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恐怖の心霊スポット

 長い長い、夏休みがはじまった。

 これから自由な時間が満喫できる。出された課題には目を剃らしたいがそれでも楽しい毎日がはじまる。



 そう勢い込み今日もUnreallyに居るつむぎ。



 今日もお馴染みの近場の喫茶店でお茶をしていた。


 テーブルの席には咲夜だけでなく、ねねこも一緒だ。本当はしきも誘ったが返事が来ない。ただ見てないだけだろうか。


 咲夜はコーヒーを手に持ったまま飲まずになにかを考えており、ねねこは上品に紅茶を飲んでいた。



 つむぎはショートケーキを食べながらDreamtubeで動画を漁る。


 すると一つの動画につむぎは目をつける。



【本当に出る?】噂の心霊スポット │鹿羽ひそかの秘密の砦


 サムネには薄暗い色でフードを被った少女がいる。画像の右下に血痕があり見るからに怖そうな動画だ。


 つむぎは興味本意で動画を再生する。



「おやおや、この動画を見てしまうとは君はさぞかし好奇心に飢えているね」


 

 フードを被り背中を見せる人物が表示された。その声は女の子の声だ。


 あたりは真っ暗で彼女にスポットライトが当たっているだけである。



「やぁ、この動画の主、鹿羽ひそかさ」

 


 ひそかと名乗る少女は正面を向いた。三白眼の目に薄い紫色の髪をした姿をしている。それは動画のサムネの少女だ。



「実はある噂を入手したんだよ。この夏にぴったりのこわーい話さ」


 

 不気味な音声が流れ始める。

 それはこれからはじまる話への没入感を上げていく。



「これはUnreallyで起こった話。とある少女が夜エストヴィル、シャット区にある森に来ていたときの話だ。その森は人気がなくて誰もいなかった。まぁ夜中に森にいく人なんて滅多にいないだろうしね。そんな中彼女は森の中へと進んだ。目的は知らない。いいや、もう知らないと言った方がいいかもしれないね。それで森の奥へと進んでいったんだ」


 

 ひそかは饒舌にトークをしていく。



「すると助けて……助けて! と声がしたんだ。声の方へ進んだが誰かがいるようには見えない。でも声だけはする。その声は上だと気づき見上げると……なんと木に包帯でぐるぐる巻きに吊るされた人物が! 悲鳴をあげようの少女はしたがその時には意識がなかった。起きた時にはもう朝で……気づくと自分自身がてるてる坊主のように吊るされてたらしい。覚えている記憶はあやふやでなんで森に来たのかも覚えてないという」 

 


 そしてひそかは決めポーズをとりパチンと言った。



「これは噂の噂。嘘か本当か知りたいかい? なら自分の目で確かめてみたらいいじゃあないか! 度胸試しがしたい人、期待しているよ」



 そういって動画は終了した。



 ◇



「ねぇねぇ咲夜ちゃんねねこちゃん!」



 つむぎは二人を呼ぶ。

 ねねこは髪を撫でながら、咲夜はコーヒーをテーブルに置きつむぎの顔を見た。



「Unreallyで心霊スポットがあるんだって! 動画になりそうだし行ってみない!?」


「にゃ!? し、心霊スポットなんてそんなこわそうなのいかにゃいわよっ!」



 ねねこはほんとうに怖がってるようで尻尾を立たせて言った。



「ねぇ、咲夜ちゃんは!?」


 

 目を輝かせてつむぎは咲夜に問う。



「私は別に大丈夫だけど……つむぎは怖くないの? 心霊スポットとか怖いやつ」


「わたしも怖いの得意じゃないけど……けど行ってみたい! なんかすごい動画配信者って感じがして」


「つむぎもすっかりUドリーマーの鑑になったね……」


 

 そんなつむぎに若干あきれながらコーヒーを手に取り飲む咲夜。


 

 するとジェット音が上からしてくる。

 それはこっちへと降りてきた。



「いやーごっめーん。また遅刻しちゃった~」


 

 アンドロイドのしきだ。



「しきちゃん返事ないからどうしたのかと思ったよ」


「いやねーサイバー凄いマシンの開発のアイデアができて没頭してたんだよー。で、なにしてたのーなにしてたのー?」


「あのね、心霊スポットの動画撮影しようって話してたんだよ」


「なにそれめっちゃ楽しそう! ウチも参加するーる!」


「うんじゃあ三人で配信しよう!」



 なぜか意気投合してしまったつむぎとしき。

 そんな二人を横目に咲夜はねねこの方をみた。



「……」


「あっ、あたしは行かないって言ってるでしょ! 寂しくなんてないんだから!」


 

 少し涙目になり叫ぶねねこ。本当は行きたいのかもしれない。


 そんなこんなでつむぎたちは撮影の予定を考えることにした。


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