モンスターってなかなか強いけどすすむ
廃墟の奥まで進む、外から見た限り5階位まで有りそうだったので、注意しながら階段が一か所か二か所か調べつつ上の階に上がって行く。階段はビルに入って少し行ったところと、奥にあった、これで上に上がった場合、追いつめられる事は無くなったが、挟まれる可能性は出てきた、しかし敵から離れるためにも階段を上って行くことにした。
「サーチ」
ビルの中を自分を中心に微風が通り抜けていく、上の階まで風が通り、ビルの隅々まで調べる事が出来た。やはり五階建てだった、しかし3階と5階にトカゲの様なモンスターが居る、しかしモンスターを避けながら5階まで行けそうだ、取り合えず上まで言って傷の手当てをして、作戦を考えよう。
3階まで登った所でモンスターが見えた、大きさは2メートル位、暗いためはっきりとは見えないが目が無い、そして耳が異様にでかい、もしかして音で獲物を察知するタイプなのか?確認の為、危険だがモンスターに見えるよう身を曝した、しかしモンスターに動きは無い、身近にあった小石をモンスターの後方に投げてみた、小さくともはっきりとした音が響く、モンスターは耳を小刻みに震わせながら音のした方に動き出した、やはり目は見えず、音で判断しているようだ、これならば音さえ立てなければ襲われる事は無さそうだ。
それから音をたてないように5階まで上がって、ドアのある一室に入り傷の手当てをする、右肩の傷と腹部の傷、弾丸が通過しているので、計4か所から血が出ているのだが、かなり出血しているので止血剤を塗し、止血シートを張っておいた。取り合えず傷の手当てが終わり一息ついた所で大変な事に気づいた、先ほどのモンスターの反応を試した時、この血の匂いで気づかれる心配をしていなかった事だ、目が無くて、耳が大きいからと言って、匂いが解らない訳ではない、しかしあの出血で気づかないなら、鼻も無いのかな?と思った。
SPは8か?
《ああ、残り8だな》
声でモンスターに気づかれないよう、頭の中で話す事にした。
不味いな、8しかなアクセル1回にウィンド・カッターなら1回、ウィンド。ブレットなら2回か、それで5人を相手にするって事かキツイな。
《SP使い切ったら倒れると思うぞ》
具体的にどうなる?
《気絶する、2~3時間は起きないと思う》
それは……なら残り1なら?
《もっと俺の力を使う事に馴れてりゃ残り0だろうが何ともなかっただろうが、今なら1残しても気絶するだろうな》
そうか、なら力はなるべく使わないようにしないとダメか。
どうやって敵と戦うか考えていると、下の階からモンスターの叫び声と、ライフルの発射音が聞こえてきた、かなり大きな音だ、5階の居たモンスターも下の階に向かって言ったようだ。
ラッキー!モンスターと共倒れにはならないだろうが、今のうちに逃げよう。
3階まで下りてきた、まだ戦闘は続いてる、物陰から様子をうかがった所、モンスターが3匹、敵が5人いる、モンスターは1匹は死んでいるようだが、敵は3人も倒れている、凄いぞモンスター、敵を倒してくれている、もしかしたらと思いすこし様子をうかがっていると、敵が全員倒れ、モンスターに食われていった。
凄い、共倒れとまで行かなくとも、2~3人減らしてくれれば儲け物と思ってたが、全滅させてくれるとは。これなら、此処で休んで言ってもいいかな?
先ほど傷の手当てをした部屋の戻り、入口にバリケードをして少し休むことにした。
アリエル、周囲を警戒しててくれるか?
《ああ》
体を横にして目を閉じた。
《起きろ》
《おい!起きろ》
うん、何だ、何かあったか?
《モンスターの声が聞こえたぞ》
耳を澄ましてみると、モンスターの声が断続的に響いてくる。
なんだ?アリエルどれくらい回復した?
《残り14だ》
14か、回復量はどの位なんだ?
《1時間寝て、回復値は最大値の1割位だな》
なるほど、入口のバリケードをどかし、外の様子をうかがう、5階にはモンスターも敵もいないようだ。
「サーチ」
3階にモンスターが2匹、人間が2人、追手か?しかしライフルの発射音は聞こえない。3階まで下りて敵か確認しよう。
3階に下り、物陰から様子をうかがってみた、そこには追いつめられるモンスターと、追いつめる3人の人間が居た。3人組の出で立ちは今までの敵の出で立ちとは違い、大きな幅広の彎曲した刀とハルバートの様な斧槍に弓矢と、布に急所部に鎧と言う随分古い装備だった。
なんだ?追手じゃないのか?
暫くするとモンスターは斧槍に頭をかち割られ絶命した。3人組はモンスターの牙を採ったりしている、何をしているのかよく見ようと少し身を乗り出した所で、3人組の一人、弓を持っていた奴が叫んだ。
「誰だ!」
気づかれた。一瞬逃げようとしたが、躊躇した一瞬で刀を持った一人が走り出した。かなり速く、一瞬で接近を許し刀を突き付けられた。
「動くな、動けば殺す」
静かな低い声で警告してきた、顔に布を巻いているが声からして男だろう、動かずに居ると、他の2人も近づいてきた。斧槍の奴は男、弓の奴は女だろう、装備などから、今まで戦ってきた敵とは違いそうだ。
「何処の所属?」
弓矢の女が聞いてきた。しかしどう答えればいいか、敵だった場合、正直に答えれば捕らわれる、かといって現地人の場合、下手な嘘は通じないだろう、どう答えるべきか。
「答えろ!」
斧槍の男が射殺すような目で睨めながら言った。答えなければ殺されそうだ……、どう答えるべきか。
「追われているんだ、所属と言われても、何処にも所属していない」
考えた末、ちょっと嘘をついた。追われているのは本当だが、所属は宇宙連合軍所属だ。
「追われてる?犯罪者か?」
「犯罪は犯してないが、ゲートを潜ったのがいけなかったのかも」
刀の男に答えると少し考えるろうにしながら、3人が話し合い始めた、小さな声で聞こえない。暫くして話し合いは終わったようだ。
「取り合えず拘束させてもらうわ、お前をどうするかは町に着いてから決める」
「……解った」
此処で抵抗しても無駄だと思い、大人しく従うようにした。今の話を聞いた限り追手ではなさそうだ。弓矢の女が近づいてきた、手には縄を持っている。
「手を縛るから、重ねて前方に出してくれる?」
「おい、後ろ手で縛れよっ」
「相手は女性だぞアウズ」
「関係無いだろヨルズ、なあ関係無いよなダグ?」
「まあ、前でも大丈夫だろう」
「けっ、甘チャンどもが」
手を前に出し組む、ヨルズと言われた弓の女が、縄で手を縛る。
「一応体を調べるから」
ヨルズが足元から首まで、手で触って武器が無いか調べて言った。
「武器は隠してないわね」
「なら行くぞ、歩け」
手を縛った縄を乱暴に引っ張ったのはアウズと言われた斧槍の男だ。
「痛っ!」
「やめろ、俺が持つ」
刀を持っていたダグと言われた男がアウズから縄を奪い引き始めた。
「まだどうなるか分かんないんだ、あまり手荒に扱うな」
「そうよ、このゴリラ」
「ちっ」
「すまない、こいつ脳筋なんだ、町まで行くからついて来てくれ」
「ダグっ!」
「うるさいわよ、モンスターが寄って来るでしょ」
「くっ」
なんか言いあいながら歩き出した、しかしどう言う事だ?スノッリ宇宙軍の奴等とは違う組織か?それとも情報が行き渡って無い末端の奴か、まあ町に行くって言ってたし軍の装備も持って無い事から、違う問わ思うが。
「町まで30分位かかる、歩けるか?」
「問題無い……です」
下手に出てた方がいいか……。町まで30分、意外に近いが逃げてる時は気づかなかったな、一面起伏の無い荒野だから、見えそうなものだが。
「あの、町って大きいんですか?」
「ん?ギュルヴィの町を知らないのか?」
「はい」
「随分田舎から来たんのね」
「まあ、質問は町に着いてからにしてくれ、あんまり音を出したくない」
「はい、すいません」
ギュルヴィの町ね、有名って事なのか?取り合えず今は大人しくこいつ等について行くか。
PS3修理に出したら¥12.600掛かるって言われた、しかも中身がダメで初期化されるらしい……orz
最悪だ(p_-)音楽とか映画とか写真とか全部消えるってことでしょ、
オワター\(゜ロ\)(/ロ゜)/
何はともあれ、読んで下さっている皆様に感謝です<(_ _)>