新たな始まりの予兆
「・・・・・・・・・・!!」
気が付いたら、僕は見たことの無い場所にいた。緑に囲まれた。神性の宿る御社に・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・どこだろ、ここ?」
僕は、僕は確かに死んだはず。じゃあ、ここにいる僕は、何だ?というか、この、神域のような雰囲気の空間は、何だろ?
「・・・・・・・・・・・・・天国かな~?」
僕の場合、地獄の可能性のほうが高いけどね。と付け足して、ちょっと、笑う。
「あ~、やっと起きた!私の使徒!!」
「!?」
何も無かった空間から、いきなり声が聞こえる。しかも、何のことだかわからない。
「えっと~・・・・、君は何かな?」
「私?私は一応、この世界、ヴォーガル世界の一柱、ルドラストローク・アルシャフェル・バラモン、4代目の水の神です」
・・・・・・・・・・・・・・え~と、
「神様?」
「うん」
つまり、僕は神様相手に、質問してしまったと・・・・・・普通に不敬だね。
(・・・・・・・・・ま、いいか、神様でも、邪神だったら斬るし、神様も気にしてないみたいだし)
元々、偉い人を斬ることが多いし、神(自称、実際はただの悪の信教団体のボス)も斬ったことがあるし、飾りの位には強かったりする少年。
「えっと、とりあえず、色々聞きたい事あるんだけど、いいかな?」
「うん、いいよ~♪」
そう言って、神様の姿が現れる。透き通るような青色の髪、それに、金色の目をした少女だ。背中に純白の翼が生えている。
なんで、女の子なのだろ?しかも、テンション高いし、まあ、今は、どうでもいいか
今は、とにかく質問を
「1つ目は、僕は、死んだはずなんだけど、何でこんなところにいるのか?」
「2つ目は、神であるあなたが、なぜ、僕≪ごとき≫に接触したか?」
「3つ目は、さっき、私の使徒って、言ってましたけど、何のことですか?」
と、疑問に感じたことを口に出す。
なぜか、神様が感心したように見てる。
「えっと、どうかしました?」
「いや~、よく、こんな状況で頭が回るなあ~、って思ってたの。ほかの子は取り乱したのに。さすが、私の使徒♪うん、今回こそは、勝てるかも!」
「いや、これは、癖みたいなもので・・・・・、理由については思い出したくないものばかり」
我ながら、波乱万丈な人生だったね。
研究機関に、刺客を常に送られてたり・・・・・
愚王の外道な計画を潰しまわったり・・・・・・
その報復を返り討ちにしたり・・・・・・・
金で買収された味方に、背後から襲われたり、しかも集団で・・・・・・・
愚王がしたことなのに、なんか、僕のせいになってて、復讐だ~!!って、追い駆け回されたり・・・・・・
etc・・・・・・・・
「・・・・・・・・・よく生きていたね~、今まで」
神様が、同情の視線を送る。僕も、そう思う・・・・・・・・・って!
「君!僕の思考が読めるの?」
「うん!!私の神域だからね♪すごいでしょ~」
いや、すごいけど!
「あまりやらないほうがいいよ。嫌われちゃうから、やるんだったらばらさないほうがいい、警戒されるし、某研究所、に連れて行かれて、モルモットにされちゃうから気をつけてね。あれは、潰しても、いつのまにか沸いてくるから」
「・・・・・・・は~い」(本気で心配されているので、ちょっと照れながら)
うん、素直でよろしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・妹を相手してるみたい。妹いないけど
なんか微笑ましいな~、自然に、頬緩みます。
あれ・・・・・この子、神様だよね?いいのかな~
ま、いっか、楽しいし
「話戻して、質問に答えるね~。」
「うん」
「まず、1つ目の疑問は、私が、召還したからなの♪びっくりしたよ~、呼んだはいいけど、早速、死んじゃったもの!あわてて魂を回収して~、体に縫い付けたの。体のほうは、ゆっくり水に還元して、ゆっくり再生したから、大丈夫だと思うよ~。」
一呼吸おいて
「んと、2つ目と3つ目は、私たちヴォーガル12柱神は、3000年に1度、自分達の力の代行者―――『使徒』を決めるの!人間のことは、人間が決める。っていう規則に従ってね~。で、各神の、『使徒』が決まった後、『王神』決める。その為に、この世界の全部を舞台とした・・・・・・神界大戦を始める!!この大戦に勝利した神と『使徒』にはね~、莫大な権限と伴に、『王神』に即位できる。そして、今回こそは、絶対私が勝つの!!私の願いの為に!!!」
興奮した様子で、そう、話を終える神様。その目には、強い決意が宿っていた。
とりあえず、話をまとめてみる。
・僕は、この神様に命を救われたらしい。
・なんか、戦争に巻き込まれたみたい。しかも、神様達の・・・・・
・この戦争に勝つと、莫大な権限が与えられるらしい。
・この神様には、その権限で、絶対叶えたい願いがあるらしい
・・・・・・・・・うん、間違いなく、僕、死にそうな目にあうんだろうな~
僕の運命なのかな?諦めよ。うん、『光』を救いたいなんて、大きすぎる夢を、抱いた僕に、元から拒否権なんて存在しないんだ。止まることは許されない。進むしかないから、この体が朽ちる。その時まで・・・・・・・・もう、1回朽ちたケド!
それより、確認してなくてはいけないことが、ひとつできた。
「君は、命の恩人だし、君のことは助けたい。だけど・・・・・」
少年は、真剣な目で問う。
「君の願いは、何?この答えが・・・・・・・・・もし、邪悪な願いだったら、―――――――僕は、君を斬るよ」
この、戦争の賞品である莫大な権限、神様が欲しがるのだから、きっと、想像を絶する物に違いない。そんなものを、邪心に任せて、使われたら大変だ。『光』が消える。
人の営み、笑い、泣き、怒る、その自分にとって大切な『光』を守るため、害する『光』を消す。それが所詮、|綺麗な人≪良い人≫であっても。
それが、少年の戦い。守りきれないとしても、少年は、それ以外の方法を知らない。だから・・・・・・戦う。だから、問う。
守りたいから、守りたいものを、消す。矛盾した、不器用な少年の生き方
対して、神様は
「私を?斬る?・・・・・・・・・・・冗談?」
本当にわかっていない様子で、首を傾げながら、聞き返す。
「冗談じゃないよ・・・・・・・それが僕・・・・・だから」
辛そうに、少年が答える。
―――――――――空間の質が変わる。
「勝てると思ってるの?私に・・・・・・・人間が」
「・・・・・・無理だろうね~」
目の前の少女からは、膨大な魔力が感じ取れた。しかも、それが能力の一端でしかないこともわかる。
「協力してもらわないと困るの、従ってもらうわ。」
その言葉と共に、神様の後ろから膨大な量の水が発生する。
「もう1回、殺すからその後、考え直してね♪」
その水が、少年に襲い掛かる!!
その水を見ながら、少年は思った。
・・・・・・・この水、砂漠の緑化に使えたらいいかな、こんなにあるんだし
そんなことを考えられる少年は、かなり抜けた性格であった!!(本人自覚なし)
神vs人間の戦いが始まる。ついさっき、1500対1の戦争があったのに。
なんというか、少年に容赦ないな。この世界・・・・・・・
新しい話が書けない!!
ストックはまだ有るけど大丈夫かな・・・・・・・