第四話 自由席そしてホームルーム前 (前編)
始業式が終わると生徒たちはそれぞれ教室へと向かう。
俺も立ち上がり友達と教室への向かうことにした。
友人2人と雑談を交わしながらゆっくりと向かった。
この学校は4月から7月までの一学期の席は自由席だ。
俺らが入学する3年前、前会長が学校に自由席を提案しそれが可能となって一学期の間は自由席となったらしい。
一年生の入学したての頃、座った隣の席に慎吾と稔が居てそこから話す仲となり友達へと発展した。
去年は二人と同じクラスではなかったから一学期中は一人だった。
二学期からクラスメイトに頑張って話しかけてぼっちでは無くなった。
最初は別にぼっちでも良いと思っていたが、食堂とかに行くと視線が痛いんだよな。
思い出に浸るのはここまでにして、
俺たちは教室へ入って座る席を探すことにした。
「後ろの方は?」「樹は窓側の方が良いんじゃないの?」
確認するように慎吾が言う。
「俺はその方が有難いけれど、どこでも良いよ」
「じゃあ後ろの窓側にしよう」「その方が楽かもね」
「良いのか?お前ら好きな席とかは・・・・・」
「そんなのないって」「そうそう、1番前とかは嫌だけど」
「あそこの席は?」稔が席の方を指差す。「良いじゃん。な、樹」
「うん」慎吾と俺はそれに応じる。
決めた席に座るとホームルームまでまだ時間があったので二人と雑談を交わした。
しばらく話していると2人の女子に話しかけられた。
「樹、近く座って良い?」「樹くん、私も近くに座ってよろしいでしょうか?」星月星と文月彩香だった。
「俺は構わないけど、お前らは?」確認するように稔と慎吾に尋ねる。「僕は全然構わないよ」「僕も大丈夫」2人はすぐに了承した。
2人の了承を得て星と彩香さんは俺たちの近くに座った。
星は俺の後ろ、彩香さんは俺の斜め後ろに座った。
・・・・・っていうかこの2人って仲良かったんだな。
相談も彩香さんにしてもらえれば良いのに。女子の方がしやすいだろう。まぁ、幼馴染だから言いやすいのかも知れないな。
そんなことを考えながら友人二人と雑談を交わした。
内容は星と彩香さんに関してだった。
「な、何であの二人が近くに?」
「動揺しずぎだろ稔」
「逆に樹は何でそう冷静なんだよ。普通あんな美少女が居たら動揺するだろうが!」
「樹、普通はあんな美少女が近くに居たら動揺するものだよ」
俺は星と彩香の方をチラッと見て言う。
「まぁ〜確かに星と彩香さんは美人で可愛いけどさ、そこまで動揺する?アイドルじゃあないんだからさ」
「お前良くそんなこと軽々言えるな」「そこが樹の良い所だね。素直に相手を褒める所が」
「まぁ、そのせいで鈍感野郎になっちゃったけどね、」
「・・・・・慎吾は貶してるか褒めてるどっちなん?」
イケメンが一番にモテない世界を作りたかったんです。
1年後までに文字や物語の構成、読んでくれてる人にどう上手く伝えれるかを頑張ります。最後にできたら★お願いします