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三バカの特訓 2

スクブス視点





スク「ぐふふふふ。」


私は嬉しくてニヤニヤが止まらない。


私は出掛けた後城に戻って来た。


扉を開けた瞬間セラがもの凄い勢いで言ってきた。


セラ「スクブス、何処行ってたのよ。遅いじゃない。」


セラは待たされてぷんすか怒っている。


スク「あ、居たのか!」


セラ「あ、居たのか!じゃないわよ!スクブスは何度わたくしを待たせれば気が済むのですの!」


別に待たせてない。


むしろこっちの方が待たされてイライラしてたくらいだ。


まあ、いなかったらいなかったでとんでもない事に遭わせてやるがな!


スク「なら帰れよ!」


セラ「帰らないわよ!スクブス、ずーーっと待っているんですから早く教えてくださいですわ!」


ニヤつきが止まらない。


スク「くくく。何を?」


セラ「そんなの決まってますわ!ママ神様に愛される仕方ですわあー!」


スク「ふん!覚えていたか!」


セラ「ば、バカにしすぎですわ!そんなの、あれ、スクブスその格好はどうしたの?」


今頃気付いたのかよ!


遅い。


気付くのが遅過ぎる。流石バカセラだ。


ニヤつきが止まらない。


スク「何処にいってたと思う?」


セラ「その正装で出掛けたってまさか!!!」


スク「そう。そのまさかだ。」


私は下着をチラりとセラに見せる。


スク「ママ神様に見られちゃった。」


ニコリと私はセラに向かって笑う。


セラの鼻息が荒い!


本当にこいつは残念な奴だ。


セラ「そ、そんなの嘘よ!」


スク「セラは私をほったらかして自分だけ風呂に入ってたからな。

本当なら一緒に行ってママ神様と楽しいことを色々したのに!

残念だったな!セラ。」


セラ「そ、そんなー!」


セラは項垂れて床に膝をつく。


スク「セラが風呂に入っている間に私とママ神様が何をやっていたか知りたいか?」


セラは悔しがる顔をしながら頷く。


セラ「うん。」


気持ちいい!


最高だ。





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽






最初にママ神様に挑んだときを思い出す。


あれは戦とは言えないほど酷かった。


思えばあの戦いからママ神様に恋をした。


今、思えばそれが全ての過ちだったのだ!


所詮は恋愛だって戦いなのだ。


ママ神様に愛されたいだけでは駄目なのだ。


戦ってママ神様の心を奪わなくては駄目なのだ!


私はママ神様の最高級の城に乗り込んだ。


普通ならば直ぐにママ神様にお目通りなどは出来ない。


入る事すら許されないのだ。


狭間軍団とは違うママ神様直属の衛兵に止められる。


だが、私は狭間軍団最高の位天剴王級のスクブス・デモン様だ。


ママ神様直属の最強ガーディアンと言われている側近二人と同等の扱いだ。


ママ神様に直ぐに会うことが出来た。


こんなに簡単に会うことが出来るのになぜ私はママ神様に全然会いに来なかったのだ。


ふ、簡単なことだ。


ただ恐れていたのだ。


何度も会いに来ることでママ神様に嫌われる事を!


私はママ神様直属の衛兵に謁見の間に通される。


衛兵「ここでお待ちください。」


スク「ああ。」


衛兵は頭を下げてから下がっていく。


ママ神様の謁見の間は圧巻だ。


私のような者が居ても良いのかと思ってしまう。


どれをとっても素晴らしい。


何の石かも分からない最高級の石の階段と壁。ドラゴンの彫刻。良く分からないが置物や旗などがある。


最高級のツルツルの柱。余りの素晴らしさに舐めても良いくらい美しい。


奥に見える階段の上にはママ神様が座っていらっしゃる椅子がある。


ああ、ここにママ神様のお尻が!


あ、いけない。


私としたことが!


ついつい舐めてしまったわ。


はしたない。こんな所をママ神様にでも見られてしまったら。


でもあと1回くらいなら。



ママ神「スクブス。何をしているんだ!!」


え??


何で!!


も、もう来たの?


何時もは絶対に待たせてから私たちの前に現れるはずなのに!


もしかして見られた?


侮蔑されてしまう。


は、恥ずかしぃーーー!!!


そ、そんなことよりママ神様が来た。


早く頭を下げないと!!


跪き頭を下げる。


ママ神「良い!表を上げよ!」


スク「は!」


私は頭を上げママ神様を見つめる。


ママ神「ん?スクブス。顔つきが変わったな。以前より少し美しくなった気がするな。」


嬉しい。嬉しい。嬉しい。


ああ、ママ神様。なんて幸せな事でしょう。


もう死んでもいい。


ん?


おい、スクブス!!


何を考えた。


死んでもいい?


さっき死ぬもんかと心に誓ったはずだ!


何ニヤついているんだ!


こんなことでもう負けるのか?


まだ勝負は始まってもいないんだぞ!


負けるなスクブス!


私はニヤつきを抑える為歯を食いしばり目をママ神様に向ける。


ママ神「スクブス!何を睨んでいる。私に何か不満でも有るのか?」


え?


スク「いえ、そんなことはございません。」


私は直ぐに否定する。


ニヤつきを抑えているせいでママ神様を睨んでしまった。


だがこれでいい。


これぐらいで丁度いい。


部下達にはもっと睨んだとんでもない顔をしても私にメロメロなのだ。


これぐらい全然大丈夫なはずだ!


よし、部下達にも人気な最高の笑顔をママ神様に見せてやろう。


私はママ神様を笑顔で見つめる。


あ、ママ神様の眼がピクピクしている。


可愛い。


今までの私ならば絶対に気付かなかった。


ママ神「それで今、余の椅子で何をしていたのだ?」


げ?


椅子で何をしていたか?


ママ神様はニヤニヤ笑っていらっしゃる。


分かってて、からかって居るんだ。


嬉しい。


嫌、それじゃ駄目だわ!


何とか言い返さないと。


スク「ママ神様が座る椅子が汚れてましたので私の愛を込めて舐めて掃除をしておりました。」


ママ神「・・・そうか!」


ママ神様は笑っていらっしゃる。


絶対バカにしているんだ!


何としてもこの汚名をそそぐ!


スク「ママ神様、誰にも聞かれたくない話しをしたいので宜しければママ神様の寝室で話しをしたいです。」


ママ神「ふむ、良いだろう。お前の忠誠心をしかとみた。着いてこい。」


ママ神様は考えもしないで直ぐにそう言った。


え?いいの?


適当に言っただけなのに。


まさかこんなに簡単に了承して貰えるなんて思わなかった。


こんなに簡単にママ神様の寝室に入れるなんて。


昔の私が見たら嫉妬丸出して泣きわめくだろう。


くくく!


最高だ。






・・・


ど、どうしよう。


ママ神様の部屋に来た。


ママ神様の部屋に入った。


ママ神様が目の前にいるのに!


話しが出てこない!


そ、そうだ。私はママ神様に訓練をして貰う為にここに来たんだ!


私は跪こうとして足が滑って転んだ。


転んだ・・・


ははは。


・・もう、駄目だ。・・・終わりだ・・・そそくさと帰ろう。


ん?



ママ神様の視線が・・・・


ママ神様が私のお尻をチラリと見たわ!


あれ?ママ神様ってみるの?


これは使えるんじゃないか?


スク「ママ神様、これを見て下さい!」


私は腕の上腕二頭筋の筋肉をママ神様に見せる。


胸を突き出して腕で寄せる。


ついでに本命のブラもチラリと見せてしまえ!


ママ神様がチラリとみた。


お尻をくねらせる。


ついでに大本命のパンツもチラリと見せてしまえ。


あ、また見たわ!


そんなことして喜んでいる場合じゃない。


早く聞かないと!


スク「ママ神様、どうでしょうか?」


ママ神「まだまだ甘いな!」


ショックだ・・・・


私は天剴王級とて恥ずかしくない肉体を作り上げて来たつもりだ。


だか、ママ神様の目にはまだまだ甘いのだろう。


ってそうじゃない!


戦闘に肉体強化が大事だが、今はそうじゃない。

今はママ神様との親睦の方が大事だ。


ああ、ママ神様との距離が遠いい。


今までは、全然気付きもしなかった。


物理的にも精神的にも全然遠ぃ。


もっとママ神様の近くまで寄ろう。


スク「ママ神様、そちらまで行っても宜しいでしょうか?」


ママ神「ふむ。」


私はママ神様の間合いは愚か触れるか触れないかの所まで近づく。


こ、こんな距離はは初めてだ。


緊張する。胸がドキドキする。


ママ神様に指導して貰う時でさえここまで近づいたことなど一度もない。


ママ神「ん!スクブス、少し近くないか?」


スク「そんなことはございません!!」


つい私は声を荒げてしまう。


あれ?私は何をしようと思ってたのだっけ?


そうだ、ママ神様に直に私の腕を触って貰いいかに日々鍛えたかを確かめて貰うのだ!!


でも本当の目的は!えへへ。


スク「ママ神様、わ、私の腕を触って確かめて下さいませ。お願いします。」


ママ神「ふむ。いいだろう。」


ママ神様が私の腕腕を触られる。


うれしい。


ママ神「普通だな。鍛え方が足りない。もっと余が鍛えてやろう。」


スク「ありがとうございます。」


良し。1番の目的は達成した。


だけど私は今まですごく気にはなっていたが余りの恐怖で聞けなかったことがある。


今までは例え見えていても見えなかったものも見える用になった。


ママ神様にいつも言われていた、視野が狭いと言うことが嫌というほど分かった。


気になる事とはレインの事だ。


スク「れ、レイン様!!」


ママ神「・・・」

(何を言っているんだこいつは?)


え、間違えた。


よりに寄ってレイン如きに様を付けてしまった。


それにママ神様に言ってしまった。


どうしよう…


頭の中が真っ白け!


しっかりしろ私!!!


とにかく今は冷静に対処するべきだ。今はママ神様と話ているのだ。


そんなことは考えてる場合ではない。


スク「申し訳ございません!!ママ神様!間違えてしまいました。レインの事で聞きたいことあるのですが宜しいでしょうか?」


ママ神「ふむ!何が聞きたい?」


スク「ママ神様はレインの事をどう思っていらっしゃるのでしょうか?」


つ、遂に聞いてしまった。


ママ神「レインのことか!そうだな。面白い奴だ!」


スク「ふぇっ」


へ…それだけ…


やばいぞ!変な声がでてしまった!


頭が潰れる位の衝撃を覚悟していただけに正直拍子抜けだ。


ママ神「強いて言うなら、今まで見たどんな奴よりレインは最高の強さを秘めている。まさしく天才だ。余には勝てぬがな!

それに血の滲む努力も怠らない。

実に興味深く素晴らしい。余が徹底的に育て上げてやる。楽しみだ。

それとレインは余に崇拝している訳でも恐怖や憎しみを抱いていたわけでもない。言うことを聞かない所もまた可愛いな。」



れ、レインが可愛い・・・


聞きたくない!聞きたくない!聞聞きたくない。


レインをべた褒めじゃねーか。


なんなんだ。私とレインの差は!


レインはラブラブの正妻!


それに対して私は1年間、雑に扱われた言わばボロ雑巾。

最後にトイレ掃除に使ってトイレに流して終わり。悲しい。


な、涙が、出てくる。


あんまりだ。


悔しい。悔しい。悔しい。


聞かなければ良かった。

だが、それでも心が傷ついてもママ神様のお心を聞けて良かった。


1つに線が繋がった。


空白だったページに新たな可能性が加わった。


私はここで終わりではない。


ママ神様がレインを望むなら私はレインになってやる。


だが私はレインの上を行く!


舐めるなよ!レイン!私はお前と同じ誇り高き天剴王級だ!!


聞ける所は全部聞いてやる!!


スク「私の事はどう思っていらっしゃるのでしょうか?」


ママ神様がにやっと笑った。


ドキっとする。


ママ神「まだまだだな。」


予想していた答えだが、余りに酷すぎる。


あぁ…生気が抜けていく…


私は立っていられなくなり膝をつく。


ママ神「と思っていたが、」


スク「え!!」


私はママ神様を凝視する。


ママ神「今は何かが違うな!今後に期待しよう。」


スク「ありがとうございます。」


嬉しくて涙がでそうになるのをぐっとこらえる。


まだ泣くものか!


ママ神様が見ているんだ!


みっともない姿など見せられん!


スク「ママ神様、絶対にレインを連れて帰りますのでどうかいつも以上の修行をして下さい!!」


私は床を舐める勢いで這いつくばり頭を下げてママ神様に申し上げる。


ママ神「よく言った!ならば明日から、みっちりとスクブスを鍛えてやろう!それとも今からやるか?」


スク「あの、今すぐでもいいのですがセラとゴンも鍛えて下さい。

私だけでレインを捕らえるのは力不足なので!!お願いします。」


私は恥を承知でママ神様に進言する。


私では本当に力不足なのだ…


ママ神「良かろう!よく言ったスクブス。今日のスクブスは別人のようだな。

だがセラとゴン二人は別だな。なぜ余に稽古して欲しい者が余に頼みもしない!不愉快だ!言語道断!!」


スク「セラとゴンを今すぐに連れてきます。」


ママ神「よい!スクブスに免じてあいつらも明日から稽古を付けてやろう!!」


スク「ママ神様、ありがとうございます。」


これであいつらの評価もがた落ちだ。ざまぁみろ。


スク「それでですね。ママ神様。頼みたいことがございます。」


ママ神「ん!何だ!頼みたいこととは?稽古を付けてやろうというのにまだ何かあるのか?」


ママ神様は不愉快そうに顔を歪める。


ふふふ、想定内だ。


私だってバカではない。ママ神様のお心は常に気を使っている。


スク「申し訳ございません。

ですがいつもお世話になっていらっしゃるママ神様にお礼がしたいのでございます。

私如きに稽古を付けてくださいましてありがとうございます。

感謝の気持ちを込めてこのママ神様の寝室をお掃除させて下さいませんか?」


ママ神「ほう!見直したぞ、スクブス!

だがスクブス、明日は厳しく行くからな!今日はゆっくり休め!」


え!!


なんで!!


想定外だ!!!


スク「いえ、例え今日全てを出し尽くして倒れたとしても、明日は命を懸けて修行いたしますのでどうか私めにお掃除をさせて下さい!!」


私は膝を付き頭も床に付けてママ神様にお願いする。


ママ神「そうか。そこまで言うのならやって貰おうかな!」


やったー!


スク「あ、ありがとうございます!全身全霊を懸けて、舐めてお掃除をさせて頂きます!!」


ママ神「・・・止めてくれ!!」



つい、本音を言ってしまいママ神様の寝室から追い出されて帰る事になってしまった。


だがいつか私はママ神様の寝室のお掃除をするぞ!


ぐふふ。 





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





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