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無気力系召喚者、覚醒する  作者: 火川蓮
三章

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chapter23 新人冒険者、森で規格外な活躍

「混乱を防ぐため、この出来事は先にギルドに報告しておくか」


別の鎧を着た男性がそう言った瞬間――。


「なら、私が」


別の女性冒険者が答え、街道の方へ駆け戻っていった。


「この死体の山、どうやって持って帰るかだな」


目の前には、30匹以上のゴブリンの死体が横たわっていた。女性冒険者が小声で呟く。


「耳と魔石は討伐した本人に渡せばいいんじゃない?」


「ゴブリンは焼かないと面倒だよな」


男性冒険者がぼやく。


「そう言うな。死体を放置すれば迷宮ができ、他の魔物が寄ってくる。ここ一帯が魔物の巣になるぞ。仕方のないことだ」


別の男性冒険者がたしなめる。

なるほど、勉強になるな……と感心していると、森の奥から枝を踏み折る音が聞こえた。


「警戒!」


冒険者たちは即座に武器を構える。すると――二匹の狼の魔物が姿を現した。


「フォレストウルフ!?

血の臭いに釣られて来たのか…!」


思わず心の中で呟く。まさにフラグ回収だ。


「敵は二匹。包囲して潰せ」


慎重なのはいいが、時間がかかりそうだ。


「《ウィンドカッター》」


オレは風魔法を放つ。風の刃は二匹の狼を一閃で仕留めた。


■ ■ ■


死体が増えてしまった。これ以上寄ってこられても困る。アイテムボックスにしまうとしよう。

そのとき、女性冒険者が声を上げた。


「ちょっと待ちなさい! あなた、一体何を?」


(え、見てなかったの?)


「魔法で倒しました」


オレが答えると、周囲の冒険者は信じられないという表情になる。


「なんですって!?」


「詠唱してたか?」


「バカな!?」 


女性冒険者はため息をつく。


「登録したばかりなのに……銀の閃火に勧誘されるだけのことはあるわね」


「ウォルアさんは抜け目ないからな。俺も色々お世話になったし」


「強いのに腰が低いよな。教え方も丁寧だし」


「高ランク冒険者って高圧的な人が多いからね。ウォルアさんみたいな人は貴重だ」


冒険者たちが口々に感想を言う。

銀狼シルバーウルフ、銀の閃火――かっこいいな、とオレは思いながら、倒した魔物たちをアイテムボックスに収めていった。

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