北海道牛乳キャンディ
篠崎さんと上野くんが仲良くなったせいか、なんだか4人で横に並ぶのも邪魔になるだろうとお互いに気を使いあったせいなのか二人組みずつに分かれて歩く。とはいえ近くを歩くのには変わりはない。
宮と話すのは楽しいけど、上野くんと話せなくていいのかなと思う。
この道は一本道で迷うこともないので気になるお店か、私お薦めの店があれば入るという形で歩いて行く。目の前には篠崎さんと上野くんが肩を並べて歩いている。
その後服屋さん3件お店を梯子して、途中のゲームセンターでガンシューティングゲームとプリクラ。UFOキャッチャー。
プリクラ撮ったの久々すぎて正直すこし緊張。落書きもシンプル。案外宮達のほうがノリノリで落書き。お前らは女子か。
だけどそれ以上にゾンビが出てくるシューティングゲームはおっかなびっくりという感じでバンバン打ち込む。宮に教えてもらいながら銃を使ってゾンビを殴る。こういう使い方もあるのか……。しかし、こういうのやったことなかったから終わった後の疲労感がすごい。上野君と宮は一緒によくやるようで、最終ステージまでたどり着いていた。私は見ているほうが楽しいかな。やってると心臓バクバクいうし。
UFOキャッチャーは得意なので、お目当ての商品を探し、落とす。あとは落ちそうな物を探して落とす。そっちは欲しいものじゃないので実用品重視なものをなるべく選んだ。
「へー。意外とゲーセン来るのか」
「うんや、月1回もこないね」
「でもUFOキャッチャーは好きなんだ?」
「なんかこう落とす瞬間が楽しいよねー」
と落とした縫ぐるみを腕に抱く。期間限定夏モデルです。可愛いなぁ。
この道を真っ直ぐ歩くと最後に行き着くのは天満屋。大きな百貨店。
そちらに行くために信号を渡る前に果物屋さんが営むクレープ屋さんがあって、そこだけはいつも一人は並んでいる人気のお店だ。値段も手ごろで美味しい。
「食うのか?」
「うん。ここのは美味しいから。お腹いっぱいだったらやめとく?」
「いや、食べる」
「そう、私キャラメルバナナ」
「俺、イチゴスペシャル」
……苺か。いや、それ美味しいけどね。200円取り出し店員さんに渡して、出来上がるのを待つ。そして店内で座って食べる。歩いて食べてもいいんだけど、残りの二人も並んでいるようなので座って待つことにする。
「……なんか揉めてないか」
とイチゴスペシャルを頬張りながら宮が篠崎さんペアを指差す。
確かに篠崎さんが激昂しているようだ。大きな声を出して喧嘩しているわけではないようだが、空気が険悪だ。
それに対して上野くんはそれをものともせず、と言うより感知しないで彼女に言われたことに返事を返すという様相だった。
「えぇー、さっき仲良くなってなかった?」
「うーん。なんか奏が地雷踏んだかな」
とお互いにクレープを食べながら、彼らの様子を見守る。あ、美味しい。
「……こっち向かってくるぞ」
「え、」
と目線を彼らに戻した瞬間。篠崎さんに腕を引っ張られ連れて行かれる。視界の端に手をひらひらさせる宮がいる。ふぁいとーと口が動く。こういうときばかりは宮のテキトウさが恨めしい。上野君は少し眉を下げて困った顔をして笑う。
というか篠崎さんは何で私を連れて行くんだ。私嫌われてなかったっけ……?
しょうがないので、クレープ屋さんにちょっとの間居といてと宮にメールを送信した。ずんずんと歩く篠崎さんについていきながら手には食べかけのクレープを持って。
とりあえず何があったか話してくれると嬉しいなーと言える空気ではなかった。
ホント上野君何言った!? 正直、この二人が仲違いするとか意外過ぎる。




