……ア、アンリアルだからオールオッケー?」



 沈黙の後疑問文でしきは返答した。

 正直不安しかない。



「ほんとうに事故らない?」


「だ、大丈夫だって飛行モードじゃなければ鳥に苛められることは10回に1回だけだしその時しか事故らないから」


「それって大丈夫っていうの……」



 呆れたように言う咲夜。実際しきの車載動画は半分以上途中でバイクが事故ったりすることが多い。事故って自爆するまでがノルマでもし自爆せず終わった場合むしろ視聴者に心配されることすらあった。


 空には鳥がいる気配はない。なのでとりあえず大丈夫だろう。


 

 そう思っていたが──



 ザーザーといきなり豪雨が降ってきた。

 


「雨っ!?」


「あぁぁ鳥がいないときは雨が降る確率高いんだったぁぁぁ」



 悲鳴のように叫ぶしき。


 しきは不運にめぐまれているのかとにかく運がない。しきはブレーキを踏み運転を止める。



「あぁどうせこの雨もウチのせいなんでしょ……いつもウチは不幸でどうせウチなんか……もう自爆し──」


「私たちも一緒なんだから落ち着いて!」


「そ、そうだよっ! どこかに雨宿りしよ!」



 つむぎと咲夜はしきが自爆しようとしたのを止める。しきはなきそうな顔になっている。ネガティブなしきはアンドロイドなのですぐに自爆しようとしがちだ。

 爆発されるのは困るし危ないのでとにかくなだめる。



「じゃあどっかいいとこない……?」



 ぐすん、とテンションが一気に下がったしきは尋ねる。しきを自爆させないためにどこか雨宿りできそうな場所を探す。



「えーっと……あっそこの喫茶店とかどうかな!」



 あたりを見渡したつむぎは一つの場所を見つける。

 20メートル先。

 それは低木に囲まれた喫茶店だった。

 看板に喫茶店の名前が書いてある。

 喫茶雪月花。筆で書かれたような達筆な文字だ。



「うん、じゃあ入る……」



 いつもより大人しいしきと一緒につむぎと咲夜は喫茶店への向かって行った。


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