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幼馴染は勝ちヒロイン  作者: 隆頭


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三十六話 後日の俺はいい感じ

 なんだかんだ色々あったけど無事に事件も終わったので、今日は両親が帰ってしまう。

 急いでこっちに、文字通り飛んできたとの事で落ち着いた今はすぐにでも戻らなければならないらしく、朝から速攻出ていった。

 母さんからめっちゃハグされた。


 ちなみに衣織いおりちゃんのお泊まりは来週に持ち越しになった。

 彼女は残念そうだったけど来週こそは一緒にいるんだと息巻いていた。俺も同じ気持ちだよ。



 いつも通りしおりや衣織ちゃん、優親ゆうしんとゲーム して楽しく休みを過ごした。

 昨日は一日潰れたようなものだったけどな!



 そうして月曜がやってきて、学校の日となる。


 朝から栞とベッタリで登校すると、幾人かとクラスメイトから話しかけられた。

 まず話しかけてきたのは高畠たかばた


「よう天美あまみ!無事に終わったってな!」


 すごく嬉しそう。


「あぁ、お陰様でな。騒がせてごめんよ」


「何言ってんだ、友達が困ってんなら手を貸すのが当たり前だろ!」


 高畠めっちゃええやつ、お母さんには世話になったよ。


「そうだよ天美君、ちゃんと無実が証明されてよかった!」


 そう言うのは栞の友人たちの一人。

 マジで優しいクラスメイトがいて嬉しい。

 思わず顔だってほころんじゃうだろこんなの。


「本当にありがとな、皆」


 そう言うと皆は嬉しそうに頷いてくれた。

 友人に恵まれたよ、マジで。



「わぉ、好透こうすけ良い笑顔だねぇ」


 優親がいつの間にか傍に来ていた。


「おぉ、優親おはよう。それとありがとな」


「いいってことよ、えへへ♪」


 そういって可愛らしく笑う優親。本当にいいやつだな。



 学校が終わり栞を見送って家に向かっていると、後ろから男に絡まれてる女の子の声が聞こえてきた。

 ほっとけなかったのでそちらに向かうと、絡まれていたのは、よりにもよって端田はなだだった。


 あれだけのことをされたのだし放っといても良かったのだが、俺は甘い人間だからかほっとくことができなかった。


「おい、その手を離せ」


 男の方は彼女の手首を掴んでいたため、離すように言った。


「あぁ?ンだよ、俺はコイツにぶつかられたわけ、わかるか?」


「だったら何だ、無理やり何するつもりかは知らんが、謝ってんだからやめてやれよ」


 しかしヤツは止まらない。

 苛立ったようにコイツは彼女の手首から手を離し俺に殴りかかってきた。


「チッ…うぜぇなぁコノヤロゥッ!」


 敢えてその拳を食らうが……あまりに弱い。


「へっ、とっとと消えやがれ」


 俺を殴ってやり切ったとでも思ったのだろうが、 ヘラヘラとし始める。


「いてぇなぁ…お前これどうやって責任取るんだ?俺は今お前に殴られて怪我したんだけど、どうしてくれんの?」


 ぶつかって来たからと騒ぐなら、悪意を持って殴った以上責任は取って貰わねぇとなぁ?


「あ…なっなんだよ…」


 一歩踏み込んだだけでコイツは怯えたように後ずさる。


「なぁ、なんかあんだろ?金とかさぁ」


「ぅ…るせぇよ、オラッ!」


 俺に詰め寄られたこのアホは苦し紛れにパンチをかましてくる。

 しかしこんなヘナチョコパンチをわざわざ二度も三度も食らってやるほど俺は甘くない。

 その拳を受け止め、思いっきり握りしめるとコイツは膝を折ってしまった。


「今回は見逃してやる、とっとと失せろ」


「ひっ…クソォ!」


 手を離すとソイツは怯え様子で逃げていってしまった。情けない。


「はぁ…大丈夫かよ」


「え…」


 ヤツがいなくなったので、端田に声をかける。

 彼女の手首は真っ赤だ、結構強く握られたのであろうことが窺える。


「おいおい、手首真っ赤じゃねぇか。ったく、よっぽど強く握られたんだな、よく冷やした方がいいぞ」


「え…と…」


 本当は無視した方がいいのだろうが、つい心配で色々と言ってしまう。

 しかし彼女は怯えたようにしていた。


「…そんなにビビるんじゃねぇよ、別に取って食ったりしねぇって。まぁこないだのあれはムカついたけどよ、もうケリは付いたんだ、気にするなとは言わねぇけど、そんな怯えんなよ」


「ち…がう…そんな…」


 もしかしたらあの事かと思ったので、一応フォローしておくが、いきなり彼女はその場にへたり込んでしまった。


「おい、大丈夫か!?」


 心配になって彼女に駆け寄り声を掛ける。


「やっぱ怖いかったか?まぁあんなふうにされたらな…」


 いつものクセで背中をさすってしまう。これよくないね。


「ごめんなさい…ごめんなさい…天美君…」


 端田はそういって涙を流しながら立ち上がり向こうに走り去ってしまった。


「しまった…背中をさすったのはダメだったか?」


 さすがに軽はずみだったかなぁ…?


 まぁあんなことをされたのだし怖かった事もあるのだろう、気にしないようにしておこう。

 さすがに気まずいかとも思ったし。


 俺はそんなことを考えながら家に帰るのだった。

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