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お手軽! 超短編ホラー

背筋が冷たい

作者: 湖城マコト

 ――何だ、背筋が冷たい。


 うたた寝から目覚めた俺がまっさきに感じたのは、背中を伝う冷感だった。

 季節は初夏ということもあり、体にはじんわりと汗が浮かんできているのに、背中だけはスースーしている。そのアンバランスさが気持ち悪い。


 まさか、霊的な現象が発生していて、俺はそれを感じ取っているとでもいうのか?

 今まで霊的な体験などしたことは無かったが、なるほど、確かにこれは気持ちの良いものではない。


 しかし、俺の背中の冷たさの理由は、すぐに判明することとなった。


「何を焦っているんだい。背中が痛むからって、湿布を張ってから眠ったのを忘れたのかい?」

「ああ、そういえばそうだった」


 言われてみれば、背中には冷感の他に微かな痛みが残っていた。筋違いをして自分で背中に冷湿布れいしっぷを張ったというのに、すっかり忘れていた。


「俺ってば、馬鹿かよ――」


 疑問が解決し、俺は思わず声に出して笑ったが、ふと冷静になると、新たな不安が襲ってきた。


「……さっきの声、誰だよ?」


 俺は一人暮らしで、この家には他に人はいないはずなのに……誰が喋っていた?


 謎の声の存在に、俺の背筋は凍った。



 

 了

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― 新着の感想 ―
[一言] フレンド湿布なんだろ
2016/05/26 08:46 退会済み
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