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歌のない家

作者: あずま

歌が好きだった

中学校の合唱も

高校の頃はやったニューミュージックも

子どもたちと歌ったアニソンも


いつでも

歌っていた


通勤の車の中

帰省の車の中

台所でお茶碗を洗いながら

いつだって

歌ってた


音痴だから

人前では歌うのは嫌いだけど

歌うのは大好きだった


あなたは私と違って

音痴じゃないから

うらやましかった


あなたもお姉ちゃんも歌うのが好きだったね

お菓子を作りながら歌ってたね

夕食の手伝いをしながら歌ってたね

歌ってるあなたの笑顔


歌は笑顔に繋がっている


いまお母さんの車では歌は流れない

歌を歌うこともない


あなたの好きな歌を聞くと

あなたを思い出して泣いてしまうから


あなたのしらない新しい歌を聞くと

あなたがもう歌を聞くことが無いことを思い出して泣いてしまうから


お父さんはお母さんが一緒だとカーナビで音楽を流さない


いつも帰省の時にはお父さんのセレクトした最新アニソンかエンドレスに流れていたのに

今の帰省はは静かだよ


あなたのいない車は静かで歌が流れることはない

あなたのいない家は静かで歌を歌う人はいない


それでもお母さんの頭の中にだけ

あなたの歌が流れてる

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