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Part1 いざ大学へ!

恋愛ものは初めてですが、書いてて楽しかったです

 

 夢を見た、ひどく懐かしい夢だ。


 夕焼けに染まり、いつもより赤く照らされた彼女の横顔。彼女はとびっきりの笑顔で僕に語りかけてきた。


 「ねぇ、慎くん。お互いに大人になっても好きでいたら結婚してくれる?」


 彼女の澄んだ瞳が僕のことを見つめながら、返事を待っている。


 「うん!分かった、結婚しよう。約束ね!」


 僕はすぐさま彼女に返事を返した。


 僕は、その時の彼女の嬉しそうにそして、どこか照れ臭そうにしている姿が印象的で、なかなか脳裏から離れることはなかった。


 今思い返せば彼女の顔がいつもより赤く染まっていたのは、照れていたからなのかもしれない。


 ピピピピピピッ~~♪


 (うわぁ、懐かしい。確か引っ越ししたんだっけか、今も元気でいるのかなぁ。)


 僕はいつまでもこの心地の良い余韻に浸っていたかったのだが、そうもいかないみたいだ。なぜなら、僕の耳元で喧しいアラームが鳴っているからだ。しかも、バイブレーション機能も付いているんだから質が悪い。


 それに今日は大学の入学式もあるため絶対に遅れるわけにはいかないし、なにより今は一人暮らしをしているため、僕を起こしてくれる偉大な母もいないのだ。


 このような理由から、僕は重たい体に鞭を打ち、のそのそと身を起こし起床した。


 まずは、朝飯を作るところから僕の一日が始まる。意外かもしれないが、僕は自炊が得意なのだ。一人暮らしをする前から実家でも朝飯だけでなく、夕飯を作ったりもしていた。


 朝から夕飯レベルの料理をするわけにも時間的にも無理なので、軽く済ませる。当然、昼食用の弁当を作ることもできないため、お昼はコンビニなどのパンになってしまうのは必然だ。


 そんなこんなで、朝の支度を終えて今は、スーツに着替え洗面所に付属している鏡を利用して髪型のチェックをしている。


 「髪型よしっ、行くか。行ってきまーす!」


 髪型の確認を終えた僕は、自分以外誰も住んでいない家に挨拶して、家を出た。もちろん鍵掛のチェックも怠らない。いくら防犯設備の高い家を借りたからといっても、やはり心配になるのは人の性であろう。


 

 僕は家を出てすぐ傍にある市営の駐車場に足を運んだ。すると、大きな黒色のSUV車が目についた。これが僕の愛車だ。これは僕の祖父が中古の軽を買おうとしていた僕に、サプライズで買っていた車だ。当初、


 「碌に車に慣れていない僕にはこんな立派な車は厳しい」


と僕は言ったのだが、見事に押し切られてしまった。


 だが、乗り心地も良く運転もしやすかったので、今では喜んで乗っている。


 と、実家にいた頃を思い出しながら車に乗った。そして、車に乗ること15分。目的地である大学に到着した。僕は超が付くほど広い駐車場に車をつけた。


 こんな一年生から車を停めることができるのかと思うかもしれないが、可能である。というのも、この学校はとても大きくて人気も高く、その分駐車場も広いのだ。


 僕は車を降り、足早に大学に入った。


 オリエンテーションのため入学前にも来た大学であるが、相変わらずのでかさだ。


 僕は思考をリセットして入学式が行われる会場に向かった。



 

 

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