第12話 スペキュラオスの試練(前編)
一週間、全く前に進まなかったBLACK NINJA計画は、ルミノアの手によって、大幅に前進した。計画はアーマーの製作へと移る。
アーマーのイメージを思いつくので一週間を消費した。そして、アーマーを製作するのにかかった期間はなんと5日、これは決してチープなアーマーを作ったというわけではなく、ルミノアが優秀すぎた。ただ、試作機ができたときのルミノアは「眠いです」と言っているような顔をしていたし、台所にあったインスタントコーヒーの備蓄も大分少なくなっていた。相当頑張ったのだろう。
ルミノア「試作機......完成したわ......Zzz.....」
ルミノアがやっと部屋から出てきたと思ったら、試作機が完成したと言い残して眠りについてしまった。ルミノアが倒れるように寝たので、ヴィクターはリリィと遊んでいたところだったが、ルミノアを支えて横にした。
ヴィクター「おーい!!みんな!完成したらしいぞ!」
レイ「博士!ほら起きて!!見に行くよ!」
博士「ん?......あ、ああ。そうだな。」
ヴィクターたちが製作室に入ると、そこには想像以上のものが待ち構えていた。白色のヒーロースーツと言えばいいのだろうか。某有名ヒーローモノのスーツを連想させる。チープとかいう表現の真反対。ハイクオリティなそれには、継ぎ目がほとんど見当たらない。よく細部まで見てみると、小さい三角形が沢山並んでいる。ルミノアは良くここまで仕上げたものだ。これで試作段階なのだから職人として相当な腕前だろう。
ヴィクター「かっこいいが過ぎるぞ......!!」
レイ「かっこいい!!」
博士「これが.....」
リリィ「スーパーヒーローみたい!!かっこいい!」
ヴィクターがスーツに近づくと、スーツはヴィクターを拒絶するかのようにビリッと静電気を起こした。
ヴィクター「ッ......。こいつ!俺が嫌いみたいだ!スーツまで黒人差別か??」
レイ「違うよ!そのスーツはエネルギー満タンになったら黒くなるんだから!!ルミ姉が言ってたよ!」
レイがルミ姉の伝言を伝えようとすると、スーツのハイテク機能が先に説明してくれた。
" 知っての通り、このスーツはスペキュラニウムでできてるわ。このかっこいいスーツはきっとヴィクターさんに似合うと思う。でもね、このスーツは誰でも使えるわけではない。光の神であるスペキュラオスの恩恵を受けなければこのスーツの力を引き出すことができないの。必要なのは、スペキュラオスへの信仰よ。詳しくはレイから聞いて。 "
このスーツのハイテク具合にみんなが驚いていた。君たち読者がいる世界のようなスゴイ機械はヴィクターたちのいる世界では中々お目にかかれないシロモノだ。一部の富裕層が独占してしまっている状態。それもこれも、全てルミノアの頭脳のおかげだ。
ヴィクター「す、すげぇ......これがハイテクってやつなのか??」
博士「あ、あぁ。初めて見るな。こんな機械。」
レイ「ルミ姉は私たちの村 カレイド でも凄腕の科学者なんだから!!こんなの朝飯前よ!!」
ヴィクター「それでよ。このスーツは信仰ってやつをやらないと着れないらしいぜ。」
レイ「あぁ、そうだね!教えてあげる!スペキュラオスへの信仰のやり方を!!」
" スペキュラオスへの信仰の方法は少し特殊である。ある特殊な条件下で合掌をすることだ。そして、特殊な条件というのは光に照らされて、影がない場所であること。そこで合掌をすると、目を空けたその場所は、さっきまでいた自分の知っている場所とは違った世界となっている。そこは、スペキュラオスに招かれた精神世界。そこでスペキュラオスに認められることが恩恵を受ける条件。そして、信仰のやり方だ。 "
レイ「てな感じよ!分かった?ヴィクター!」
ヴィクター「おう!完璧に理解したぜ!」
博士「ふむ、スペキュラ族はみんなそんなことをしているのか。」
レイ「そう、恩恵を受けた人間だけがスペキュラ族として認められるの。まあ、ほとんどは認められてるけどね〜。ルミ姉の天才具合少しはその恩恵があるのかもね!」
レイはそういうとヴィクターを照明室へと案内した。
ヴィクター「じゃあな!みんな、ちっとだけ神様と話してくるぜ!!」
レイ「うん!頑張ってね!!」




