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第62話 空回り
翌朝、全校集会で校長の勅使河原から
子供達の間で加熱している怪談話に関して
注意があった。
「近頃ぉ、
学校で根も葉もない幽霊の話を耳にしまぁす。
それだけならいいんですがぁ、
先月お隣の連市で見つかったぁ
焼死体に関しても変な噂を耳にしていまぁす。
君達は警察ではありましぇん。
事件の捜査は警察に任せて
勉学に励んでくださぁい。
この世に幽霊なんていましぇ~ん。
いいですかぁ、
本当に恐ろしいのは幽霊ではなくて
人間ですよぉ」
根拠のない噂話に注意を促すことには賛成だが、
俺にはどうしても
校長の最後の言葉が引っかかった。
それでも。
校長の話が功を奏したのか、
怪談話は徐々に鳴りを潜めていった。
しかし。
それは単に子供が飽きやすい生き物
というだけのことかもしれない。
その証拠に探偵団の中では
すでにボス猿の調査は忘れられていた。
結局、俺達少年探偵団は
ボス猿の悪事を暴くことはできなかった。
そして。
ボス猿が葉山実果に特別優しく接している
という情報はあったものの、
2人の関係はあくまで教師と生徒という立場を
逸脱するようなものではなく、
葉山の彼氏がボス猿ではないか
という俺の邪推は空回りに終わっていた。




