第3章 響きわたる炎にのせて 3-19
いきなりの痛みで目が覚めると、目の前には拳を握り酔った目でこちらを睨みつけるお父さんが居た
どうして?お酒はもう辞めたんじゃなかっての?優しいお父さんに戻ったんしゃなかったの?
悲しみと驚きで私が動けないでいると、お父さんがもう1発殴って来た、あまりの恐怖に身を丸めると何度も殴られる
それに耐えていると、衝撃が止む
ガードしている腕の隙間からお父さんの方を覗くと肩で呼吸をしながらお酒を飲んで一息ついていた
助けを求める為に行動するなら、今しかないと思い、急いで携帯を取り里帆お姉ちゃんに電話をかける、そして相手が電話を取るのと同時に叫ぶ
「里帆お姉ちゃん!助けて、お父さんがまた……」
そこまで言うと体に衝撃が走り、その勢いのまま転がる、あまりの痛みに仰向けの体勢で固まっていると、お父さんが私の上に乗っかって逃げられないように固定する
ニヤつくお父さんの顔を見て自身の身に何が起こるかと簡単に想像が出来て、歯をガチガチと鳴らして恐怖してしまう、そして考えた通りにひたすらに殴られる
最初は、痛くて涙を流して叫んでいたが段々と慣れて来て、痛くても最早声すら上げない、このままこの嵐の様な暴力が止むまで耐えるしかない
そう思っていると、突然に嵐が止む
どうしたのかとお父さんの方を見ると、タバコを手に取りニヤつくお父さんの顔、そしてそのタバコがゆっくりの近付いて来る
それは
私の
左目に向かって
反射的に目を閉じそうになるが、反対の手で無理矢理瞼をこじ開けられる
そして、それは火の熱を感じられる程に近くなっている、そしてとうとう
ジュッ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
あまりの苦痛に身体が跳ね上がり、この状態から逃げ出そうとするが、小さい私の身体ではお父さんの大きな身体を全くと言っていいほど動かせないので、僅かに動かせる足をバタバタさせるしかない
グリっ
目を灰皿の様にされて、タバコの火が消える頃には余りの痛みに私は気を失っていた




