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どこまでもすすむ  作者: 花鶏
回想編
12/17

隠れながらすすむ

戦闘が終わり、隠れるためと情報収集のために、近くの町に向かう事にした。その前に敵に情報を与えないために、脱出艇を自爆させようとしたが、自爆機能がどうやっても起動しないことが分かって焦ったが、何時までも此処に留まると危険なためやむなく町に移動する事にしたのだが……。


「どこまでも砂と岩山しか見えないな」


そう、見渡す限り砂と岩山しか見えないのである、要するに荒野に1人ぼっち……そうぼっち状態である。一応脱出艇にあった緊急用の食料や水は持ってきたが、それでも持って3日位だ。


「まずい、敵に見つかって殺される前に野垂れ死にそう」


かなり歩いてきた、あたりが暗くなってきたので、近くにあった岩場に向かい少し窪んだ所を見つけ休むことにした。


「疲れた、20キロくらい歩いたか」

《ごくろうさま~》


……むかっと来た、が口には出さない、アリエルも感じただろう。


《そうむかっとするなよ、1人さびしい1人旅より、俺と言うナイスガイが居た方が良いだろ?》

「はぁ、まあ話し相手がいた方が気は紛れるけど」

《町はまだ見えないよな》

「ああ、一応水や食料は節約してるけど、限度がある」

《なるほど》

「敵も俺を探索はしてると思うが、今のところ出逢わないし、モンスターに襲われるかもと思ったけど、今のところ見当たらない」

《ふむふむ》

「しかしこの星はほとんど地球と同じだと思う」

《地球?》

「俺の出身星だよ」

《俺はお前の見えてる風景や、聞こえてる音は聞こえるが、今見てるスノッリと変わらないという事か?》

「ああ、大気の感じとか重力、生態系も今のところ変わりないと思う」

《ほうほう》

「ただし、太陽が1つなのは変わらないが、月は地球では1つ、スノッリは三つだな」

《へえ》

「しかしお前、以外に聞き上手だな」

《そうか?》

「そうだ」

《まあ、寝る前の暇つぶしだ、お前の故郷での昔話でも聞かせろよ》

「ああ……そうだな……」


俺は思い出すように語っていた。

俺は地球のアルトメリアと言う大陸の小さなカンリホルニャと言う町で生まれた、家族は優しい両親と妹の4人家族、爺さんや婆さんは俺が生まれる前に死んでしまったらしい、裕福ではないが貧しくもない、ごくごく普通の家庭で生まれた。

父は連合宇宙軍の兵站部勤務、物資輸送などで宇宙を飛び回っていたため、家に居ることは少なかったが、たまに帰ってきたときには愛情を注いでくれたし、母は優しく聡明だったので、さびしくは思え、不満は無い幸せな生活を送っていた。

俺は15歳の時、父の勧めで軍の士官学校に入学した、士官学校の入学試験は厳しかったが、父や母が、小さいときから教育を施してくれたおかげで、無事入学できた。

入学して初めてできた友達がフリーンだ、出会いは学科の時間だった、席が隣同士になり、何気なく昼を一緒に食べるようになり仲良くなった。

入学して3年、俺もフリーンも士官学校ではそれなりに優秀な成績を収め、士官学校に居ながら准尉の階級を承っていた。

因みに准尉とは、特務曹長の意味で、士官学校で少尉候補者教育を受けた者に授与される。

まあ簡単に言うと、あと少し功績をあげれば少尉になる予定の人、て感じかな。

まあ、その階級をもらっていたため、士官学校に居ながら、様々な依頼と言うか任務をやらされて大変だった、フリーンと二人で、月や火星に物資輸送船で物資を送ったりしたのは、色んな意味で良い思い出だ。

そして士官学校の実地訓練でコールドスリープによるワープで地球から遠く離れた、惑星ゲルセミに向かっているところ今回の事が起こった。

長い様で短い昔語りが終わって一瞬の静寂の後アリエルが鬱になる事を言った。


《あと29日かな》

「いきなりだな」

《それまでに帰るのは難しそうだな》

「はぁ、嫌な事思い出さすなよ」

《少しは眠くなってきたか?》

「まぁ、話疲れたと言えば、そうだな」

《お前が寝てる間に警戒はしといてやる、安心しな》

「……なら遠慮なく寝かせてもらう」

《ああ、本体に死なれたら俺もヤバいしな》

「……」

《おやすみ、エイル准尉》

「なんか含みがある言い方だが、おやすみ」


俺は眼を閉じ疲れた体を休めることにした。

余震、何時になったら収まるんだろう……。

余震で震度6って……マジ怖いんですけど\(゜ロ\)(/ロ゜)/


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