chapter29 宿屋の値段
知りあった先輩冒険者から宿屋を紹介でしてもらったが、とても奇抜なものだった。
「ウィルさん、フィアンさんおかえり。
その人が連れて来たお客さんだね?」
日本人風の女性が二人に声をかけた。
(日本人の雰囲気はある。
けど――日本人しては美形すぎるし、過去の召喚者の子孫といったところか)
「ケイタと言います。
お世話になります」
オレはそう言って頭を下げた。
「ふふ、礼儀正しい子だね。
私はメグミ、この宿屋の女将をやってるよ」
「メグミさん、いつもの部屋空いてる?」
メグミさんが自己紹介してくれたところでウィルさんが尋ねた。
「すまないね、今日はどこも満室でね。
でも――個室のトリュフの間、マツタケの間、孟宗の間なら空いてるよ」
「全部高い部屋じゃないか。
でも、背に腹は変えられないか…」
「ここ最近、物騒になってきてるし、仕方ないわね」
二人は諦めたようにそう呟く。
「オレはトリュフの間を借りるよ。
一泊で風呂と食事なしを」
「私は孟宗の間ね。
私もウィルと同じにするわ」
二人がそう言うと、
「なら、銅貨50枚になるよ。」
女将さんにそう言われ、二人は銀貨5枚を渡していた。
(ふむ。
この世界では、銅貨10枚つき、銀貨1枚になるのか)
「あんたはどうすんだい?」
お風呂があるみたいだし、入りたい。
「食事と風呂ありでお願いします」
「銅貨100枚になるよ」
女将さんからそう言われ、オレはアイテムボックスを開き、お金を取り出そうする。
(あ、ギルマスから3日後の調査依頼あるんだっけ?)
オレは先ほどのギルドのやりとりを思い出す。
「連泊できます?」
念のため、聞いておいたほうが無難だろう。
「できるけど、本気かい?」
女将さんが“マジかよ、こいつ”という表情をしていた。
お金なら稼げばいい。
おそらく、一泊――銅貨100枚ということだろう。
銀貨に換算すると10枚になるはず。
ホブゴブリン五匹倒せば、お釣りが来る。
なら、問題ない。
女将さんはオレを見て、ため息を吐いた。
「何泊するんだい?」
「四泊ほどお願いします」
「それだと――銅貨200枚になるが、せっかくだ。少しまけてやるよ」
「いいんですか?」
「気になさんな。
少しまけたくらい、経営に響きはしないさ。
そうさね、銅貨170枚にしてやるよ」
オレはアイテムボックスから銅貨170枚を出して、支払いをした。
「これが鍵だよ。
男性は、キノコエリア、女性はタケノコエリアと分かれてるから気をつけておくれ」
女将さんにそう言われ、オレたちは鍵受け取り、教えられた部屋へと向かった。
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