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花と水の都アスダリオ

【シーン1:謎の依頼】


冒険者の店に集う一行に、店主が話しかけてくる。 「お前たちが留守にしてる間に、妙な

依頼人が来たぞ。お前たちを名指しでご指名なんだが、詳しい話はしないで、『これをロ

ードウォーカーに渡してくれ』 と言って封書と依頼金だけ置いてサッサと出て行っちま

った。」


封書を開くと、なかなかに達筆な文字で次のように書いてある。 「腐敗の女神の陰あり。

貴君らの助力を乞いたい。4日後の日付、アスダリオ領中心街 『クジラと船乗り亭』まで来られたし。

ミード:今から出発すればちょうどって感じの日付だな。


差出人は「フローテアの未来を憂う者」 依頼金は10000Gおそらく前金のつもりだろう。


ミコト:どんな人だったかわかりますか?


街店主曰く、依頼人の風貌は、身長は175cmくらい、マントに身を包んでいて、ターバンを目深に巻いていたから顔はよく見えなかった。声は低めで落ち着いていたことからおそらく男性だ。っていう感じです。


パルウィート王にアスダリオへ向かう旨を話すと、 アスダリオ領主ディアナへの紹介状を書いてくれる


イリセア:おお、顔見知り設定だもんね。


タマーナ:一応、レジーナにも報告しておくよ。


レジーナ:「・・・・・・胡散臭い話だな。 腐敗の女神ブラグザバスのことは、確かに王がフローテア各都市の領主に通達されたが、それでも一般にはまだ秘密にされているはず。しかもお前たちを名指ししてきたということは、かなりの情報通のはずだ。」 「考えられるのは、各都市の領主かそれに近い者、あるいは力のある盗賊ギルド、もしくは···・・・ブラグザバス信徒の一味、つまりはお前たちを誘い出す罠、 ということもあり得る。十分に注意することだ。」



【シーン2:薄明りの森とヒドラ】


パルウィートとアスダリオを結ぶ街道の途中にある 「薄明りの森」。 例によってロージー

がはしゃいでいる。


ロージー「皆さん、あれがアスダリオの前に広がる 『薄明りの森』 です! あそこを通るのは断

然夜、 いや夕方から夜にかけてをオススメしますね! なぜかと言うと、 いや言わない方がいいですねコレ! ここはやっぱり自分の目で見てこそって所ありますからね!いや私も実際に来たのは初めてなんですが!」


ミード:なぜだろう?初めて女性を殴りたくなったぞ(笑)


ロージーの勧めに従って夕方に森に入ると、 薄暗い森に金色の夕日が淡い木漏れ日となって差し込み、 まるで木の葉がほのかに輝いているように見える。 やがて日が落ちると、今度は青白い月光が木々の間から差し込み、 それと同時に辺りが微かに光りだす。 どうやらこの森はヒカリゴケやツキヨタケ、 ホタル等の発光性を持つ生物が多く生息しているようだ。これが 「薄明りの森」の名の由来なのだろう。


ロージー「「素晴らしい•••••••こんな幻想的な景色が誰でも見られるなんて......。あ、もちろん夜の森は危険というのが一般常識ですが、ここは大丈夫ですよ。 森と言っても整備された街道が通っていますし」


その言葉通り、 一行の他にも十数組の旅人がここを通っては美しさに見惚れている。


イリセア:映えスポットだ!自撮り自撮り!


ミード:なんだ?その黒い四角いものは?(笑)世界観壊すのやめてもらって!


ロージー「もうすぐ道の駅もありますし、今晩は存分にこの景色を楽しんで···・・・」 と言った辺りで、 前方からドドドド...... と地鳴りのような音が響いてくる。 「暴れヒドラだー!」


GM:ということでヒドラと戦闘になります・・・頭は9つ!


戦闘はだいぶ長引き、辛勝した一行


イリセア:こ、こいつが今回のボスかな?


ミコト:野良ヒドラってLV11がうろついているの?ここらへん(笑)




【シーン3:アスダリオ到着と不穏な空気】


薄明りの森を抜けた街道の先、ロナラクス湖畔に築かれた都市アスダリオ。 魔動機文明時代に一度廃棄されたが、50年ほど前にここら一帯に住むエルフとメリアによって多種族との交流の拠点として再興され、現在でも主にエルフとメリアが共同統治している。

両種族とも元々国家の運営に興味の薄い種族であるため正式な国家の体は成していないが、領主を中心とした統治機構、 独自の軍や経済基盤を持っており、実質的に小国と呼んでも差し支えないレベルの自治領である。

・一本しかない街道を通り街へ入ると、 美しい街並みが広がる。

エルフやメリア好みの優美な植物モチーフの彫刻が施された建物 水路や噴水が目立つ建築様式。 まさに 「花と水の都」の名にふさわしい街と言えるだろう。

しかし、大通りを通り中心街に向かう間、 一行は街の様子が少しおかしいことに気が付く。 人通りはあるものの、気のせいかやや表情の暗い者が多く、街全体に活気がないように思える。 いかにも他所からの冒険者といった風体の一行を見てヒソヒソ話をする者や、中には露骨に距離を取る者までいる。


タマーナ:なんだか様子が変ですね。


イリセア:故郷!帰ってきたぞ!(上機嫌)


ミコト:クジラと船乗り亭の場所ってわかりますか?


GM:そしたら、普通に教えてくれたよ。


【シーン4:「クジラと船乗り亭」での対面】

中心街の裏通り、人気のない場所にポツンとある酒場。

中に入ると、愛想の悪い小柄な店主がボソリと 「いらっしゃい」とつぶやく。


ミード:ロードウォーカーってパーティーなんだけど、誰か待ってたりしない?


店主「さあ、そんな話は聞いてないぜ」


ミコト:待ってれば来るかな?


GM:一行がどうするべきか迷っていると、 突然入り口から

「フッ、ついに見つけたぞ真犯人・ロードウォーカーよ!」 と声がかけられる。

振り向くとそこにいたのは一人の男。 身長は175cmくらい、 白髪交じりの髪をオールバックになでつけ、 彫りが深く端正な顔付きにはいくつかの皺が刻まれている。 人間で言えば50代前半くらいのナイスミドルといった感じだが、 顔の一部、額から左目にかけてが樹皮のように硬質化している。 メリア長命種、おそらく200歳を過ぎたくらいだろう。


イリセア:真犯人!?


ミード:ちょっとまて、今着たばかりだぞ?


ワイザー:「フッ、シラを切ろうとしてもムダなこと! この私、 アスダリオ領特別捜査官ワイザーの目はごまかせんぞ!」 と言いつつビシッと身分証(警察手帳的な物)を見せてくる。」


イリセア:故郷なので、知ってますか?


GM:セージかな。イリセアはなんか知識判定あれば振っていいよ。


ミコト:・・・成功です。


GM:では、本物の捜査官のようだ。


ワイザー:「フッ、あくまでシラを切るつもりならばいいだろう。この私がお前たちの罪を暴いてやろう!」 と言って説明に入る。

「この街では、 1ヵ月ほど前から奇病が流行り始めた。 「腐敗病」と名付けられたその病は、患者の体の一部あるいは全身が腐り、発症から早くて数日、 遅くても2~3週間ほどで死に至る。 原因は不明。 既に十数名の死者が出ており、政府は箝口令を敷いているが、 人の口に戸は立てられぬというかやはり街中で噂になっている。 曰く 「ロナラクス湖の水が病原体に侵されている」だの「余所者が疫病を持ち込んだ」 だの、果ては 「名も知れぬ腐敗の神の仕業だ」 などという陰謀論まで広がる始末。

「だが、私はついに真相解明に至った! 即ちロードウォーカー、 お前たちがこの腐敗病事件の犯人であると!」


ミード:証拠はあるのか?


ワイザー「証拠はあるとも! このアスダリオで長年特別捜査官を務めたこの私の勘だ!このワイザー、 並いる特別捜査官の中でも随一の切れ者とご近所の奥様方にも大評判なのだ!」


タマーナ:この人大丈夫なんですか?(イリセアに聞く)


イリセア:ワイザーさんは街一番の捜査官さ!彼の勘と行動力は随一なんだよ!たぶん!(笑)


ワイザー:「お前たちがこの街に入ったのを見かけた時、 私の勘によってお前たちが犯人であると見破った。 すぐに王宮に連絡したとも。 おそらく48 日後には逮捕状が下るはずだ。 それまでにおとなしく自首すれば、 多少は罪が軽くなるかもしれんぞ?」


イリセア:こ、このままじゃだめだ!(笑) 身の潔白を証明するために、我々で真犯人を探します!ワイザーさん!


ミード:協力的だ(笑)


ワイザー:「ほう、お前たちが犯人を捜すと? フッ、 いいだろう。茶番に付き合ってやろう。 自らの目と耳で確かめれば、お前たちも自分が犯人だと認めざるを得ないだろうからな!ただし、 お前たちがこの街から逃げ出さないよう、私が付きっきりで監視してやろう!」


捜査パート開始。 捜査レギュレーションはこんな感じです。




【シーン5:街中での聞き込み捜査】


概要: 王宮や神殿、住宅街などを巡って情報を集める。


ロットン「パルウィート王の顔を立てるために一応は面会を許可したが、 正直今は可能な限り余所者との接触を控えたいのじゃ。 我らの領主ディアナ様も、心労ゆえか腐敗病の兆候か、 一週間ほど前にお倒れになって面会謝絶じゃ。すまぬが長居をせずに街を去ってくれぬか。我らの問題は我らで解決する故な」


イリセア:ディアナさんは倒れていて、代わりに執政官のロットンさんがあってくれたけど・・・地道に捜査しよう。


トレジット「このようなことになって、信徒たちにも動揺が広がっております。 中には 『神は本当に私たちを守ってくださるのか』と公然と神への疑いを口にする者までおりまして・・・・・。そのような不安を抱かせてしまうのは、私の不徳の致す所です。」


ミード:トレジットさんはプリーストじゃないのにダリオン神殿の司祭なんですね・・・。怪しい・・・魔法で調べられないかな?


GM:いいけど、眼の前でやったらとても失礼な人だと思うよ?


ミード:それくらいなら気にしない!《センスディテクティブ》・・・失敗


トレジット「失礼な人ですね!帰ってください!」


ミード:はーい(笑)


ミコト:商業区で、なにか情報や美味しいものはないかしら・・・?


商人:今、妙な形のアクセサリーが流行ってるよ。あと、うさぎの嬢ちゃん、いっぱい食べていきなさい。ほら、脂身の部分が美味しいよ。


ミコト:わー、ありがとう!赤身もください。


タマーナ:中心街の盗賊ギルドに行くよ・・・符丁は、赤い角つきのヤツが欲しい・・・だったか?


GM:「ヒヒッ、ようこそ 『黎明の刻』へ」


政府が箝口令を敷いたのに流れてくる情報量と、病気に対するレスポンスがないことから、政府が怪しいことを教えてもらう。


タマーナ:なるほど。図書館と・・・スラムの方も探ってみますか。





【シーン6:襲撃】


ロージーを連れ、スラムにいた腐敗病の青年を治すと、黒い服と覆面に身を包んだ男たちが現れる。


襲撃者「メタロス神官の女、その剣を渡せ。断れば殺して奪う。」


ミードが1度死亡してしまうが、ミコトのリザレクションにより復活。ブラグザバスの聖印をもつ戦士と司祭を撃退する。



【シーン7:ダリオン神殿への潜入】


ダリオン神殿が怪しいことに確信を持つと、 ワイザーが 「フッ、 ならばどうする? 夜中にダリオン神殿に忍び込みでもする気か? そんなことをしたらお前たちを不法侵入の現行犯で逮捕してやるぞ。 私は急用を思い出したので席を外すが、いいか、準備を整えてから夜に神殿の裏口から忍び込もうなどと絶対に考えるんじゃないぞ! 絶対だぞ!」と言い残してどこかへと去る。


ミード:絶対にするなって言われた(笑)


夜にダリオン神殿の裏口へ行くと、 マントを羽織ったワイザーがいる。 「来たか。 裏口の鍵は既に開けている。 今夜が勝負だ、 行くぞ。」 と一行を促す。


イリセア:おお!かっこいい!やっぱりワイザーさんはすごかったんだよ!


ミード:掌返し(笑)


ワイザーが礼拝堂の奥の壁に隠された秘密の抜け道を開く。 奥へ進むと、ほどなくして通路の横に大きめの扉が見える。 「あそこはかつての王族の逃亡用物資の保管所だ。 様々な物資がある上にちょっとした広間くらいの大きさがある。 連中が何かを企んでいるとすればあそこだろう。 準備はいいか」と一行を促す。

扉を開けると、 大きな部屋。 三方の壁には棚が備え付けられており、 物資が保管されている。 奥には作業台のようなものがあり、 二人の男が立っている。 間違いなくロットン執政官とトレジット司祭である。


トレジット:「誰だ! ・・・・・・貴様ら、なぜここに!」

ロットン:「まさか余所者にここを暴かれるとはな。あの能無しと違って、 お主らは存外頭が回るらしいな。だが邪魔はさ

せんぞ。 偉大なる腐敗の女神ブラグザバス様による救済はもうすぐそこまで来ておるのじゃ。

そのために腐敗病をばら撒き、 恐怖を煽り、救いを求める者どもを増やした。 この流れはもう止められん。まして、ここで死ぬお主たちにはな!

それに、考えようによってはかえって都合が良かったかもしれんな。 その剣をわざわざ持ってきてくれるとはなぁ。」


いつの間にかワイザーの姿は消え、戦闘になる。


ロットンはつけていた腕輪を外すと、大きな蛮族の石像が現れ、途端に石化が溶けアンデット化した蛮族が現れる。


トレジット、ロットン、そしてハイレブナント・オーガバーサーカーとの戦闘だが、

タマーナのカウンターによりオーガバーサーカーはほぼ完封され、一行は勝利を収める。



【シーン8:ワイザーの正体】

まだわずかに息のあるロットンがニヤリと笑う。

ロットン:「これで勝ったつもりか・・・・・・もはや恐怖の蔓延は止められん... お主ら余所者の言葉など誰が信用するものか・・・・・・。」

その時「いいや、これで終わりだ。」 と別の声が答える。 バサリという音と共にマントを脱いだワイザーが部屋の一角に現れる。 その手には一つのバーサタイルがある。


イリセア:ミード、ミード、あれあれ、あれが自撮りできるやつ。


ミード:ええ!?実際にデータとしてあったんだ。


ワイザー:「お前たちの悪行、 全て見届けた。 この私、 アスダリオ領特別捜査官ワイザーと、パルウィート神聖農国の冒険者ロードウォーカーの方々がな」

「な・・・・・・!? き、 貴様・・・・・・ ! 」とロットンは目を見張ったまま息絶える。

その瞬間、ロットンが左手に着けていたブレスレットが光り、美しいエルフの女性が現れる。

ディアナ:「ここは…………? 私は一体何を・・・・・・?」

ワイザー:「おお、 ディアナ様! よくぞご無事で!」

ディアナ:「私は······確かロットンの魔法で石にされて…」

ワイザー:「もう大丈夫です。 こんな所で立ち話も何ですから、まずは王宮に戻りましょう。 すまないロードウォーカーたちよ。 色々と聞きたいことはあるだろうが、 今日はもう遅い。 明日の正午に 『クジラと船乗り亭』 に来てくれ。 そこで全てを話そう。」 と言って、 数枚の紙と小袋を見せる。 どうやら奥の作業台にあった物のようだ。

・ロットンが身に着けていた 【収納ブレスレット】 ×2を入手。



【シーン10:真相と報酬】

翌日、道化を演じて敵の目を欺いていたワイザーと共にディアナと謁見。


ディアナ:「皆さん、 今回のことは本当にありがとうございました。 皆さんは私とこの街の恩人です。」 「ささやかですが謝礼を用意しました。どうぞお受け取り下さい。」 40000G を得る。

「詳しい話はワイザーから聞いていると思います。 腐敗病の真相は、私とワイザーがこの街の住民全てに話します。 証拠となる映像もありますし、きっと皆落ち着きを取り戻すでしょう。」

「これは、あなたたちに関係ある話かどうかは分かりませんが・・・・・。」

「ロットンは私を石にする前、こう言っていたのです。 『貴女は予備だ。一つの扉たる王女が使えなかった時のための、な。』 『月が太陽を喰らう時、四つの道が交わる場所にて三本の剣を掲げよ。さすれば一つの扉は開かれ古き神は降り立たん。』 『ことによれば、貴女が腐敗の女神の依り代となる栄誉を授かるかもしれませんぞ? 』 と......。」


その言葉を聞いたロージーは、 ラスが最後に残した言葉を思い出すのだった。



その他情報


『腐敗の粉末』

腐敗の種を粉末状にして精製し無味無臭にしたもので、腐敗の種としての効果は失われるが、経口摂取した者は徐々に体が腐っていく


『ブラグザバス信仰』

上流階級の間でひそかに広がっているが、信徒にこれを渡し、適当な者を腐敗病にしてこの街の恐怖を煽り、信徒を増やそうとしたのだろう。



【収納ブレスレット】

生き物は入れられないが、石化した人間、生物。縮小化した騎獣などが入れられる。



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