ジョードプルにてー聖地巡礼?
・・・・・・・・・・・・・・・・・紗咲那eyes
我は弦には引かれ人目につかない所に移動する。
「さて、サナ。言いたいことはない?」
〜何のことかのう〜
まずは、とぼけてみる。
弦が淡々と言葉をつなぐ。
「確認だけど、ジョードプルは聖地でありサナにとって、絶対に行かないといけないと言わなかった?だから、ぼくは日本からわざわざここに来ているんだけど。」
〜その通りだ。聖地巡礼だ。間違いないぞ〜
「聖地巡礼って漫画の舞台巡りの『聖地巡礼』では・な・い・で・す・か?」
〜それは、騙そうとしたわけではないぞ。〜
「それはあえて間違えるように言ってない?」
〜そんなことは、けして・・・〜
「じゃぁ、絶対に行かないと行けないは理由とは?」
〜ファンとして、というか・・・〜
「わざわざ人をインドの奥地まで来させた理由が、ファンだから?」
まずい。弦はかなり怒っておる。
〜いや、その〜
「割と本気でサヤの事を考えてここに来たんだけど。」
〜弦よ、女のウソは許すのが男だろ!〜
「自分で言うな。大体、ぼくはトナカイじゃないしサヤは黒足のコックじゃない。」
〜意外と詳しいではないか。弦だってあの漫画は嫌いではなかろう!聖地巡礼を一緒に楽しもう。〜
「話しをすり替えようとしてない?」
〜イヤ、だってそうであろう。いがみ合って、ここまで来たのに観光もしない気か?ここは楽しむ方向で考えるのが吉ではないか。〜
「だから許せと?」
〜では、弦は何が望みじゃ。我にどうしろと言うんじゃ。〜
「じゃ、嘘つきは長鼻のコスプレで過ごす。」
〜それは・・・〜
「サヤ、一緒に楽しもうって言ったよね?」
〜ぐぅ、それが罰と言うのなら甘んじて受けよう〜
それで弦の気が済むのであればしょうがあるまい。
しぶしぶ考えだした我であるが・・・長鼻の格好とは何気に奥が深い。
バンダナか、キングの仮面か、チューリップハットか。
持ち物はやはり杖のように持てる長いパチンコがいいぞ。
ゴーグルは初期が好きだな。
どうせ弦にしか見えぬのだ。
時代はゴッチャになっても良いだろう。
しかし、詳細が分からぬ。
〜弦、一度精神世界に戻ってメモリを見てくるぞ。〜
我はこの世界では魔法を使えぬ。
精神世界に戻って、記憶魔法を使うことにした。
〜しばらくアンカーのみじゃ。少ししたら戻る。〜
まぁ、長鼻は嫌いではない。
我は張り切って精神世界に戻った。