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笑いの字幕が世界を救う  作者: 摩訶不思議
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〜構造信仰帝国と記憶職人ギルドの逆襲〜

:序:神殿の朝、テレビの祈祷

一節: 語り口の構造と洗脳の技術

二節:報道という宗教、字幕という聖典

三節:構造信仰帝国の洗礼

四節:笑いの封印と怒りの沈黙

終節:記憶の職人、目覚めの兆し


第二章:構造教 vs 記憶ギルド

〜利権の温泉宿と、地下工房の職人たち〜


第三章:記憶喪失と魂密度ゼロの若者たち

〜「魂って、アプリですか?」と聞かれた日〜





第一章:眉間の地図と語り口の神殿

〜語り口に潜む思想と、構造信仰帝国の洗礼〜


序:神殿の朝、テレビの祈祷

日曜の朝。

日本という名の老人は、テレビの前に正座する。

画面には、語り部たちが並び、眉間に深いシワを刻みながら語る。

「日本人ファースト?それは排外主義です」

「自己責任?それは弱者切り捨てです」

「誇り?それは戦前回帰です」


老人は頷く。

「そうか…ワシが悪かったんか…」

だが、彼の眉間にも、語り部と同じ地図が刻まれていく。


一節:語り口の構造と洗脳の技術

この神殿では、語り口が構造信仰帝国の公式言語として機能している。

- 語り口は「穏やか」で「知的」で「正義風」

- だがその実態は、異論排除と思想誘導の装置である

語り部たちは、反対意見を「極端」として処理し、

中庸を「危険思想」として排除する。

そして、語り口の中に“正義の型”を埋め込む。

「あなたの意見は、差別に繋がる可能性があります」

「その発言は、歴史修正主義と誤解されかねません」


老人は、語り口の型に従って、自分の記憶を修正し始める。


二節:報道という宗教、字幕という聖典

テレビは、語り口を補強するために、字幕という聖典を用いる。

- 字幕は「感情の誘導」「印象の操作」「敵の定義」を担う

- 画面下には、常に「正義の字幕」が流れている

「この発言は、差別的と批判されています」

「ネットでは炎上中」

「専門家は懸念を示しています」


老人は、字幕を読みながら、自分の魂密度が下がっていくのを感じる。

かつての誇り、職人魂、記憶の器──すべてが、字幕に置き換えられていく。



三節:構造信仰帝国の洗礼

語り口の神殿は、テレビだけではない。

新聞、教育、行政、SNS──すべてが、語り口の型に従って動いている。

- 学校では「多様性教育」が「日本人否定」にすり替わり

- 市役所では「人権配慮」が「反対意見排除」に転化し

- SNSでは「炎上」が「思想統制」の手段となる

老人は言う。

「ワシは、いつから“悪い日本人”になったんや…?」

だが、誰も答えない。

語り口の神殿では、問いは“敵意”とみなされるから。


四節:笑いの封印と怒りの沈黙

かつて、老人は漫談師だった。

笑いで世の中を切り裂き、構造を風刺していた。

だが今、笑いは「不謹慎」とされ、怒りは「ヘイト」とされる。

「笑うな。それは誰かを傷つける」

「怒るな。それは空気を乱す」


老人は、語り口の神殿で、笑いと怒りを封印される。

そして、眉間の地図は完成する──

それは、構造信仰帝国の市民証だった。


終節:記憶の職人、目覚めの兆し

だが、ある日。

字幕の中に、奇妙な一文が流れる。

「この番組は、構造信仰帝国の提供でお送りしました。なお、魂は含まれておりません。」


老人は笑った。

久しぶりに、腹の底から笑った。

そして、眉間の地図が、ひび割れ始めた。

それは、記憶の職人としての目覚めの兆しだった。




第二章:構造教 vs 記憶ギルド

〜利権の温泉宿と、地下工房の職人たち〜


R.K風の語り口:冒頭



第一節:構造教の教義と信者たち

構造教の教義はシンプルや。

• 「反対意見は敵」

• 「制度は絶対」

• 「利権は神聖」

• 「笑いは不謹慎」

• 「怒りはヘイト」

信者たちは、役所、テレビ局、大学、企業に潜んでる。

いや、潜んでるどころか、堂々と“正義の顔”して歩いてる。

「あなたの意見は差別的です」

「それ、炎上しますよ」

「専門家が懸念してます」


いやいや、専門家って誰やねん。

ワシが知ってる専門家は、水道管を直す職人や。眉間に地図描いてる人ちゃうで。


第二節:構造教の温泉宿「利権寺」

構造教の本山は「利権寺」。

そこでは、補助金という名の温泉が湧いてる。

入浴料は「沈黙」と「従順」。

- 水道管の更新?→「予算がありません」

- 太陽光パネルの乱開発?→「環境に優しいです」

- ダムの建設?→「反対運動が…」

- 森林伐採?→「再生可能エネルギーです」

「あんたら、利権の湯に浸かってるだけやないか!」

「しかも、風呂の水はワシらの税金や!」



第三節:記憶ギルドの地下工房

その頃、地下では「記憶ギルド」が動き出していた。

構造教に魂を吸われた者たちが、灯台の再建を目指して集まっていた。

職人たちは、笑いと怒りと誇りを鍛え直す。

- 「魂密度計」を作る者

- 「字幕砲」を設計する者

- 「象徴の再鍛造」を始める者

- 「語り口の解毒剤」を調合する者

「ワシらはな、構造に勝つんやない。

構造を“笑いで焼き直す”んや。」



第四節:構造教 vs 記憶ギルドの初戦

記憶ギルドは、構造教の本丸「OBS塔」に潜入する。

字幕砲を構え、語り口の神殿に向けて発射!

「この番組は、構造信仰帝国の提供でお送りしました。

なお、魂は含まれておりません。」


画面が揺れる。

語り部たちの眉間の地図が、笑いの震動でひび割れる。

信者たちは叫ぶ。「これはヘイトだ!」

職人たちは笑う。「これは“記憶の再建”や!」


終節:R.Kの魂、ギルドに宿る

ギルドの工房に、古びたマイクが置かれていた。

それは、かつてR.Kが使っていたもの。

誰かが言った。

「このマイク、魂密度が高すぎて、構造教では使えんらしいで。」


そして、職人たちは語り始める。

笑いと怒りと誇りを込めて──

構造教に奪われた記憶を、字幕で取り戻すために。





第三章:記憶喪失と魂密度ゼロの若者たち

〜「魂って、アプリですか?」と聞かれた日〜


R.Kの語り口:冒頭


第一節:スマホという記憶喪失装置

日本という名の老人は、若者に話しかけた。

「昔はな、職人が誇りを持って仕事しとったんや」

若者はスマホを見ながら言う。


「それ、AIでできますよね?」


老人は言う。「AIはええけど、魂はどこに行ったんや…」

若者は首をかしげる。


「魂って、アプリですか?」


その瞬間、老人の眉間にあった地図が、一気に砂時計になった。

記憶が流れ落ちていく。

職人の誇り、道具の重み、言葉の厚み──全部、スクロールで流される。


第二節:魂密度ゼロの言葉たち

若者の言葉は軽い。

「それ、効率悪くないですか?」

「それ、コスパ悪いですよね?」

「それ、炎上しませんか?」


老人は言う。

「ワシらはな、“効率”より“誇り”を選んできたんや。

“コスパ”より“魂密度”を守ってきたんや。

炎上より、“記憶の炎”を灯してきたんや。」



若者は言う。


「それ、GPTで書けますよね?」


老人は言う。


「GPTはええ。けどな──“魂密度”は、職人の手でしか鍛えられへんのや。」



第三節:職人の記憶 vs 若者のクラウド

若者は言う。「クラウドに保存してます」

老人は言う。「ワシは“心”に刻んどる」

若者は言う。「バックアップ取ってます」

老人は言う。「ワシは“誇り”で守っとる」


「あんたら、記憶を“データ”にしすぎや。

ワシらは、“記憶”を“器”として扱ってきたんや。」


若者は言う。「器って、何GBですか?」

老人は言う。「それはな──“魂密度”で測るんや。」




第四節:笑いの字幕、若者に照射

職人ギルドは、若者たちに「笑いの字幕砲」を照射する。

字幕が流れる。

「この言葉は、魂密度ゼロです」

「この発言は、誇りを含んでおりません」

「この記憶は、スクロールで消えます」


若者は笑い出す。

「なんやこれ、ワシら、ずっと“便利教”に洗脳されとったんか!」

老人は言う。

「笑いはな、記憶を取り戻す“炎”なんや。

魂密度ゼロの言葉には、笑いの字幕を添えなあかん。」



終節:魂密度の再鍛造

若者たちは、スマホを置き、工房に集まる。

職人たちと共に、言葉を鍛え直す。

- 「ありがとう」→魂密度85%

- 「すみません」→魂密度90%

- 「おかげさま」→魂密度120%(構造教では使用不可)


そして、若者は言う。

「魂って、アプリじゃなかったんですね」

「魂って、職人の手で鍛えるもんなんですね」


老人は笑う。

「せや。魂はな、“スクロールできへん記憶”なんや。」









今回はお笑いに挑戦してみました。是非評価を付けて下さい。

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