第3章 響きわたる炎にのせて 3-22
私とユーはゴミを抱えて近くの山に来ていた
「この山、二勝山って言うらしぜ」
「へぇー、勝って字が入っていて何か縁起よさそうね」
「そうだな、テメェはどう思う?」
ユーは縛られたゴミに話しかけるがゴミは口をガムテープで塞がれているのでウーウーとしか喚けない
「悪りぃな、そういや今喋れないんだったな」
ユーはゴミの口からガムテープを剥がす
「んでよ、ここはお前の墓になるんだけどよ
縁起がいいと思うか?」
「お前ら俺を殺しても愛芽梨が悲しむだけだぞ
なんてったって愛芽梨は優しいからな、こんな俺でも愛してるんだぜ」
「ああ、そうだよだから殺すんだよ
優しい愛芽梨がこれ以上悲しまなくて済むようにな
そして、最終的には愛芽梨の記憶からお前の存在自体を消すんだよ」
「記憶を消すって何だよ?
そんな事出来るわけ無いだろう」
「それがよ、俺達が頑張れば出来るみたいなんだよなぁコレが」
「????」
ユーの台詞にゴミは理解不能というな顔をする
「ま、どうせお前は此処で死ぬんだ
理解も納得もしなくていいさ」
そう言うとユーは私に合図を送る
それに私が頷くとユーは左脚を私は右脚を持つとそのまま折る
「がああああああ」
ゴミの絶叫が辺りに響き渡る
「うるせー」
思わずにユーがゴミを殴る
グッと苦籠った声を吐き黙る
ゴミが黙ったのでズルズルと引き摺り近くの崖へと運ぶ
崖が近付いて来ると何をされるか悟ったのか抵抗しようとするも腕は掴まれ、脚は折られて何も出来るずにただ泣きながら意味不明な言葉を喚き続けるしかない
そして、私達はせーのでゴミを投げ捨てる
ゴミは死にたく無いと叫びながら暗くて底の見えない崖の下へと消えていった
私とユーはお互いを見つめ合い笑った
人の命を奪ったはずなのに何故か清々しい気分になったからだ
「俺はさ数ヶ月、ましてや愛芽梨に至っては1ヶ月しか一緒に過ごしてないけどさ
この4人が本当の家族かもしれないって思ってるんだよ
……ホントは、アイツも改心してりゃ一緒に家族と思えてかもしないけどな
おかげで俺にとって血の繋がった親ってのは、道端に落ちてるクソみてぇに視界にすら入れたくねぇもんだと思えるよ」
ユーの告白に私も同じ気持ちよとだけ返して、空を見上げる
気持ちが昂っているせいか、夜空に浮かぶ爛々と輝く満月もその周りをチカチカと光る星々もまるで歴史ある絵画のように神秘的に思えた




