健気な想い
主side
好きだって何度も言ったのは君だったのになんで?
『ねぇ、なんで浮気するの?』
泣いていたせいか声が枯れている
部屋に1人でいるからなんだか響いて聞こえる
最初は浮気に驚いて熱まで出た
2回目はもう言葉すら出なかった
『もう別れたいよ』
泣きながらメールを打つ
もう別れたい、さよならと
勿論すぐに返信なんて来なかったけど
outside
prr...
あ、メールきた
でもなぁ、今デートしてるしーぃ
後でいいやぁ
『ねぇ、まだぁ?』
彼女から声が掛かる。
猫なで声で気持ちが悪い。
ただ欲を吐き出す為の関係だしね
『ホテル行こっか?』
そう言うと頬を染め頷いた。
家に帰ってきてメールを開くと愛しいあの子からのメールだった
内容を見て絶句した。
『なんで別れたいなんて言うんだよ!!!』
俺が必死に必死に必死にアプローチしてやっと付き合えたのになんでなんでなんでなんで
浮気してるから?俺は君だけにこの感情を向けているのに
勘違いしてるんだ、あの子は
そうだきっとそうだ、そうに決まってる
主side
あのメールを送って2日がたった。
あれからなにも彼からは来ない。
やっぱり、遊びだったんだね
ピンポーン
不意に玄関のチャイムがなった。
『はーい』
それから意識はない。
ただ彼が見えただけで
でも、なんだかとても狂気じみた笑みで