第3章 響きわたる炎にのせて 3-3
小さな少女がまたユーに走り寄ろうとしたが、それを大きな少女が止める
「どうして、止めるの?
リホお姉ちゃんユーのこと見捨てるの?」
「落ち着いてアメリ、無闇に助けに行けば
ユーみたいに眠らされるわ
そうしたら、ユーを助けるどころの話じゃないわ
だから、作戦を立てましょう」
「うん、わかったリホお姉ちゃん」
何かコソコソと話していて、隙だらけのこの時を狙えば多少は勝算が上がるかもしれないが
メアは今は、縫った傷口がさっきの爆撃で開いてしまっていた
なので、今は自然治癒を最大限に活かすためにその場で棒立ちしていた
「(くそっ!まどろっこしい
今すぐにでも突撃してさっさと戦闘を終わらせたいのに……
失血し過ぎて気を失いそうだ)」
そして、作戦が決まったのか
里帆と愛芽梨が動き出す
「シャーキュラ」
愛芽梨がスキルを発動させるとその場にコウモリの羽を持った約1m程のサメが姿を現せた
「何だっ!っあの異様な鮫はっ?!」
見たこともない不気味なサメに思わず声を上げるオリアナ
「いって!」
愛芽梨の号令と共にシャーキュラはメアに襲いかかる
メアがそれを避けようとした瞬間
「指定:亀」
急に身体の動きがスローモーションになった
「(これは、さっきナイフもなってた現象
恐らくあのバニーガールのスキルっ!
まずいこのままだとサメに喰われる)」
「メアっ!何してる避けろーーー」
メアは、何だか全てのモノが遅くなった感覚に陥いり
ゆっくりと自分が食べられそうになるのを待っているだけのこの状況に、死刑執行を待つ死刑囚の気持ちってこんな感じなのかと感慨に耽っていたが、メアが喰われそうになった時
「巨神の腕」
大きな機械の腕がメアを後ろへと引っ張った
「感謝しなよ、僕のお陰で助かったんだからさ」
意外にもメアを助けたのは少年だった
「お前、共闘する気があったのか……」
「まぁ、巻き込んだ手前ね
それにさ、僕だけ何もしなかったら仲間じゃ無いのがバレて最悪、標的が僕だけになるかもしないじゃない?
そしたら、アイツらとあんた達の両方から狙われるかもしないからね」
助けてくれたと思ったが、結局は自分に矛先が自分に向かないようにするための行動だった
「まぁ、助けた事には感謝する
だが、巻き込んだ事に関しては許さない
ただでさえ、さっきまでの闘いでボロボロなのに、無傷の敵3人と連戦する羽目になってるからな」
「因みに今どれくらい動ける?」
少年の問いにメアが詳細に教える
「応急処置で縫った傷口が開いて失血し過ぎて、意識失う寸前に来てる」
「もう1人の方は?」
「あっちも似たような状態だと思う
同じ様な傷を負って、まだ応急処置も済んでないから
このまま行くと私と同じで失血で動けなくなるかもしれない」
「マジかよ……」
当てが外れたのか、溜息をついて苦々しい表情を浮かべた後に、腕を組み目を閉じて何かを考え込む少年
そして、何かを閃いたのか唐突に喋り出した




