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RPG-童話戦争-  作者: はっひ〜
第3章 響きわたる炎にのせて
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第3章 響きわたる炎にのせて 3-24

愛芽梨の退院祝いをやっていると俺はふと思いだした

そういえば、スキルを作ってねぇ

作って貰わないと素手で殴るしか攻撃手段が無くなる、そんなんじゃ願いを叶えるのに何十年とか掛かっちまう

俺はすっとおっさんに触れると


「おっさん何か書く物ある?」


「えっ?急に何?どうしたの?」


俺の意図に察したのか里帆もおっさんに触れる


「私の分も何か書く物あるかしら?」


「えー、2人とも?

 うーん何かあったかな?」


おっさんは自分のポケットを弄り探す

すると何か見つけたのかそれを取り出す


「伝票と付箋紙があった」


顔が引き攣るのを感じる

どっちが自分のスキル書かを感覚的に理解する

マジかぁ俺のスキル書付箋紙かぁ

いや、里帆の伝票よりマシなのか?


「いや、もう付箋紙でもいいや

 それにさ書いて欲しい事があんだよ」


そう言ってゲームのルールをかいつまんで説明して、俺のテーマがカチカチ山で里帆がウサギと亀である事を伝える、しかしあくまでもそれは今度やるTRPGの設定である事にして

自分で考えた方が良く無い?とか抜かすおっさんを渋々説得して俺と里帆がスキルを書いて貰った直後に愛芽梨がおっさんを触りながら


「私もお願いします」


いつの間にかおっさんの手の中にあった愛芽梨のスマホを指差しながら言う


「そうだね、仲間外れは嫌だもんね

 よーし、愛芽梨ちゃんのテーマは何かな?」


「私は因幡の白兎とか言うモノです」


「そっかー、ちょっと難しいけど頑張るよ」


そんな光景を見ながら俺と里帆は驚愕していたのに気付いたのか愛芽梨がこちらに寄って来て話し始めた


「私はあの日見た夢について思い出したのです

 夢と思っていたけど里帆お姉ちゃんとユーの行動を見たら、あれは現実なんだと思って

 頭の中に入って来た事通りに従ってみました」


「愛芽梨、これは命の奪い合いになるかもしれない、いや確実に奪い合うゲームになるんだぞ」


「そんな事、バカの私でも気付きました

それでも、家族と言ってくれた2人が命を賭けてまで叶えたい願いがあると思うと

一緒に頑張りたいと思ったんです」


「でもよ」


「家族は苦しい時も嬉しい時も一緒なんですよね?」


俺が何か言う前に病院で言った俺の言葉を返す愛芽梨、それがブーメランが如くブッ刺さり何も言い返せなくなる

横を見ると里帆も何か言いたそうだったが、家族という言葉の盾に二の句を告げずにいるみたいだった


「はぁ、しょうがないわね

だけど、絶対に私達の言う事を聞いて貰いますからね」


「はいっ!」


愛芽梨が喜んでいると


「出来たぞー、愛芽梨ちゃん」


おっさんが呼ぶ声が聞こえる


「いやー、久々に頭使っちゃったよ」


「いつも使えよ、老化一直線だぞ」


「酷いなー

 それにしても、本当に懐かしい気持ちになったよ」


「懐かしいって前にもこんな事頼まれた事あったのかよ?」


「昔さ茶蒲って後輩から同じ事言われたんだよ

 でも、そいつ書いてあげた数ヶ月後に行方不明になっちゃったんだよ」


おっさんと茶蒲叔父さんが知り合いというまさかの繋がりに動揺して目を見開いてしまう


「それと茶蒲と同じ名字だから思わずユーを採用したって面もあるんだよね」


「茶蒲は、俺の叔父だよ」


「……そっか、ごめん」


「いや、謝らなくていい

 もう随分と前に心の整理はついてるから」


それに、今の発言で失踪した理由も何となく分かった、恐らく茶蒲叔父さんはゲームに参加して負けて死んだ可能性が高い

俺が嫌で逃げた訳じゃ無い事がわかっただけでも収穫だ、それにもし生きていたとしたらこのゲームに参加していればいずれ再会出来るかもしれない


家族を守る為、家族と再会する為

戦う理由が増えていくだがそこに精神的な負担はない、寧ろ高揚感すらある

それは、多分自分で見つけた血の繋がりのない本当の家族という宝物だからかもしれない



ピピピピピピッ


暗闇に目覚まし時計の音が鳴り響く

何度経験しても寝起きは不快でイライラとしてしまう、それに見てた夢が今までの記憶でそれが走馬灯の様に思えて縁起悪いからだろう

深呼吸をして息と意識を整え、時計を見ると19時約束まで後1時間、身支度もして家を出る

途中で3人で夕飯を食べている両親や弟と会ったが何も言われなかったし言わなかった、所詮は血の繋がってるだけの偽物家族


家から少し歩いた所で愛芽梨と里帆が待っていた、その顔は少し浮かない顔をしていた


「これから、戦うってのにしけた顔してんなぁ」


「ちょっとね、夢見が悪かったのよ

 まるで、走馬灯みたいに今まで事を夢に見ちゃったから」


「私もです」


2人も似た様な夢見た

そんな些細な事でも繋がっている感じがして嬉しさが込み上げ、笑顔になってしまう


「縁起悪かろうが、俺達家族に勝てるヤツなんて早々いねーだろ

 今までだって2回もかってるんだぜ?」


「そうね、気にしすぎよね」


「しゃあ、行こうぜ今夜のパーティー会場によ」


パァンと手を打ち気持ちを切り替えて意気揚々と二勝山(にしょうざん)へ向かった

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