実地訓練ですすむ
目を開けるとそこは森の中でした。
夢の中で寝たらどうなるのかとも思ったんだが、長めの瞬きをした感じで、目の前の景色が変わっていた。
「では各班で実地訓練を行う、この森のモンスターは弱いモンスターばかりで問題ないが、危ないと思ったら各班に渡した救難灯を使うように。すぐに俺か、他の先生が駆けつける」
「またモンスターを倒すと、モンスターは結晶になる、それを多く集めた班が最優秀賞として、食堂1ヶ月食べ放題券が進呈される」
静かに聞いていた生徒たちから歓喜の声が聞こえる。エイルやフリーンもかなりやる気のようだ。
「また、モンスターの結晶は売れば金になるがすべて提出すること。この森は軍の私有地だ、そこにあるすべてが軍の所有物になる、以上だ。2時間後にこの場に集合、では開始」
そう言うと各班動き出した。
エイルはフリーンと約束道理、班になったようだ。
森を進むと大きなトカゲのようなモンスターが現れた。トカゲにしてはデカすぎる、大体尻尾から頭まで5メートルはある、胴回りも直径1.5メートル位はある、まさしくモンスター。
「フリーン援護頼む」
「了解」
「風の刃」
そう言うとエイルは右手を頭上に掲げ、腰の位置まで勢い良く振りおろした。その刹那、デバイスから突風が巻き起こり、薄いエメラルドグリーンの風の刃が出現した。
「水の守り」
フリーンは、右手をモンスターに向けて突き出すと、デバイスから水が噴き出しエイルの周りに薄い霧のような物を展開した。
モンスターは危険を察知したのか口を大きく開けて炎を吐いた。その炎はエイルに一直線に向かっていったが、直撃する直前で霧のような物に阻まれ四散した。
「これで、終わりだぁ」
エイルが気合いの入った雄叫びとともに、モンスターの頭から胴にかけて風の刃を振り抜いた。
GYAaaaaaaa
モンスターは断末魔の叫びをあげると、直径2センチの赤い結晶になった。
「よし、完璧だっ」
「エイル、水の守りがあるからって、攻撃は交わした方がいいよ」
1人喜びを爆発させたエイルに、フリーンは少し怒ったように言った。
「ばか、フリーンの援護を信じてたから良いんだよ」
「もう」
そんなやり取りをしながら、モンスターを倒していった。
2時間後集合場所に戻ると、集められた結晶の重さを量り、もっとも重かった班に賞が与えられた。残念なことにエイル・フリーン班は2位だったが、怪我無く帰ってこられて良かったと私は思った。
ちょっと短いです。すいません。