chapter15 帝国の過ち
「けれど――“好機”だと思っていたのは、帝国だけではなかった」
受付のお姉さんの話は続く。
どうやらスイッチが入ったらしい。
お姉さんのマシンガントークは止まる気配がない。
……オレの冒険者登録、忘れてないといいなぁ。
「各国を滅ぼした“唯一職”だった者たちも、帝国を潰そうと動き出したそうです。
その時のことを綴った文献が見つかっていて、こう書かれていたとか。
――『この侵攻は愚策だった』
――『やるべきではなかった』
――『帝国は歴史的に例を見ない大敗北を喫することになるだろう』
――『帝国の野心が身を滅ぼしたのだ』
――『我々帝国は、神の怒りを買ったのだ』
……と。
さらに、帝国に怨みを持つアンデッドまで現れ、帝国は蹂躙されていったそうです。
そのアンデッドは豪奢な服を纏った骸骨で、自らを“ネロ・クライシス”と名乗り、召喚者たちに加担したとか。
ほかにも――複数のアンデッドや黒いスケルトン、さらには“ドラゴンを従えた人間”までもがいたと記録に残っています。
それでも帝国は数ヶ月間、善戦したものの、領土を奪われ続け、
ついには小国へと成り下がって――ようやく敗北を認めた、と書かれていました」
ようやく、お姉さんの話は終わった。
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