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02 換金カウンターにて

恥ずかしながら続きます。

「ここが換金カウンターだ。」


ケルディがロディに指差して見せた。


「は~い、いらっしゃい。あら、ロディちゃんじゃない!!きれいになったわね~。」


「おっ、本当だ!ロディアックのとこの嬢ちゃんじゃないか。大きくなったなぁ。」


換金カウンターにいたのは、夫婦でギルドに努めているユイリー=ゼウ(妻)とレンヴァック=ゼウ(夫)だ。ユイリーはきりっとしたつり目のスレンダーな美人で、レンヴァックは大柄などっしりと構えた男だ。


「こんにちは!ユイリーさん、レンヴァックさん!聞いて、聞いて!私、冒険者になれるんだよ!」


「とうとうあの試練を越えたのか、すごいなぁ。」


感心しているレンヴァックに、ついてきたケルディが尋ねる。


「試練ってなんだ?」


「おう、ケルディか。ん?ケルディは知らないのか?英雄ロディアックの弟子の試練。」


「ああ、聞いたことがある。英雄ロディアックの弟子は崖登りやビアベアを一人で狩るとか結構な無茶をさせられるって。」


ケルディは昔熟練の冒険者の先輩から聞いた話を思い出しながら答えた。


「そうそう。ロディちゃん、女の子なのに冒険者目指しちゃったものだから、あの試練、がんばったんでしょう?」


「うん、もう、すっごくがんばったよ~。おかげでどこでも生きられる自信がある。」


にこにこ話すユイリーとロディの話を聞いて、ケルディは首をひねりながらレンヴァックに話しかけた。


「なんだ?ロディって英雄ロディアックの何なんだ?弟子なのか?」


「おい、知らなかったのかよ。この嬢ちゃんはロディアックの愛娘だよ。」


「ええ!?」


ケルディはロディがカウンターで話している中身まで聞いておらず、たまたま目に入った大量の魔物の山を見て判断していたので、英雄の娘だとは知らず、目を見張った。


「まあ、とはいえまだ子どもだ。お前さんがたまに面倒みてやったらちょうどいいだろうよ。」


「あ、そうそう、ここに来たのは王都までに倒した魔物を換金するためだよ。魔物、出していい?」


「はい、いいわよ。」


「えーと、レントンキノコ、シルバータイガー、ブレイズドッグ、ビアベア・・・」


かばんからカウンターへ次から次へと乗せられていく魔物に驚きながらも、ユイリーとレンヴァックは次々に鑑定していく。


「あら、この毛皮きれいねぇ。いい値段がつくわ。」

「あちゃあ。ロディ、次にするときはこいつの目はつぶしたらだめだぞ。いい薬の材料になるからな。」


ロディにアドバイスをしながら大量の魔物を鑑定し、木箱に詰めていく。大きすぎるものはレンヴァックが小さく引き裂いたり折ったりして詰めている。


「お前、一人でよくこんなにも倒したな。」


山のような魔物の量にケルディは唖然としながらロディに呟いた。


「へへ、すごい?一人で王都まで来る間にたくさん遭遇して、そのまま狩っては拾ってたんだ。」


「英雄の試練ってのはすごいんだな。」


「ロディちゃん、換金したら、こんなになっちゃったけど、大丈夫?」


金貨がじゃらじゃらと入った袋をユイリーがカウンターへと乗せる。


「お、おい。そんだけあったら1年は楽して暮らせる額じゃないか!!」


ケルディが叫ぶ。


「えーっと、お金預けるのってあっちであってる?」


ロディはお金の袋を受け取りながら、ユイリーに尋ねた。


「ええ。ギルドの銀行はあっちよ。せっかくなんだからいい武器、買いなさいね。」


「そうだね、ショートソードは一応自分で研いでいるけど、本職の人にみてもらいたいし。いくらかは持ってって、あとは預けとく。」


「待て待て、お前、防具は革製だろ?もう少しいいものも買っておけよ。」


ロディの言葉に、ケルディが慌てて助言する。


「そうだな、その防具は結構いいものだが、付与魔法陣はないのだろう?ロディアックがお前に用意したものならば、動きやすくてよいだろうが、せっかく大量に金があるんだ、じっくり店を回って気に入ったのを買ってくるといい。」


「うん、わかった。」


レンヴァックのアドバイスもあり、ロディはケルディと銀行にお金を預けるとてくてくとギルドを出た。


「お前の武器は弓なのか、剣なのか?」


「え?見てわからない?」


「わからないな。」

設定2 

魔法はイメージが大事である。強化するために言葉による発動方法が一般的である。鮮明なイメージができれば、無言でも発動できる。チームで活動するときは大抵声に出すことで味方にタイミングを教えるようにする。

魔術陣などを操ると、魔術師と呼ばれる。

様々な魔法があるが、相性や技量によって個人毎に差がでる。

まだ見ない魔法もあるだろうと、魔術研究所では日夜研究が進んでいる。

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