実技テスト(仮)
俺は朝が嫌いだ。
起きるのも辛ければ食欲がまるでなく朝食も喉を通らない。着替えるのも面倒だ、寮生活ならではの選択なんてもっと面倒だ。
だが今日は特に気分が悪い。
実技テスト
今日実技テストを行うと響から聞いた俺は結局何も対策しないまま寝てしまい、そして今に至る。
仮病をつかうか?いや、そんなことしても後日行うだけだ。怪我をするか?調子が悪いと誤魔化すか?
そうこう考えてる内に2時間目が来てしまった。
「圭吾く〜ん!…って、ありゃりゃ?どうしたのさ?」
「おはよ乙音さん…結局俺、異能力思い出せなかったからテストどうすっかなー…って。」
「ん〜そっか〜、でも大丈夫だと思うけどなぁ?」
さすが乙音響。悩むということを彼女は知らないのではないのだろうか。
まぁそれが彼女の良い点なのかもしれないが。
それに彼女はマイペースというか天然というかどこかズレている。
昨日も俺の寮の玄関前でずっと立っていて
「どうかしたか?」と尋ねると
「あっ!私の部屋ここじゃなかった!」なんて言う…それも2回目だ。
「大丈夫って…何か秘策でもあるのかよ?」
「ん〜ないけど…」
「でもテストったって私たちは特に何もしないからねぇ。」
「だよな〜…ん?」
何もしない?
「簡単に説明すると、私たちは寝てるだけでいいんだよ?その間に大人の人がパパーッと調べるだけだからさ♪」
「そ、そうなのか…でも結局俺に異能力が無いってバレないかそれ?」
「そんときは〜そんときだね!」
やはりどこかズレている。
「あははは、これは…終わったかな?」
「異能力あるといいね〜♪」
頭痛がしてきた。重い足を引きずりながら俺は実技テストを行う場所へ移動した。




