銅銭(元未公開作品)
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
【アメーバブログ】
https://blog.ameba.jp/ucs/top.do
【男山教会ホームページ】
https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/
【YouTube】(不思議のパルプンテ)
https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos
【ノート】
https://note.com/unique_panda3782
【YouTubeドラマにつきまして】
無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:銅銭
俺はタクシー運転手。
都内を適当に流していたら、
人通りから少し外れた所に女が立って居た。
女はタクシーに乗り込み、目的地を告げる。
「はい、かしこまりました。ドア閉めますね」
それからその目的地まで走行。
都内からどんどん外れて行ってやがて郊外に出て、
もう少しでその目的地に着こうとした時。
女「その道、右へ」
と言ってきた。
光が丘と聞いていたのに、その方向とは逆。
とりあえず「かしこまりました」と言って、
女が指示する方向へ走って行く。
ひどく物静かな人だった。でも、
「…お客さん、光が丘でしたよね?」
女「………」
「さっきの道、左へ行くと近かったんですけど?」
そう聞いても何も答えなかった。
変な客だなぁと思いながらとりあえず走る。
それからまた少し走った辺りで、
女「あ、ここで」
と言ってきたので停車。でも、
「…こんな所で、良いんですか?」
見たところ、ここは公園横の道。
辺りに何もなく、民家だって1つもない。
益々もって変な客だなぁ、なんて思いつつ、
とりあえず目的地に着き金をもらえばそれで良い、
として、そこで下ろすことに。
そして少し客から目を離した瞬間だった。
チャリン…と音がして、見ると古ぼけた銅銭?
「え?」となり、後部座席を見ると誰も居なかった。
「……………」
こんな怪談、よく話には聞いてたけど、
実際出遭ってしまうと何かに見放されたような、
現実や常識からいきなり突き放されたような、
どうしようも無い感覚に陥る。
「……なんだよ今の…」
そして目の前にある茶色い丸いもの。
「…これ何だ…?」と思いながらよく見ると
やっぱりそれは銅銭で、古き日本で使われていた
1銭、2銭などの金であることがわかった。
俺は急激に怖くなったのですぐその場を走り去り、
とりあえず会社に戻った。
そしてその時ちょうど居てくれた同僚に
今起きた出来事を全部伝えると、
「なんだよそれ、怖えなあ〜〜w」
とか笑いながら言って
初めは信じてもらえなかったが、
置かれた銅銭と、女が下りたその場所を確認すると、
同僚の表情が少し変わった。
「…お前、ほんとにここで客下ろしたんだな」
「ああ、間違いない」
「ここ見ろよ」
地図を見ると、
その公園の少し向こうにお墓があった。
あまり行った事ない場所だから分からなかった。
その銅銭は6枚。
「その金だったんじゃねぇか?」
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬