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RPG-童話戦争-  作者: はっひ〜
第3章 響きわたる炎にのせて
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第3章 響きわたる炎にのせて 3-23

次の日に何食わぬ顔でユーと私は、愛芽梨ちゃんの運ばれた病院へと来ていた

そこには、愛芽梨ちゃんの手を掴んだまま寝ているりっくんが居た、2人は側から見ると親子の様に見える

そんな微笑ましい光景を見ていると後ろから声を掛けられる


「あのー、鮫島愛芽梨さんのご家族の方ですか?」


「はい、そうです」


「ならちょっと別室で愛芽梨さんの容態を説明させて下さい」


そう言われて私達は、愛芽梨とりっくんを残して別室へと移動した


-------


診察室へと案内され早速、愛芽梨の容態を説明される


「私、担当医の知童と申します、よろしくお願いします

 早速なのですが、残念ながら愛芽梨さんの左目は失明していました、現状では再び目が見えるようになるのは厳しいでしょう

 けれど、身体の方は打撲や多少の切り傷は見られましたが幸いに骨折などの重傷には至っておりませんでした

 なので、特に問題が起きなければ2〜3日で退院出来ると思います」


知童と名乗った医者は懇切丁寧に説明をしてくれた、さらに片目が見えなくなった人のいくつか症例を教えてくれた、これから少しでも穏やかに暮らせるようにと

患者思いの良い先生だなと思った


先生の説明を噛み締めながら私達は、病院の中庭で座りながらこれからの事を話し合う


「願い事……増えちまったな」


「そうね、でも元々願いを叶える権利は詠手とプレイヤーの2個分あるのだから

 記憶の書き換えと目の回復でいいと思うわよ」


「そういや、そうだったな

 20個も集めないといけないかと思って焦ったぜ」


「はぁ、ユーにもゲームのルールとかの知識入って来たでしょ?何で忘れてるのよ?」


「そういうのは、里帆に任せようと思って

どうでもいいと思考放棄してたから寝たら殆ど忘れちまった」


私は呆れてジト目でユーを見る

ユーは分が悪いと思ったのか、話題を変えた


「それよりも、愛芽梨が起きる前に買いたい物があるんだが、里帆にも付いて来てくれないか?」


「いいけど?何を買うつもり?」


「それは……」


-------


その日の午後には愛芽梨は目を覚ました


「おはようございます」


「おはよう、体調はどうかしら?」


「何だか身体が軽く感じます」


おかしい昨日見た時は、ボロボロだったから重く感じるのならまだしも軽い?


「昨日何があったか覚えてる?」


嫌な事を思い出させたくは無いがいろんな事の確認の為にあえて聞く


「お父さんに殴られてタバコを押し付けられたところまでは覚えています

 後は何か夢みたいなものを見ました

 あの夢はえーと、うーん」


必死に見た夢を思い出そうとする愛芽梨ちゃんを遮りユーが話しをし出す


「医者に聞いたんだけど、お前の左目見えなくなってるそうだぞ」


「そうなのですか?」


目が見えなくなったはずなのに特に気にする様子もない


「ちょっと目を見せてくれないか?」


「いいですよ」


ユーが愛芽梨ちゃんの眼帯を優しく外して目を見ると、白目の部分が真っ赤になり黒目の部分は白く変色していた


「見せてくれてありがとう

この状態だと目は隠してた方がいいなやっぱり

これを買ってきて正解だったな」


ユーは袋を取り出すと中身をベッド上に広げた

するとそこにはいろんな種類の眼帯があった


「この中から好きなのを好きなだけ選びな」


「ありがとうございます

 わぁ、これとかフリフリが付いてて可愛いです」


しばらくするとお気に入りを見つけたようだ


「私はこれをもらいます」


それは、黒のレースやフリルが付いていて目を覆い隠す部分には大きな白いリボンが付いた物だった


「よし、じゃあ俺はこれにするぜ」


「私はこれね」


続け様に私とユーはそれぞれ眼帯を取る

私はエナメル質のシンプルな黒の物を

ユーは紫色のパッチタイプで目の部分にはウサギのドクロが入ってる


「ど、どうして?」


当然の様に眼帯を選んで着けようとしてくる私達に愛芽梨ちゃんは疑問を投げかける


「俺らは、家族みてぇなもんだろ

だったら愛芽梨だけ不躾な視線に晒すわけにゃいかねぇからよ

ほら、家族なら苦しい時も嬉しい時も一緒だろ?」


「か…ぞく」


その言葉を噛み締める様に呟く愛芽梨

その後泣き出した、そして泣いた事で体力を使い果たしたのかまた眠った

愛芽梨ちゃんが退院したのはそれから2日後だった

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