不協和音の足音が聞こえるんですが?
明日こそ無理かも知れないと言ったな。
あれは嘘だ!
でも短め。
42
楽しい旅路を終え、俺たちは目的地の森に到着した。
正直なところ、前回の森とは移動距離以外に違いが分からない。
同じような木も生えているし、木が生えていて、木しか見当たらない。
まぁ、森なんてどこでも似たようなもんか。
「おし、じゃあまずはゴブリンを狩るぞ」
「はい!」
ピロシキ教官の言葉に元気よく返事を返したのは俺とリングだけだ。
フィアはなんとも間延びしていて覇気が感じられない返事だったし、デンさんに至っては馬車で打ち解けられたと思っていたのに頷くだけで返事すらしていない。
「この森はギルドが管理してるから、ゴブリン以外の魔物は生息していない。まぁ、前回みたいに間引いてから進化した個体がいるかもしれないが、デンとヨータなら対処できるだろ? 俺はここでのんびりしてるからお前らだけで行ってこい」
おい監督係!
それでいいのか!?
王都に戻ったらギルドにチクるぞこの野郎!
「あぁ、ちなみに俺がサボってたとか嘘の報告するやつは講習の評価が最低になるから気をつけろよ」
「…………」
内心を見透かしたかのようなパワハラ発言に苦虫をかみ殺したような顔をしているので、リングも同じことを考えていたのだろう。
たぶん俺も同じ顔をしている。
呆れのあまりため息をこぼしてしまうが、逆らうのも馬鹿らしいので俺たちは揃って森の中へと足を進めた。
周囲を警戒しつつゆっくりと足を進めるが、ゴブリンの姿はなかなか現れない。
「ねぇ」
「ん?」
「どうしたのぉ?」
周囲の警戒を続けながらも、突然声をかけてきたリングに視線が集まる。
「教官の言葉はどうかと思うけど、確かに私たちならゴブリン相手なら楽勝だと思うのよ」
「油断すると死ぬぞ」
「油断はしないわよ。でも、ちょっとは緊張感を持つ努力をするべきだと思うの」
「努力ぅ?」
デンさんの指摘に笑みを浮かべつつ答えたリングの言葉にフィアが首を傾げる。
「競争しない?」
「いや、でも教官が言ってた通り、ギルドが管理してても上位個体が出る可能性はあるぞ? お前とフィアはゴブリンウォリアーが出たら対処できないだろ?」
「だったら、二手に分かれればいいじゃない。悔しいけど、デンさんとアンタならウォリアー相手でもゴブリンの相手すんのと変わらないでしょ?」
いや、そりゃまぁそうだけど……
だからってねぇ?
「なによ! 反対なの?」
俺はあからさまに不満げな表情をしていたのだろう。
リングがプンスカと怒り出した。
「全員で移動するべきだ」
「リンちゃん、危ないことはしちゃだめだよぉ」
「フィアまで反対なの!? もう、いいわよ! 私が悪ぅござんした!」
フィアにまで見放されたリングはまったく誠意の感じられない謝罪をし、ズンズンと歩き出した。
だから、1人になろうとするなよ……
「待てって」
「置いてかないでよぉ」
「……はぁ」
ちなみに最初の考えではリングの意見が採用されて主人公&フィア、デン&リングのペアに別れる予定でした。
なんかこっちの方が良さげだから軌道修正。
区切りが微妙になりそうなので、今日の分は短めとなりました。
明日も無理そうだけど、なんか毎日更新を続けてきた効果が出始めて、短くても更新しないとなんとなく落ち着かない気分になるようになりました。
あとは文章量だけど、これは時間の問題があるからなぁ……




