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BLACK NINJA  作者: Nora
第2章 試練と覚醒
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スペキュラオスの試練(前編と後編)

一週間、全く前に進まなかったBLACK NINJA計画は、ルミノアの手によって、大幅に前進した。計画はアーマーの製作へと移る。


アーマーのイメージを思いつくので一週間を消費した。そして、アーマーを製作するのにかかった期間はなんと5日、これは決してチープなアーマーを作ったというわけではなく、ルミノアが優秀すぎた。ただ、試作機ができたときのルミノアは「眠いです」と言っているような顔をしていたし、台所にあったインスタントコーヒーの備蓄も大分少なくなっていた。相当頑張ったのだろう。


ルミノア「試作機......完成したわ......Zzz.....」


ルミノアがやっと部屋から出てきたと思ったら、試作機が完成したと言い残して眠りについてしまった。ルミノアが倒れるように寝たので、ヴィクターはリリィと遊んでいたところだったが、ルミノアを支えて横にした。


ヴィクター「おーい!!みんな!完成したらしいぞ!」


レイ「博士!ほら起きて!!見に行くよ!」


博士「ん?......あ、ああ。そうだな。」


ヴィクターたちが製作室に入ると、そこには想像以上のものが待ち構えていた。白色のヒーロースーツと言えばいいのだろうか。某有名ヒーローモノのスーツを連想させる。チープとかいう表現の真反対。ハイクオリティなそれには、継ぎ目がほとんど見当たらない。よく細部まで見てみると、小さい三角形が沢山並んでいる。ルミノアは良くここまで仕上げたものだ。これで試作段階なのだから職人として相当な腕前だろう。


ヴィクター「かっこいいが過ぎるぞ......!!」


レイ「かっこいい!!」


博士「これが.....」


リリィ「スーパーヒーローみたい!!かっこいい!」


ヴィクターがスーツに近づくと、スーツはヴィクターを拒絶するかのようにビリッと静電気を起こした。


ヴィクター「ッ......。こいつ!俺が嫌いみたいだ!スーツまで黒人差別か??」


レイ「違うよ!そのスーツはエネルギー満タンになったら黒くなるんだから!!ルミ姉が言ってたよ!」


レイがルミ姉の伝言を伝えようとすると、スーツのハイテク機能が先に説明してくれた。


" 知っての通り、このスーツはスペキュラニウムでできてるわ。このかっこいいスーツはきっとヴィクターさんに似合うと思う。でもね、このスーツは誰でも使えるわけではない。光の神であるスペキュラオスの恩恵を受けなければこのスーツの力を引き出すことができないの。必要なのは、スペキュラオスへの信仰よ。詳しくはレイから聞いて。 "


このスーツのハイテク具合にみんなが驚いていた。君たち読者がいる世界のようなスゴイ機械はヴィクターたちのいる世界では中々お目にかかれないシロモノだ。一部の富裕層が独占してしまっている状態。それもこれも、全てルミノアの頭脳のおかげだ。


ヴィクター「す、すげぇ......これがハイテクってやつなのか??」


博士「あ、あぁ。初めて見るな。こんな機械。」


レイ「ルミ姉は私たちの村 カレイド でも凄腕の科学者なんだから!!こんなの朝飯前よ!!」


ヴィクター「それでよ。このスーツは信仰ってやつをやらないと着れないらしいぜ。」


レイ「あぁ、そうだね!教えてあげる!スペキュラオスへの信仰のやり方を!!」


" スペキュラオスへの信仰の方法は少し特殊である。ある特殊な条件下で合掌をすることだ。そして、特殊な条件というのは光に照らされて、影がない場所であること。そこで合掌をすると、目を空けたその場所は、さっきまでいた自分の知っている場所とは違った世界となっている。そこは、スペキュラオスに招かれた精神世界。そこでスペキュラオスに認められることが恩恵を受ける条件。そして、信仰のやり方だ。 "


レイ「てな感じよ!分かった?ヴィクター!」


ヴィクター「おう!完璧に理解したぜ!」


博士「ふむ、スペキュラ族はみんなそんなことをしているのか。」


レイ「そう、恩恵を受けた人間だけがスペキュラ族として認められるの。まあ、ほとんどは認められてるけどね〜。ルミ姉の天才具合少しはその恩恵があるのかもね!」


レイはそういうとヴィクターを照明室へと案内した。


ヴィクター「じゃあな!みんな、ちっとだけ神様と話してくるぜ!!」


レイ「うん!頑張ってね!!」


ヴィクターは照明室に入った。もちろん、まだ電気をつけていないので暗いままだ。ヴィクターがレバーを下げると、電気が付いた。影が全て消えたのを確認して、ヴィクターは部屋の中央で合掌をした。

次に目を開けると、そこには真っ白な空間が広がっていた。


ヴィクター「流石に何もなさすぎて寂しいぞ.....ここで本当に神様と会えるのか??」


ヴィクターが上を見ると、雲一つない青空に3つの太陽が浮かんでいた。正三角形を形作っているようだ。


ヴィクター「太陽が3つ......??」


ヴィクターがその太陽を不思議そうに見ていると、

その太陽がヴィクターの目の前にゆっくりと降りてきた。


ヴィクター「な、何だ!?ただの太陽じゃないのか??」


??「そうだ。ただの太陽ではない。」


ヴィクター「声が聞こえてきたぞ!?アンタか!アンタがスペキュラオスか!!」


正三角形を形作る3つの太陽が高速に回転しながら中心に向かって光線が発射された。すると、その光線は人型の"ナニカ"を生成した。


ヴィクター「随分と尺を取るご登場じゃねぇか....」


スペキュラオス「やはりこの姿はしっくり来ないな。」


スペキュラオスは少し姿を変え、正三角形を形作る光る3つの目、体長がおよそ3mの巨人へと姿を変えた。ヴィクターはそれを見上げて、少し怖がっているようだった。


スペキュラオス「美少女が良かったか??残念だが、私にそういった趣味はない。」


ヴィクター「あ、ああ。少しビックリしただけだ。」


スペキュラオス「恩恵を授けるための試練だったな。」


ヴィクター「知ってたのか??」


スペキュラオス「私は全てを見る。全てを知る。お前が何故ここに来て、ここに来るまで何があって、これから何をするのかも。現時点で、だがな。」


ヴィクター「何も聞かないでおくよ。未来のことを知るってのはロクなことが起こらないからな。」


スペキュラオス「賢明な判断だな。私はさっきも言った通り、君のここまでを知っている。試練などをする前に合格のつもりだった。」


ヴィクター「おお!!じゃあ恩恵をくれるってことか!!」


スペキュラオス「ああそうだ。恩恵を授ける。だが、その前にだ。忍者を名乗るのだろう。ならば、忍者の戦闘技術を知っておくべきではないか?」


ヴィクター「随分と手厚く指導してくれるんだな。」


スペキュラオスは思い返すように空を見上げた。


スペキュラオス「影の古文書を悪用する者。エイゼン・ウォーカーを倒してくれるというのは私からしても有難いことなのだ。見ての通り、私が倒そうにもこの空間から出ることはできない。」


ヴィクター「なんか深いワケがありそうだが、今は聞かないでおくぜ。その忍者の修行とやらをさせてくれ!!BLACK NINJAの名に相応しくなきゃな!!」


スペキュラオス「おかしな名前だ。だが面白い。時間ならたっぷりあるからな。さあ、修行開始だ。」


そう言うとスペキュラオスはヴィクターと同じくらいの大きさになり、忍者の格好をした人間に姿を変えた。


ヴィクター「受けて立つぜ!!」




レイと博士とルミノアが昼食を食べている頃に照明室の方から叫び声が聞こえた。


ヴィクター「よっしゃああああああ!!」


3人が照明室の方に集まった。心配そうに話しかけている。


レイ「ずいぶんと長かったね??」


ルミノア「試練は合格したのかしら....」


博士「向こうで何があったのだ!?」


ヴィクターは立ち上がって、こう言い放った。


ヴィクター「少し修行をしててな....。しかし疲れたな。変な感じだ。体は疲れてないのに.....」


レイ「修行…!?試練はどうだったの??」


ヴィクター「ああ、それなら顔パスだったよ....。なんか言ってたけどあんま覚えてないな.....。」


ルミノア「丁度お昼ご飯を食べていたところだったし、食べましょ!ね!」


ヴィクター「ああ、そうするよ。」


疲れ切ったヴィクターだったが、向こうの世界で過ごした時間の会話や修行も全て頭は覚えている。翌日のヴィクターの変わりようと言ったら凄まじかった。

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