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序文

これは、作者の思い付きと自己満足により生み出された終わる見込みも碌なプロットも存在していない物語です。

とりあえず書けたら更新していこうと思うので、お暇な方は読んでみてくだされば幸いです。



魔力の満ち、剣と魔法が飛び交うこの世界には、まことしやかにささやかれている伝説があった。

曰く、一振りで大地を切り裂く剣。

曰く、死者をよみがえらせ、思いのままに操る杖。

曰く、あらゆる脅威を弾く鎧。

挙げればキリのない伝説上の道具たちと、それが納められているという数々の『遺跡』。

存在していなければ…確認されていなければ、ただの伝説として人々の記憶から消えていくしかなかったそれらは、あるときを境に真実あるかもしれないものとして認識されるようになった。


『遺跡』が見つかったのである。


今まで、伝説上の建造物でしかなかった遺跡が最初に発見されたのは大陸の中央部。

ちょうど、今の国と国の国境で発見された。

戦争の余波で崩れ落ちた岩壁から出てきたのは巨大な”門”。

いつ作られたものなのか、誰が作ったのかもわからない門の出現に、国と国は戸惑った。

そして、長い協議の末、一時休戦を提唱。

戦争を止め、国と国は徹底的に門を調べ始めた。

その結果わかったことは以下の3つ。


1つ、”門”の裏側には何もない。

まずはじめに行ったのは、門がどこにつながっているのかということを確認する事であった。

しかし、門のつながりを確かめるために、門の裏側にあった山を全て崩しても、続く先は見つけることが出来なかったのだ。


2つ、”門”を破壊することはできない。

続く先の無い門はただの障害物でしかなく、邪魔に思った国が両側から砲撃を仕掛けるも、

門に対するあらゆる攻撃…傷をつける行為は全て弾かれる、または消え去るということが確認された。


そして、この”門”が伝説上の遺跡であるということを明確にしたのが次の発見である。


3つ、”門”を開くとどことも知れぬ”宮”に通じている。

続くはずの無い門を開くと、その先には宮が存在していたのである。

中に入り、壁、床等を調べてみるも、両国の持つ技術よりもはるかに高い技術力で建造されているということが分かる程度で、それ以外のことは何もわからなかった。


しかし、両国の技術よりもはるかに高い技術力をもつ何者かがこの門と宮を作ったとするならば、その者たちは自分たちにとっての脅威または利益になりえると両国の王は判断し、以後の門の調査、ついで現れた宮の調査は合同で行うこととした。

ここまで何事もなかった門の調査、そして、宮の調査探索に異変が起きたのはちょうどこのころである。

宮の調査を行うための軍備を整え、いざ探索に向かった者達がいつまでたっても帰ってこなかったのだ。

訝しみながらも、両王は次々と探索隊を門内部へと派遣するが、そのことごとくが定刻を過ぎても帰ってこない。

流石におかしいと感じた両王が再度探索隊を編成するために自国へ戻ろうとしたとき。

門の内側から異形の者どもが顔を覗かせたのである。

それまで見たこともない怪物の出現に両王は戸惑った。

護衛として残しておいた兵力を用いて異形の者たちと闘うも、倒しても倒しても沸き出る異形の者たちに為す術も無く、両王はそれぞれの国へと敗走した。


両国に帰った王は、古代文献を含む全ての歴史書を配下の者たちに調べさせた。

あの異形の者たちは何なのか。

そしてあの門はいったい何なのか。

そして、数々の文献に記されていた『遺跡』という存在に当たるのではないかという結論を得た。


『遺跡』

神代の伝説に多く語られる、数多わき出る異形の者たちが守護する秘儀と秘宝の蔵。

最奥に秘められし宝を手に入れた者はこの世に君臨する力を得るという。


両王は停戦を維持したまま、幾度となく門内の調査を実行した。

もしかりにあの門が遺跡だとするならば、奥に眠る秘宝には、計り知れない価値があると考えたからである。

しかし、幾度挑戦するも、そのことごとくが失敗。

両国ともに兵力が尽きたころ、国の軍師は一計を講じた。

『蛇の道は蛇と申します。王よ、冒険者を使ってみてはいかがか』

冒険者。

今だ未開の地を旅し、様々な苦境、秘境へと自ら進んでいく者たちのことをそう呼んでいた。

兵力は無い、だが探索はしたい両国の王は、藁にもすがる思いでこの案を採用。

世界中から我こそはという冒険者を集め、門内の探索に向かわせた。

そして、冒険者による探索開始から1年。

もはや探索を諦める決意を固めようとしていた両王のもとに、門近くの駐屯地から封書が届いた。

ある冒険者の一団が、無事にとは言い難いものの、門の中から帰ってきたのである。

報告を受けた両王は冒険者達をすぐさま王宮へと呼びよせた。

そこで冒険者のリーダーが語ったことは今に至るまで克明に記されている。


『あの迷宮は力のあるなしが全てでは無い。如何にして互いを助け合い、生き延びるために行動できるかが全てだ。そして、あそこは間違いなく神話に語られる遺跡である』


この冒険者の一言が、かの門を”迷宮パラダイム”と名づけるきっかけとなり、世界中に遺跡は実在したのだという事を知らしめることとなった。

その後、世界中いたるところから遺跡が発見され始め、過去の失敗から探索は専門の冒険者達の集まり…ギルドが行うこととなった。


それから200年。


世界にはおよそ300の遺跡が存在し、今でも未踏の遺跡は存在する。

そこを探索する冒険者達がこの物語の主人公である。

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