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無気力系召喚者、覚醒する  作者: 火川蓮
三章

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chapter24 想定外の報告

オレがゴブリンの死体を回収していると、女性冒険者が声をかけてきた。


「アイテムボックスまで使えるのね。銀の閃火が欲しがるわけだわ」


なんだか疲れたような声色で言われたけど、大丈夫だろうか。

走ってきたっぽいし、鎧が重かったのかな?

そんなくだらないことを考えていると――


「では、帰りましょう。ギルドにちゃんと説明しないと」


そう続けて、街へ戻っていく。

オレも後を追うように歩き出した。


■ ■ ■


街に着き、ギルドへ向かう。


街の人たちの視線を感じる。

何人もが立ち止まり、オレを見ては小声で話していた。

もう噂になってるのか……。


街からすぐ近くに高ランクのゴブリンの群れの依頼が出たんだから、そりゃ怖いよな。

オレはそんなことを思いながら、先輩冒険者たちと共にギルドへ入った。


■ ■ ■


「話を聞かせてもらおうか」


ギルドに入るやいなや、小太りで上品そうなおばちゃんが仁王立ちして腕を組み、待っていた。


(……だれ、この人?)


「ギルドマスターだ…」


一緒にいた冒険者の一人が呟く。

このおばちゃんがギルマス!?

確かに、歴戦の猛者という雰囲気はある。


「話によれば、討伐ランク――Bランク以上のゴブリンの群れを一人で殲滅させたそうじゃないか。前に出な」


ギルマスがそう言うと、先輩冒険者たちは左右に寄り、オレの前に通路を作った。


「おまえか」


ギルマスはドスの利いた声で言ってきた。

オレは冷や汗をかきながら前へ進む。


「どうして、こんなことをしたのか、言いな!!」


「と…言いますと?」


オレは理解できず、聞き返す。

ギルマスはため息をつき――


「どうして、こんな無茶をしたのか、言えと言ってるんだ!!」


今日だけで三回目の怒鳴り。


(不可抗力なのに……)


オレは、“何故、そうなったのか”ギルマスに説明した。 


「つまり、おまえさんは衛兵から周辺を調査するように頼まれ、探索魔法を使ってゴブリンの群れを見つけた。

数が多いので一緒にいた衛兵に応援を頼むように言ったが、その直後にゴブリンサージェントに見つかって、戦闘を開始し殲滅した――そういうことか?」


ギルマスは確認するように、オレの言葉を繰り返す。


「はい、そうです。隙を見て逃げるつもりでしたが、余裕がなくて……逃げるより殲滅した方が早いと思いまして」


オレが答えると、ギルマスはニヤリと笑った。


「アハハ、ウォルアの小僧が気に入るわけだ。

ゴブリンの群れは、ゴブリン三十匹、ホブゴブリン三匹、ゴブリンサージェント一匹だったね」


ギルマスは笑いながら討伐数を復唱した。


「いいえ、違います」


オレは即座に否定する。

ギルマスも一緒にいた冒険者たちも「え?」となった。


「なにが――違うんだい?報告ではそう聞いてるが」


「倒したゴブリンは全部で三十五匹です」


オレが答えると、ギルマスは頭を抱えた。


「ゴブリン三十五匹、ホブゴブリン三匹、ゴブリンサージェント一匹――ってことかい。

おまえさん、登録前にもゴブリンに襲われたそうだね。


数は、ゴブリン二十匹、ホブゴブリン一匹」

ギルマスは確認するように復唱する。


「あのー、その……」


オレは申し訳なさそうに言う。


「なんだい?」


ギルマスの圧を感じる。


「登録前に倒したゴブリンなんですが、二十四匹でした。

今、思い出しまして」


オレが答えると、ギルマスは溜め息をつき――


「本格的に調査した方が良さそうだね。

この二日間で、ゴブリンが五十匹以上、ホブゴブリンが四匹、ゴブリンサージェントの二つの群れが現れるなんて異常だ。

おまえさんも手伝いな」


そう言われ、オレは思わず息を呑む。


(……拒否権は、ないのか。ないんだろうな)


オレはそんなことを思うのだった。

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