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WFWの精霊召喚術師  作者: 栗花落
1章:初めてだらけの世界
7/18

6:初契約

累計ユニーク1500突破。7/11日ジャンル別日刊7 位総合59位。ありがとうございます。

これからも、精進していきますのでよろしくお願いします。


投稿遅刻してしまいました・・・・ごめんなさい

ご助言・ご指摘のもと、毎日、毎話ずつ確認+修正加筆をしてあります。現在は1話と3話の文法の見直し括弧の見直しを行っております・・・・・・。

ひとつづつ、皆様に楽しんでいただけるよう修正、向上を目指していきたいと思ってます!

フィールドへと出る前に、アイテム欄をひらく――MPポーションを持っているかどうかを確認する為に。

アイテム欄には≪初心者用MPポーション≫と表示されているアイテムが、10個程入っていた。


どれくらい回復するかわからないため、念のために≪鑑定≫を行使する。


≪初心者用MPポーション≫

1~10Lvの間限定で使えるMPポーション。瞬時にMPを全回復させる。


その効果に安心し、なら新しく買わなくていっか!と、あたりにいるNPCやプレイヤーであろう人をかき分けながら私はフィールドへと向かう。

全ては、一分一秒でも早く精霊と召喚獣に会いたい!! その気持ちからだった。


本当は、しーちゃんのログインを待ってから……そう考えていたはずなのに……

図書館の本の情報を思い出せば思い出すほど――私の心は(早く会いたい)その気持ちを強くしていた。



それからほどなくして、ユーフェンスの街からフィールドへと出た私はなるべく人が少なそうな場所を探して歩き始める。

……単に、スキルを使って契約している姿を見られるのが恥ずかしいから……といった理由なのだけど。

きっと周りの人が少し引いてしまうぐらい、私は興奮してしまうだろうし……


すぐにでも、スキルを使ってしまいたい。人目なんて気にしなくていいじゃないか!! そう叫んでいる心をどうにか落ち着かせながら、フィールドを走って進んだ。


……街から大分離れると周囲の景色が変わり、徐々に周りに木が多くなってきた。

ここまでくると、流石に人も少なくなった為立ち止まる。


頬から少し流れてくる汗を左手で拭い、ふぅ……っと息を吐き出す。

思ったよりも長い距離を走っていたためか、私は軽い息切れを起こしていたようだ。


……何度か深呼吸を繰り返し息を整える。


それから(よしっ!!) と準備を整えた私は……≪召喚術≫か≪精霊術≫

どちらから先にスキルを使うかを考え始める。


……んーっ、悩ましい!! どちらも一緒に使えたらこんなに苦労しなくていいのに……

そう思わずにはいられない。

そんなこんな、悩み続けているうちに……実に30分以上の時間が経過する。

――悩んでいても進まない……その考えに至った時、とりあえず≪召喚術≫から使ってみようと決めた。


召喚術を使う前にふと図書館で読んだ本の事を思い出す。読んだ本には、術者の心情やイメージが大切そう書かれていた……その為もあってか、私は、私が思い描く召喚術師のイメージをそのまま言葉にして紡ぐ。

「私の問いかけに答えしものよ……その力を私に貸し与えるために――その姿を今!此処に現せ!! スキル召喚術!!」


周囲に響く声と共に少しづつ、私の体から力が抜けていく。

……画面の視界に目をやるとHPとMPを現すために表示されているゲージが削れている。


慌てて画面を開きHPとMPの残量を確認する。

【HP100/200】 【MP0/50】

【状態異常:MP欠乏。】


……見間違えではなくHPとMPが消費されている。

しかも状態異常がついている――これは、図書館や掲示板では乗っていなかった情報……


(どうゆうことなの……)

一気にH半分PとMPを全て失った影響なのか、立ち眩みと吐き気を覚えるが……何とか倒れないように踏みとどまる。

――そしてすぐに、地面へ陰陽玉を象った魔法陣が地面に浮かぶ


気分の悪さを抱えてなお、その光景に目を奪われた私は思わず、はぁ……っと小さく息をこぼす。

(これでやっと私の召喚獣が、私だけの子が産まれるんだ。)

そう思っただけなのに、それまで感じていた気分の悪さは嘘のように消えていく。

次第に陰陽玉を象る魔法陣は小さく収束していく――そして魔法陣が消えた中から現れたのは……尻尾が2つある真っ白な狐だった。


……見た瞬間に私に電流が走る――「おいで!!」そう狐に声をかけると、真っ白な耳をピコピコと動かし、私の胸に飛び込んできた。

……そして、召喚した私を確認するように私の顔へと鼻を近づけ、匂いを嗅ぎ始めた。

それからしばらくして、確認が終わったのか……今度は2つある尻尾を起用に揺らしながら私の顔を舐め始める……


「ちょ、くすぐった……」その仕草にたまらず声を上げる。--その行為は15分程続くのだった。

……ようやく収まったころには私の顔はこの狐の涎だらけである――それを左手でぬぐう。それでも残るぬめりけを堪えながら、私は狐を見据えて想う。


(この子が、私の初めての召喚した子……)

感慨深さを覚えていると、告知アナウンスが流れる。

『召喚獣に名前を付けてください』

……忘れてた。どうしよう?


(白いから安直にホワイト?……そもそもこの子は男の子?女の子?)

そんな考えをしていると、白い狐はこちらをつぶらな瞳で見つめてくる。


……あぁ、これは期待している目だ。

気に入る名前を付けないと後が怖いなぁと思い――まずは性別を知る目的で白い狐に≪鑑定≫を使ってみる。

その瞬間どこかで聞いたような音が鳴り≪鑑定≫のLvが2へと上昇する。

……1Lvと何が違うんだろう、少しだけ感じた疑問は現れた情報によって解消される。


目の前のウィンドウには以前の≪鑑定≫より長い説明文が乗っていた。


白幼狐びゃくようこ】【性別:メス】

召喚者に幸運を分け与えるといわれている白狐の幼体。

幼いながらも、その伝説に違わぬ力を持っている。


続いてステータス値が現れる。


【召喚獣:名前未決定】

【種族値:Ⅳ】

Lv1

Hp 250/250

Mp 100/100


Str 5

Int 15

Def 5

Mdf 15

Dex 10

Agi 15

Luc 30


【習得スキル】

―戦闘スキル―

狐火Lv1 妖術Lv1 爪術Lv1

隠遁Lv1 気配察知Lv1 


―常時スキル―

幸運Lv2


【状態:1段階(幼体)】


……うん?? 私より強いわねこの子……

StrとDefは低いがそのほかはほぼ私よりも数値が高い。

ステータスだけ見るなら、この子は遥かに私より強かった。


――それから、この子の名前を決めるために性別などを見る。

(女の子か……幸福をよぶ女の子ね……)


なら、幸福……幸運を意味する単語を――少しアレンジして!!

「よし、決めたよ!貴女の名前はフェーリ!! フェーリにする!」


その言葉を聞いた白い狐--フェーリは眼を輝かせながら再度私に突撃してくる。

……そしてその後10分程、また私の顔を舐めまわすのだった。



≪精霊術≫を使うにもMPがないため、アイテム欄を開き、初心者用MPポーションを取り出そうとする。

……その際に、先ほどの状態異常が残っていたため状態異常に対しても≪鑑定≫を実行しておく。


『状態異常:MP欠乏』

MPの値が0になると発現……

少しの間、立ち眩みや気分不快を起こす……場合によっては嘔吐してしまう事も……


……なるほど所謂、起立性低血圧きりつせいていけつあつみたいなものか

学校の校長先生のお話でよく倒れちゃったりするようなあの状態に近くなるね……


……まぁ、滅多にないだろうけど今後は気をつけよう……吐きたくないし……

そう思うのだった。



それから召喚したフェーリは歩いて私の後をついてくる……ことはなくずっと肩の上に乗っている。

どうやら、一番居心地がいいのか時折、揺れる2本の尻尾が私の背中を擦る。

少しくすぐったい気持ちを抑えながら、フェーリの頭を撫でると気持ちよさそうに目を細め

「キュッ……」と小さく鳴くのだった。


……物凄く可愛い、そう思う私はしばらく≪精霊術≫の事を忘れたかのようにフェーリを撫でていた。

――ゲームの世界でさらに一時間が経過した頃に、私は我に返る。

(あまりの可愛さに時間を忘れていたわ……)


そう思いながら、今度は≪精霊術≫の行使の用意をする。

フェーリは肩から降りてくれなかったので、そのまま≪精霊術≫を行使する為にイメージしていた言葉を紡ぐ。

「万象を司る精霊たち……その力を少しだけ私に貸し与えたまえ――スキル<<精霊術>>!!」

言葉を紡いだ瞬間――フェーリは力強く鳴く「キュッ!!」それと同時に2本の尻尾を揺らしていた。


……その行動にどんな意味があるのかはわからなかった。--少なくても精霊が姿を見せるまでは。


私の前に現れた精霊は……人型の形をしていた。

私の掌ぐらいの小さな精霊はこちらを向いて静かにほほ笑む。


「えっ?」スキル説明の文を思い出し私は間の抜けた声を上げる。


【精霊術】

精霊は上位になればなるほど人型に近くなる


――その結果を見ているフェーリは満足そうに2本の尻尾を揺らしていた。……なるほど、幸運を分け与えるっていうのは何もこうゆう事なのね!

その名前に負けない働きをするフェーリを私は精一杯撫でるのだった。


その後、間を置かずに精霊を確認する。

こちらを見て不思議そうに首を傾げる。


精霊の容姿をマジマジと見つめる。

……まず眼が両方、色が違っている……左目がインディゴで右目がアイスブルー……オッドアイの様だった。

髪型は私と同じロングで髪の色はきめ細やかな銀髪。

お人形が着るようなドレスを着ている。


…… どことなく顔つきは私に似ているような……いや似ているだけなのだけども。


とりあえず容姿を確認した私は、精霊に向っても≪鑑定≫を行使する。


【精霊:風の精霊】 【人型】 【性別:女性】 Lv1

術者のいろいろな経験をしたい、どこまでも自由な世界の果てまで行ってみたいという想いから生まれた。


【習得スキル】

―戦闘スキル―

風魔法Lv1 精霊魔法:属性風 Lv1 支援術Lv2


―言語スキル―

精霊言語Lv10(max)


【デメリット】

プレイヤーMP1/2 


……うん、デメリットやばいね。 自分のMPを確認する


【MP20/25(50)】

≪精霊術≫で行使した分MPが減っているが、それよりも上限値がカットされているのに少しだけ汗が流れる。

(……でも精霊のレベルとスキルレベル・・・が上がればデメリットは改善されていくって書いてあったし……な、なんとかなるよね)


今は……そう思う事しかできなかった。


ちなみに、精霊の名前は私が好きな花の名前から『アイリス』と名付けた。

ブックマーク、評価してくれている方々に感謝を・・・!

召喚獣のレア度、精霊のクラス、これは……と前々から考えていました。


まぁ、召喚したら癒されたいなぁ・・・こんなかわいい子がほしいなぁと思った私に罪は……ないと思いたいです

ここでは、アイリスはサラッとしか触れられていませんので・・・・また次回に

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