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19話

 冒険者登録って具体的には何をするんだろうか? できればすぐに終わらせて貰いたいな。早くモンスター討伐をして金を稼ぎたいんだ俺は。


「それでは、こちらの水晶に手をかざしてみて。あなたたちの現在の能力値を読み取って、冒険者カードに記載してくれるから。最初はみんな能力値は低いから気にしてなくても大丈夫よ」


「俺に関して言えばその心配はないな。こいつも俺の力をまだ信じてなさそうだったからいい機会だ」


「私はちょっと不安かも。力もないし、魔法が使える気もしないから」


 まさか俺の能力値を測る日が来るとはな。化け物みたいな強さの俺のことだ。すべての能力値がカンストしていることはまず間違いないだろうな。でも、それがバレたらちょっと目立ちすぎるんじゃないか? 大丈夫か? 


「どっちから行く? ここはレディーファーストでこちらの子から行ってもらおうかしら?」


「私ですか? はい、それでは私から行かせて貰いましょう。いいですよねお兄さん」


「構わないぞ。どうせ、大したことないんだから俺の後にやって微妙な雰囲気になるのも嫌だろ?」


 万が一こいつが無駄に強い力を秘めていたとしても俺にかなうはずはない。俺が後に行くべきなのは明白だ。

 でも、水晶に手をかざすだけで能力値がわかるなんてなんだか胡散臭い気がするな。どうやって、測っていることやら。昔の英雄が作ったアイテムとかいうのか? それだったら、こんな冒険者ギルドにあったりしないか。それに、この感じだと全ギルドにこの水晶はありそうだしな。


「それじゃあ、お願いね。えっと、お嬢ちゃん。はい、ここに手をおいて」


「わかりました。エイッ」


 こいつが手を置くと、水晶がピカッと一瞬光った。

 どうやら、しっかり反応しているらしい。


「はい、もう大丈夫。手をどけてね。いま、この水晶にはお嬢ちゃんの能力の情報が保存されてるから、水晶に冒険者カードをかざしたら終わりだよ」


 そんな便利なのかよこれ。

 この世界に来て一番ハイテクなかもしれないな、冒険者カードとこの水晶。


 お姉さんが冒険者カードを水晶の上にかざすと、綺麗に発光しながら、文字が浮かび上がってきた。

 おお、すげぇ。勝手に記載されて行ってる。


「はいこれで終わり。能力を確認するね。えーと、ネイスちゃんだね。うーん、力と体力はかなり低いけど魔力がかなり高ランクだよ。おめでとう。これなら、魔法職としていい線いけそうだね」


「本当ですか? やったー!! ありがとうございます」


 魔力が高ランク? いや、今の会話でそんなことはどうでもよかっただろ。こいつの名前ネイスっていうのかよ。そういえばガキとかこいつとかでしか呼んでなかったから名前すら知らんかったわ。俺の名前も教えてねぇし。


「これだったら、FランクじゃなくてEランクからのスタートで大丈夫そうね。それじゃあ、ネイスちゃんは今日からEランク冒険者。頑張ってね」


「はい、精一杯頑張ります。次はお兄さんの番だよ。ほらほら早く」


「あんまり急かすなって。わかってるから。俺の力に耐えきれずこの水晶壊れても弁償とかしないからな」


「フフッ、そんなこと冒険者ギルドが生まれてから一度もないから大丈夫よ。絶対に杞憂で終わるわ」


 鼻で笑われてしまった。このお姉さんなかなかに図太いな。この俺に対してそんなことをしたのはお姉さんが初めてだよ。俺がいまは、冒険者モードでよかったな。暴君モードだったら瞬殺してたとこだ。


「じゃあ行くぞ」


 俺は、水晶の上にゆっくりと手を置いた。


 ピカッと一瞬光る。その後まるでこの水晶が太陽と化したかの如くまばゆい光を放ち、10秒ほど経ってから光が消えた。


「眩しっ!! 俺に対してだけなんでこんな光るんだよ。目がやられたんだが……」


「水晶がここまでの光を放つなんて。過去の記録に残っている現Sランク冒険者の方たちでも2秒くらいしか光らなかったって話なのに……一体君は何者なの?」


「え? これ光が強いほうがよかったのか? それなら先に言っておいてくれよ。そうすれば俺は目を瞑ってからやったのに」


 どうやら俺はこのお姉さんにはめられたらしい。

 歴代の冒険者なんて俺と比べるには次元が違いすぎる。というか、俺はそいつらの5倍程度しか光ってないのに納得が行かないんだが。


 ピキピキ、


 ヒビが入るような音がした。


「え? 何? ……水晶にヒビが入ってる。うそでしょ」


 驚愕の表情でお姉さんが急いで冒険者カードを水晶にかざしいる。

 割れる前になんとか情報を抜き取ろうって訳か。


「あれ? 私はもしかして夢でも見てるのかな? そうね、こんな数値人間であり得るわけないもの。きっと夢だわ」


 お姉さんが現実逃避し始めた。

 そういうの良いから早く俺にも見せてくれよ。


「どうだった? 俺の言った通りだっただろ?」


「きっと水晶のエラーか何かよ。こんな数値はありえないもの」


「それさっきも言ってたぞ。早く見せてくれよ」


「そうね。わかったわ。シュウトさん……知能と運以外オールSSSよ。それもなんだか表示がおかしいの。まるでSがまだ続いているかのよう」


 俺の方へカードを見せてくれた。

 お姉さんの言った通り、枠にSが三つしか入らずに次の四つ目が左端が切れて少し記載されているような感じになっていた。


 まあ、俺だし、このくらいは当然か。

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