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ひと夏の記憶  作者: まなつか
序章
2/23

第二話 「終わりの始まり」《美咲》

 話は今から一年前にさかのぼる。

 自分でいうのもなんだけど、私は普通の子だったと思う。というより至って平凡。中学校ではたいして目立たず、成績も運動もそこそこ。顔もそこまで垢抜けているわけではなく、普通だった。恋愛面でも今まで片思いしかしたことがなかった。

 そんな私が普通じゃなくなったのは、中学3年の夏だった。私はソフトボール部に所属していた。真夏の焼けるようなグラウンド、土の匂い、照りつける日差し、みんなの応援。それだけは何故か今でも鮮明に思い出すことができる。

 夏真っ盛り。私たちのチームは地区の大会で決勝まで進出していた。私はキャッチャーのポジション。ピッチャーが投げる白い球を受け止める。

 パスッっという気持ちのいい音がして手に確かな感触を得る。そんな感じが大好きだった。

 そして、決勝戦の日。とても暑い日だった。今年に入って一番の猛暑だそうだ。そんな中でも私はいつも通りボールを受ける。4回裏、ツーアウト1、3塁。

 私はピッチャーに向かってサインを出す。そのサインにピッチャーは頷く。そして相手が大きく振りかぶって白い球を――。


 何故、その時だったのかはわからない。

 何故、そのタイミングだったのか理解できない。したくない。

 私は急に頭が今までにないくらいに痛くなった。息が急に苦しくなる。蝉の声が遠ざかっていく。

 バットのカーンという気持ちのいい音が遠くで聞こえた。

 あぁ、何でだろ。

 ここまでがんばってきたのに――


 私はすぐに救急車で地元の大きな病院へ搬送された。それがこの矢土総合病院。すぐに入院して精密検査を受けることになった。そしてその結果、くも膜下出血ということがわかった。

 すぐに頭を開いて手術をした。なんとか一命は取り留めることができた。そしてその後から今まで入院治療している。

 手術後に聞いた話だが、私たちのチームは負けた。私はそれを言いに来たキャプテンに「そっか」としか言えなかった。

 もう私の中でソフトボールなんてどうでもよかった。なんだかとりついていた者がすっといなくなったような清々したような感じ。

 だけど心が空っぽだった。


 こんにちは。まなつかです。

 

 いろいろ並行して書いていますが、なんとか大丈夫そうです。

 2月には一年で重要なテストがあるので、少しペースが落ちると思います。

 

 そして、この物語はフィクションです。

 実在の人物・団体等と一切関係ありません。


 それでは

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