王女の罠
■登場人物
ロージー(PL:Aさん)メタロスの神官。街道が大好きな22歳の女性。
ミコト(PL:Bさん)うさぎの魔法使い。人間でいう12歳の少女。芯が強く丁寧語。
ミード(PL:Cさん)ドワーフの戦士。お酒大好きな陽気な18歳の男性。
タマーナ(PL:Dさん)ルーンフォークのグラップラー。無表情で口数が少ない女性。
イリセア(PL:Eさん)エルフの弓使い。キザで格好つけたがる35歳の男性。一人称「私」。
■導入
GM:前回のセッションの末、君たちは冒険者ギルド『ギア&グリット』のマスター、ガラードの元を訪れた。
ミード:「いやー、疲れた疲れた。イリセア!サウナ行こうぜ」
GM:「何その展開(笑)でも、サウナの中はドワーフ。水風呂はエルフがドヤ顔してて面白そう」
ロージー:「仲良しか(笑)。あ、ギルドとか、メタロスの神殿とか、然るべきところに前回のブラグザバス神官の情報を伝えておかないとね」
GM:「お、いいね。報告をすると、ガラードは神妙な顔で、とある人物を紹介するという。そこに来たのは、冷徹なる引き金『レジーナ』だった。」
レジーナ:「ロードウォーカー、お前たちには聞きたいことがある。」
GM:「彼女は君たちの動向を発信機を通じて追っていたことを明かし、その理由が『お前たちが大陸の脅威になるかを推し量るためだった』と告げる。そして、最も重要な問いを投げかける。」
レジーナ:「カキヤの魔剣はどこにある?」
(PCの選択肢:正直に話すか、ごまかすか)
ミード:「依頼主に渡して、それっきりっすよ。そんなん。」
GM:「なるほど。じゃあ、ミードがそういうんだったら信じた。ミードは嘘がつけない性格って知ってるから。
カキヤの魔剣を捜索するようにメジェンシーの冒険者ギルドに指示を出したのは、レジーナの主だったことを告げる。
ただ、それを請け負ったメタロス神官のラスからは魔剣はなかったという報告を受けていたため、ロードウォーカーが怪しいと思い、動向を見張っていたという。」
ミコト:「ちなみに、レジーナさんはどういう陣営の人?」
レジーナ:「私の主は、"実りの聖王女" ミルデニッシュ=パルウィート(今14歳)です。」
ロージー:「おお。パルウィートの人だ」
タマーナ:「ラスの動向は掴めているのか?」
レジーナ:「いや。君たちの発言で、怪しい人物としてラスが上がったので、これから調べる。」
レジーナ:「まだ信用できるかわからなかったためとはいえ、不便な思いをさせたことへの償いをしよう。」
GM:ということで、ガラードの新技術を使った魔義手の脱着が可能となります。
1 クロック・アップ 今の機能を保持。前衛に立つためには必要な能力だと思われる。
2 ファントム・ブロウ 右手の部位を使用。
命中を+2する。使用した場合1回の攻撃のたびにMPを1点使用する。
3 ネメシス・ストライク 右手、左手の部位を使用。
射程を10m(1)にする。起点指定(ターゲッティングは不要)。指定した場所に追尾する衝撃波を打ち出す。
MPを5点使用する。グラップラー技能の命中判定を行い、対象は精神抵抗を行う。
グラップラー技能でダメージ判定(打撃点10)を行う。抵抗半減。C10。
追加攻撃は発生しない。
4 右手、左手を空ける(魔義手は必要ない)
タマーナ:「悩むけど1で。このレジーナさんたちともし協力する展開になったとしたら、この通信機能を生かしておくという手もあるのでは?」
GM:では、傍受機能は外しますが、通話のピアスをタマーナにあげます。そして、次にレジーナから連絡が来るまで1d6+3ヶ月経過します。
・・・3なので6ヶ月。それまで、様々な依頼などをしながら、ここザイエルで冒険者として活躍していくこととなります。
――GMの用意した表を使い、依頼をこなす冒険者たち――
GM:・・・次はルームフォークの起動からちょっとした訓練まで。タマーナもここで産まれた設定。
タマーナ:「何!?そうなのか」
GM:・・・次は人さらいの阻止ですね。
ミコト:「起動したてのルーンフォークをさらった人たちがいたんだね」
GM:・・・色々やったけど、同じ出目は出ませんでしたね。かれこれ6ヶ月経ちまして、一回成長していいです。収支は+2100Gです。
■依頼
GM:6ヶ月後、レジーナから連絡があり、話を聞くと、君たちに課せられた任務は、剣の迷宮の最奥に眠る魔剣を回収すること。そして、それを囮にラスたちをおびき出す罠を仕掛けることだった。
レジーナ:「剣の迷宮は多くの冒険者が挑んでいるが、未踏の領域がある。お前たちには最奥を目指してもらう。」
GM:なにか質問はありますか?
ミード:「レジーナもあんまり喋らないキャラクターなんだよね。オープンクエッションでいこう。知っていることを全部教えて」
GM:なんだその質問の仕方(笑)では、真面目なレジーナさん、出所不明だけど知っている情報をいっぱい教えてくれます。
剣の迷宮の深奥にある、魔剣を取ってきてもらいたい。
ラスを含めて、魔剣を狙う陣営を罠にかけるため、ある程度の情報操作をしている。
剣の迷宮自体は有名なダンジョンであり、1~4Fまでは冒険者が潜っては探索を繰り返している。
5~はまだ未踏。
王女の情報によると、8Fが最奥であるとのこと。5、6、7階には試練があること。
また、ある程度の道もわかっているので、迷うことなく突き進める←
魔剣を取ると、ダールとザイエルの中間地点に転送されるので、そこで待ち伏せをする←
最奥の試練を突破すると、10分後に迷宮が崩壊するので、連戦を覚悟してほしい←
という王女からの伝聞情報が多いです。
ルール的には
君たちの挑戦後に、魔剣を取りに行ったという情報を流し、待ち伏せをするので途中で帰還はできればしないでもらいたい。
具体的には、試練でのミスは3回まで。試練をクリアすれば時間経過はなし。
それを過ぎると、罠を仕掛けていることがバレて各個撃破される。
また、魔晶石5点を10個、パーティーに支援として渡します。他になにかありますか?
ミード:「よし。僕らのやることは明確だね。うん。潜っていって、魔剣を奪い取って、元気に帰ってくる。以上」
ミコト:「で、その後にラスボスですね」
タマーナ:「なんでか、転送される場所までわかってると」
GM:「なんででしょうね(笑) では、冒険の準備を整えた君たちは、迷宮へと足を踏み入れた――。」
■剣の迷宮探索
GM:「1~4階までは問題なく進むことができた。そして、ついに5階層へと足を踏み入れる。」
5階層:力の試練
(戦闘:グレイリンクス×3)
GM:「剣士としての純粋な武力を試す場。巨大な獣たちが咆哮を上げ、襲い掛かる!」
ここで、罠が発動します。
財宝の罠
各々、好きなものを財宝カードとして記入。
それぞれの階層で、効果を及ぼす。誰の心の中を読まれるかわからないため、カードにしてドローする。
ロージー:「最初に書いてたやつ、ここで使うんだね」
GM:そうそう!さて、何が出るかな・・・5800Gのアイテム!1番簡単な試練がこれで終わってしまうが、いいのかな。
ミード:「これは試練マラソンありかしら?」
GM:失敗回数増えていいなら(笑)
ミコト:「省エネで倒しちゃおう」
(戦闘省略)
GM:所詮、レベル3モンスターですからね。
6階層:技の試練
(戦闘:ウィル・オー・ウィスプ×4)
GM:「ここでは、俊敏な敵との駆け引きが要求される。電撃の光球が君たちを取り囲む!」
GM:そしてここで罠発動です!今回のドローは・・・カースレベリオン40000G!命中、回避、打撃点、防護点、HPが増えます。
ミード:「当たんねえよ(笑)」
GM:頑張れば当たるよ!がんばれ!40000G!もっと熱くなれよ!(笑)
ロージー:「逃げましょう」
GM:では、失敗カウンター1増えまして、再び試練に挑む?それとも、スカウト判定でスキップもできます。
タマーナ:「もう一回行きましょう」
GM:では、ドロー!15000Gのアイテムなんですが、どうしましょう?もう一枚引いてもいいよ?
ミード:「ここはコールで。レイズはなし」
(戦闘省略)
GM:基本取引価格を5000で割った分だけ能力値が上がる設定だったから、そんなに脅威じゃなかったですね。
7階層:心の試練
GM:「幻覚と精神攻撃が君たちを襲う。果たして己の心を貫けるか。」
GM:シェイドが3体、君たちを妨害します。アイテムの価値で、精神抵抗判定の達成値が決まります。・・・ドロー!5000Gのアイテムだね。
ミード:「ここはレイズだ!もう一枚引くよ」
GM:・・・16000のアイテム!全部で2万。美味しいね!目標値18です。
ミコト:「ディフェンススタンスを取ってるから、14スタート。余裕ですね・・・3回成功」
GM:では、無事にシェイドの闇を抜けて、宝を手に入れることができました。
8階層:最後の試練
GM:ウンディーネ、サラマンダー、シルフ、ノームの精霊たちが君たちの前に立ちはだかっている。
GM:「この剣にふさわしいものかどうか我々が定めているわ。
力を示すが良い。
わー、人間さんいっぱい!
儂らが最後の試練じゃよ。
などなど、それぞれ言ってるんですけど
(タマーナに)ルーンフォークって妖精見えないんでしたっけ。申し訳ないです。大丈夫。ラスボス戦で活躍の場はあるよ。
ということで、戦闘です。
ロージー:「フィールドレジスト風を使用します」
ミコト:「ファナティシズムいる人?4人にかけるね」
ミード:「1足りない!チャーミングアクション!!」
タマーナ:「途中でアルティメットメイド服手に入れてなかったら落ちてた・・・」
数ターンかけて全体攻撃をしてくる精霊たちを撃破する。
GM:戦闘終了すると、この剣を授けましょう。とか言って、4大精霊たちが剣の周りを回りつつ、新たな勇者をたたえようとか、適当な感じで祝福してくれる。
で、ノームが、剣の迷宮は役割を終えた。ワシの力で近くまで転送してやろう。と、君たちを最終決戦の場所に転移させてくれる。
剣に対して、見識判定をしてもいいよ。
ミコト:「・・・15です」
GM:では、以下のことがわかります。
「活性の剣」ランクSS 知名度15 基本取引価格150000(非売品)
形状:柄の部分が植物の根が絡みつくようになっている直刀。
概要:第一の剣に属する魔剣。手に持っている場合、自身の手番が終わるたびに20点HPを回復させる。
必要筋力:10 打撃点25 C9 追加D+2 回避+1
■ラスの襲来
GM:「最奥で君たちは『活性の剣』を手にする。そして、ノームの助力によって、ダールとザイエルの中間地点に転送される。」
ラス:「……ようこそ、ロードウォーカー。だが、その剣の持ち主はお前たちではない……渡せ。今すぐに。」
ラスが大地に手をかざすと、黒き瘴気が地面を裂く。次の瞬間、青空の下に黒き門が開かれる――!
これはちょっと違うサプリメントでデモンズレギオンという魔法でございまして魔神軍勢ポイント100点と、ラスが君たちの魔剣を奪いにきます。
GM:「突如、烈風が吹き荒れ、援軍が駆けつける!」
レジーナ:「待たせたな、ロードウォーカー!」
GM:レジーナと仲間たちが、門から出てくる魔神を抑えて、そのまま魔界に突入する。活性の剣を持つ人は誰?その人が戦闘不能になったら、トドメ刺して奪って逃げる設定です。
ミード:「真面目な話をすると、データ的に考えるならミードが持つのが一番いいと思う」
ミコト:「死なないからね」
ミード:「ただ、キャラクター的に持ちそうにないんだよね。だからストーリー的にロージーが持ちたかったら持って」
ロージー:「じゃあ、使えないけど、ロージーが持ってます」
GM:では、戦闘になります。
メタロスの声が聞こえなくなり、半分魔神化してしまったラスの、ジオマンサーの能力に翻弄されるPTメンバー。
5ターン目、ジオマンサーの能力がうまく機能しないところを狙って
ミード:「白ワインスマーーッシュ!」
というところで戦闘終了でございます。半魔神化している状態から、魔神の種と魔剣の柄が外れて、ラスの最後の言葉です。
ラス:「……ロージー、君も覚えているだろう……?
天霧街道の朝は、霧の中から光が差し込むのを待つ時間だった。
裂陽街道は、燃えるような夕陽の下を歩く道だった。
翠蛇街道は、迷いながらも進むしかない道だった……。
そして……静かなる碧路は、ただ静かに流れていく……。
……私は……君に何を教えた……?
ロージー、君は……迷うなよ……。
天の気は巡り、地の気は脈打ち、人の気は繋がる……。
君なら、この世界の声を聞けるはずだ……。
……これは……私が最後に……授ける……力……。」
ロージーに、ジオマンサーの技能を託します。
魔物合計、LV3☓8 LV5☓1 LV7☓4 LV11☓1
合計68。
最大の障害11☓500+680で6180と2回の成長。ファンブル4回
剣の欠片11個。
■結末
戦いの跡には、ただ静寂が残る。
血と剣戟の余韻が漂う中、君たちは立っていた。
魔神の門は閉じられた。
だが、それが完全な終わりでないことを、本能が告げている。
そして、足元には――
かつてメタロスの神官だった男、ラス・クライスの亡骸が横たわっている。
彼が何を思い、何を選び、そして何を残したのか……それを知るのは、君たちだけだ。
君たちは剣を手に取る。
かつて彼が"渇望の剣"を手にしたように。
だが、それをどうするかは、君たち次第だ。
依頼人に渡すのか?
それとも、戦いの果てに得たものとして、この手に残すのか?
ラスが最期に呟いた街道の名が、ふと頭をよぎる。
静かなる碧路。
裂陽街道。
天霧街道。
翠蛇街道。
――その道の名を決めるのは、歩む者だ。
君たちは、どこへ向かう?
……だが、それはもう、"次の旅人"が語るべき話だ。
―リプレイ第六話『王女の罠』完―