chapter25 報告しただけなのに、おおごとになった
衛兵たちに頼まれ、近隣を調査してゴブリンの群れを倒しただけなのに――どういうわけか、大変なことに巻き込まれた。
オレは倒したゴブリンたちをギルドに報告に来ただけなのに、なぜかギルマスが待ち構えていて、周辺の調査依頼(しかも強制)をされることになった。
(どうして、こうなった……)
オレは“これからどうするべきか”考えるも、答えは出ない。
とりあえず、報酬を受け取ってから考えよう。
「周辺の調査って、いつから始めるんですか?」
意を決して、オレはギルマスに尋ねた。
「今からに決まってるだろ」
その言葉に、オレを含めたみんなは驚いた。
「ギルドマスター、残念ながら……オレはさっきの戦闘で魔力がほとんどありませんし、もうすぐ夕暮れです。
夜間はモンスターの発見も難しいでしょう」
オレの言葉に、先輩冒険者たちも頷いていた。
「そうですよ、ギルマス。
この子の言う通り、準備が圧倒的に足りません。
調査するなら入念な準備が必要です。急ぐ気持ちはわかりますけど、時期を改めるべきです」
先輩冒険者の一人が進言すると、ギルマスは頭を掻いて言った。
「そうさね、お前たちの言う通りだ。
少し焦りすぎてたかもしれない」
そしてため息を吐き、三日後に大規模調査依頼を出すことを告げた。
「参加者には、銀貨三枚の報酬だ。忘れないようにな」
そう言うとギルマスは受付に向かい、軽く会話を済ませて奥の部屋へ戻っていった。
■ ■ ■
オレは討伐報酬を受け取るため、受付へ向かう。
なんとなく“見られている”気がするが……まぁ、気にしない。
「討伐報酬を受け取りたいのですが、よろしいですか?」
空いていた受付のお姉さんに声をかける。
「どんなモンスターを討伐したのかしら?」
「ゴブリンとフォレストウルフです。
数は……ゴブリンが35……いや、39匹、ホブゴブリンが3匹、ゴブリンサージェントが1匹、フォレストウルフが2匹です」
オレの報告に、受付のお姉さんはため息をついた。
「マーベルさんに怒られたみたいですし、今回は許してあげます。
でも、無茶はしないでくださいね。死んだら元も子もありませんから。
それでは裏へ来てください」
受付のお姉さんはそう言い、カウンターの一部を開ける。
(そういえば、マーベルさんって誰だろう……)
オレはそんなことを思いながら後をついていくのだった。
読んでくれた方ありがとうございます
誤字、脱字などの不自然な文章があれば、指摘お願いします
他の作品も読んでくれたら、嬉しいです
面白いと感じたら、評価やブックマークお願いします




