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76話

「シュウトさんは剣を使って戦うんですか? 私は、瞬間移動と防護魔法あたりを使えることを聞いてるのでてっきり魔法系だとばかり思っていましたね。本当なんですかネイスさん?」


「え? シュウトお兄さんが剣を持ってるところなんて見たことないですよ。嘘はよくないよ、もう戦闘スタイルは魔法メインってことで私はいいと思うけど」


「それだったら、アスリーよりも強いってのがわかりずらいじゃないか。だったらせめて、紹介するときにアスリーよりも強いってことを言っておいてくれ。魔法でも近接戦闘でもなんでもこなせるが、今は魔法がマイブームだからな。魔法メインってことにしておいてくれ」


 今日倒した骸骨には魔法が効きずらかったから、しょうがなくこぶしで語ったが、本来であれば俺は魔法で消滅させてやる予定だったんだ。それをあいつがしょうもない魔法攻撃無効みたいなスキルを持ってたから物理攻撃に移ったってわけだしな。


「シュウトお兄さん、だからそんなことしたらダメだって言ってるよね。アスリーさんに迷惑かけるようなことしちゃダメ」


「ありがとうございます。ネイスちゃん。シュウト、私に一体何の恨みがあるというのですか? 足を引っ張ったことは認めますけど、あれは相性の問題もあったと思います。私の本来の実力はあの程度ではありませんからね」


「そうなのか? てっきり、Sランク冒険者ってのは大したことないもんだと思ってたけど、俺の勘違いなのか? それじゃあ、俺と模擬戦でもしとくか? それで実力差をはっきりさせようぜ」


「ダメですよ。大事な戦力であるお二人を戦わせるわけにはいきません。仲良くしておいてください」


 ストップがかかってしまった。

 ギルドマスターのおじさんがいないからいけると思ったが、ボメリの方が厳しいかもしれない。俺とアスリーが戦ったところで結果はわかりきっているが、それを実際に証明しないと俺以外にはわかってもらえないからな。ボメリも流石にアスリーが剣で負けるはずがないとか思ってるんだろうな。俺の能力は天賦の才すら凌駕してしまうとんでもない代物なんだ。


「もうシュウトお兄さんの言うことは聞かなくて大丈夫です。紹介の時は、魔法使いってことにしておいてください。間違ってはいませんから」


「ネイスさんから許可をもらえたら安心ね。ギルドマスターにもそう報告しておくわ」


 なんで俺のことなのに、ネイスが許可出してるんだよ。

 魔法使いってのはちょっと違うんじゃないか? 俺としては、万能とか全知全能とかにしてほしいが……全知全能の冒険者って盛りすぎた感が出てて逆にダサいな。やめとこう。


「参考までにアスリーがSランク冒険者に昇格したときはどうやって紹介したんだ? やっぱり剣士か?」


「そうね、剣士だったかしら。そもそも私は剣以外で戦うことなんてないのだから、当然剣士になりますよ」


「アスリーさんがSランク冒険者に昇格したときも相当盛り上がっていましたね。最年少記録と同じ年齢でSランク冒険者になった美少女剣士っていうことで冒険者たちの話題を独り占めしていましたからね」


 まあ、アスリーも顔は可愛いもんな。天はアスリーに二物を与えてしまっているんだよ。これで頭もいいとか言わないよな? それはちょっと欲張りすぎてるぞ。


「それでは、紹介の件も決まったので、今日のところは終了です。また明日ギルドに来てください」


「どうしても来なくちゃダメか? 来てほしい程度だったら俺はバックれるつもりだけどさ」


「紹介するというのに、シュウトさんがいないとどうしようもないじゃないですか。せめて本部で紹介するときは来ておいてください。各支部へは情報を流すようにしてありますので」


 それだったら本部も紙かなんかに書いて張り出してればいいじゃないか。別に全員の前で紹介されて、目立ちたいわけじゃないんだよなぁ。


「ネイスさん、またシュウトさんがめんどくさがるようでしたら連れてきてもらっても構いませんか?」


「私に任せて置いてください。責任を持って連れていきますから」


「心強いですね。やっぱりシュウトさんにはネイスさんがいないとダメみたいですね。では、また明日よろしくお願いします。今日はお疲れさまでした。ゆっくり休んでください」


 やっと終わったのかよ。随分長く感じたな。ちょっと前までの俺だったら、待てなくて暴れていたかもしれない。そう考えると、少しは自制心が付いてきたんだろうか。


「それじゃあ、シュウトお兄さん。Sランク冒険者昇格のお祝いでどこか行こ。さっき、私とアスリーさんをおいて帰ろうとした罰でシュウトお兄さんの奢りだからね」


「俺のお祝いなのに自分で金を出さないといけないのか? 意味不明すぎるぞ」


「あれは本当に笑えない冗談でしたね。あの場で斬り捨てなかっただけでもシュウトは感謝するべきなのですよ」


「いや、ちょっとした悪ふざけじゃないか。実際に置いて行ったわけじゃないし、そこまで怒られる筋合いはない」


「私たちがどれほど絶望したかシュウトお兄さんはわかってないんだね。私たちだったら戻るのに数日かかるような場所に放置されたかと思ったんだよ? 逆の立場だったら怒るよね?」


 俺はどこに置いて行かれようが瞬間移動で一瞬なんだよな。

 前提がもう当てはまっていないのでそういう考えにならない。どこに置いて行かれようが別に構わないな。

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