迷宮訓練3
クリスマスイブなので!
龍人視点の次に六花視点を挟んで龍人視点に戻ります。
六花「まだ終わりじゃない。」
三人がボコボコになったので僕の出番かなと思ったら六花が立ち上がり言い出した。
六花はもう立てる状態じゃない。
僕は透視眼があるので体の中が良く見える。
六花の足は骨は折れてはいないがヒビが入っている。アバラも折れている。
僕は二日前にレインさんに聞いたことがある。
龍人「揉んで強くなれるならこんな痛い思いしなくてもいいと思うけど。」
レイン「龍人。それじゃあ、ダメなのじゃ。
確かに龍人のスキルなら痛みを伴わなくても防御力はあがるのじゃ。
でもそれじゃあだめなのじゃ。
まず肉体的に痛みを伴わないと芯から強くならないのじゃ。
龍人のスキルで強くなっても表面だけ強くなるだけなのじゃ。もろいのじゃ。
それに精神を鍛えないと駄目なのじゃ。
気の力もそうじゃ。痛いのを乗り越えて強くなるのじゃ。
どんなに痛くても、痛い、無理と思った瞬間負けなのじゃ。
それに思いの力で強くなるのじゃ。
龍人、どんなに痛くても心は折れちゃダメなのじゃ。」
僕はそんな事を思い出した。
レインさんの言っていることはよくわからないことが多い。
龍人「もういいよ六花。もう戦えないよ。」
僕はもう見て居られないので六花にそう言った。
ポーチもみどりも六花の事を尊敬の眼差しで眺めている。
ポーチ「ポーチだって。」
みどり「私だって。」
ポーチもみどりも立とうとするが立てない。
いや無理だって。みどりもポーチも両足折れてるから。
みんなレインさんの弟子なので根性は人1000倍だ。
だからってこの後迷宮だよ。
そりゃ僕がスキルで治すけどさ!
レイン「もう、無理なのじゃ。早く龍人に治してもらうのじゃ!」
そうレインさんは六花に言う。
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龍人の声が聞こえる。
龍人がもういいと私に言ってくる。
確かにもう立っているだけで辛い。
ここで諦めれば龍人にマッサージしてもらえる。
私の昔からの夢だった龍人のマッサージ。
でも私は役立たずだ。
このままじゃ龍人の隣に居られない。龍人を守れない。
今の生活は幸せ。レイン師匠にボコボコにされるのは痛いけど幸せ。
前は龍人を見ているだけで幸せだったけど、もう見ているだけは嫌だ。
龍人は凄く強い。最初の時は私と一緒位の強さだったのにもう遥か彼方に抜かされてしまった。
レイン師匠と戦っている時の龍人かっこよかった。ホントにレイン師匠を倒しちゃうんじゃないかと思った位凄かった。
でも今はその時よりもさらに強くなったみたい。私にはよくわからない位、龍人は強い。
もう弱い私は要らないよね。
レイン師匠凄く強いから。
最初から龍人を守るなんて私には大それたことだったと思う。
レイン師匠は龍人の恋人にふさわしいと思う。
龍人の恋人には私にはふさわしくないと思う。
でも龍人とずっと一緒に居たい。
私は無様だけどずっと一緒に居たい。
泣きたくないのにいつも涙が出てくる。
私は泣き虫だ。いつもみんなからもそういわれている。
気もい奴が泣いてるって・・・
誰にも見られたくないからいつも目を隠して下を向いている。
いつもと同じように足が震えている。
龍人を守るって誓ったのに。
でも今はいつも見ている風景と違う。
六花「龍人のおかげで目が良く見える。嬉しい。」
龍人が治してくれた、私の目。
龍人がくれた私の宝物。
私の体の中で一番大切な物。
ありがとう。龍人。
龍人が治してくれた目だから。
あれ?
なんかおかしい。
体の中が薄く見える。
これなら何とかなるかも。
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六花が立ち上がったと思ったらなにかぶつぶつ言っている。
と思ったら泣き出した。
僕は六花を抱きしめて上げたいけど我慢した。
六花はそれを望んでないだろう。
と思ったらいきなりレインさんに向かって走り出した。
レインさんと六花の距離は10メートルくらいしか離れてないが六花が遅いのでなかなかたどり着かない。
いや、走れる状態じゃないだろ。
六花は弓を出し光の矢をレインさんに向かって射た。
なんか、いままでの六花の攻撃と違う。
光の集まり方も矢の威力もスピードも。
レインさんがニヤリと笑った。
レインさんはいつも六花の光の矢を避けるか気で消滅させていたがこの時は違った。
光の矢まで走って行き殴った。
一瞬で光の矢は消滅してしまった。
六花の方を見たら倒れている。
容赦ないなレインさんは。
ってそんなんどうでもいいや。
六花は気絶している。
僕は遠くからでもわかる。
僕は直ぐに六花の元に行き六花をマッサージで治す。
六花は体全体重症だ。だから色々な所をもみもみする。
しょうがないだろ。これは治療だ。治療。
それに僕らは付き合っているんだから、全然問題ない。
一か所だけ念入りに揉んでいたらレインさんにはたかれた。
みどりも睨んでくる。
いや、これは治療だよ。治療。
でも最近ヤバいな。前はマッサージでエロい事しないって誓ったのに六花にエロい事してしまった。
反省しよう。
ん、待てよ!
六花が嫌がっていないなら別にいいんじゃね?
六花が目を覚ました。
六花「はは、全然ダメだった。龍人、有難う。」
いやいや、お礼を言いたいのはこっちだよ。
良し。OKだ。嫌がっていない。
それとも気づいてないのかな?
でもやっぱりエロい事するのは六花とレインさんだけだけど。
なんて言ったって二人とも僕の彼女だからね。
六花は落ち込んでいる。
ヤバい。念入りに揉みすぎたかな。六花怒ったのかな?
レイン「六花。お礼なんていいのじゃ。龍人はいやらしいからぶっ飛ばしてやるのじゃ。」
レインさん、余計なことは言わないでくれ。
龍人「いやいや、僕と六花は付き合っているんだから。いいじゃん別に。」
六花「私も嬉しい。」
(龍人はいつも助けてくれる。私の王子様。でも本当は私が守りたい。)
良かった。六花は別に怒っていない。喜んでいる。これからもしよう。
レイン「六花が良くても余が嫌なのじゃ。」
結局レインさんに殴られた。理不尽だよ。ホント!!
仕返しに揉んでやったけどね。
レインさんにも一か所だけ念いりに揉んだけど、殴られることなく喜ばれた。
良かった。
これからもやろう。
この日も寂しく仕事です。




