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無気力系召喚者、覚醒する  作者: 火川蓮
第二章 

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18/28

chapter13 幻の職業

しばらくすると――。


「お待たせしました。

まずはこちらの水晶に触れてから、この用紙にご記入ください」


受付のお姉さんがそう言って戻ってきた。

手渡された用紙には、こう書かれている。


■◆■◆■◆


【名前】:

【種族】:

【年齢】:

【性別】:

【職業】:

【特技】:


■◆■◆■◆


まずは水晶、だな。

オレは用意された水晶に手をかざす。

すると、淡い光とともに――文字が浮かび上がった。


■◆■◆■◆


【名前】:ケイタ・コクジョウ

【種族】:人間

【年齢】:16歳

【性別】:男

【レベル】:18

【称号】:【異世界人】【唯一職】【召喚されし者】【追放者】

【体力】:780/780

【魔力】:1100/1100

【攻撃力】:580

【防御力】:410

【俊敏性】:620

【職業】:無職ヴォイド

能力スキル

【日常生活スキル】

記憶力Lv3/分析力Lv4/気配察知Lv2/家事Lv2/礼儀作法Lv3/楽器演奏Lv2/歌唱Lv2/計算Lv5

【戦闘系スキル】

身体操作Lv1

【魔法系スキル】

風魔法Lv3/空間魔法Lv1/魔力操作Lv4/魔力感知Lv2

【固有スキル】:変遷へんせんうつわ/アイテムボックス


■◆■◆■◆


……なるほど、今のオレのステータスはこんな感じか。

ギルドの水晶って、もしかして一部しか表示されないタイプなのか?

あとで確認しておこう。


そう考えていると――。


「ヴォ……無職ヴォイドですって!?」


受付のお姉さんが驚愕の声を上げた。

その声に、ギルド内がざわつく。


「ハハッ、無職だってよ」

「そんな職業ジョブあったんだな」

「それって……“あの”職業なんじゃ……?」

「唯一職と呼ばれてたやつか」

「“世界を滅ぼす力”を持つとか言われてたな」


ざわ……ざわ……。


なんか、変な噂が飛び交ってるな。

“世界を滅ぼす”って、そんな力あるわけないだろ。

ただの――職業ジョブじゃないか!?


そう思った矢先、〝ガタン〟と机を叩く音が響いた。


「なに言ってるんですか!!」


受付のお姉さんが、興奮気味に立ち上がった。


「みなさん、無職ヴォイド職業ジョブは“幻の職業”として有名なんですよ!」


場が静まり返る。

彼女はそのまま早口で続けた。


「いいですか?

私たちが当たり前のように使っている“職業ジョブ”という概念――

その歴史は、五千年以上も前に遡るとされています!」


……五千年前?

思わず、オレは眉をひそめた。

周りの人たちも一様にざわつく。


「五千年前、ディルティーナ王国の前身――“ディルカナ帝国”が初めて“異世界召喚”を行いました。

多くの異世界人が召喚され、そこで初めて“職業ジョブ”という新しい力が発見されたんです」


なるほど……そういう歴史があるのか。


「その後、召喚者たちの血がこの世界に混じり、“職業”の力は一般にも定着しました。

ですが――過去に一度も、“無職ヴォイド”の職業を持つ者は生まれていません。

幻の職業と呼ばれるのはそのためです。

そう、“異世界召喚”で現れた者を除いては……!」


受付のお姉さんの言葉が静まり返ったギルドに響いた。

――どうやら、話はまだ続きそうだ。

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