俺のスライム転生録
2016年12月頃に書いたやつ。
イザヤが主人公。ユミリアは出ないやつ。
ここは……どこなんだ…?
俺は死んだ。それは確かだ。戦いに敗れ、死んだ。だが、誰と戦ったか、それはいつだったか、その周辺の記憶がすっぽり抜け落ちている。
ふと、自分の視点が低いことに気付き、自分の姿を確認してみる。
(なんじゃこりゃーー!!)
叫んだつもりが話すことも出来ないとは…。これは転生ってやつでいいのか?師匠が俺に話してくれていたが、まさか自分がなるとはな。
しかもこんな雑魚に転生するとは……ついてないぜ。
俺が転生したのはスライム。師匠は雑魚でもばかにすると痛い目見ると言っていた。俺が死んだのもそれのせいかもしれないな。
(さて、動くとするか!)
俺はいろんな奴と闘い、身体を鍛えていた。だからだろうか、このスライムのノロい動きにイライラする。
だが、慣れるしかないだろう。せっかく手に入れた命だ。第三の人生を楽しもうじゃないか!
◆
意気込んだはいいものの、全然進まない。
途中、人間の死体があったが食べるほど落ちぶれちゃいない。感覚としてはだいぶスライムに慣れてきたが、思考は人間のままでいたいからな。
スライム故か身体的疲労はないのだが、ずっとノロノロと動いていたせいか、精神的に疲れていた。気付けば俺はその辺の草をムシャムシャとやけ食いしていた。
《調合を取得しました》
調合……だと⁉︎というか何だこの音声は⁉︎
突然、頭の中に流れてきやがった!
(…調合)
呟いてみると、目の前に透明なボードが現れた。
【調合】
回復薬:薬草×100