第2章 ひび割れた純真 2-37
「(勘違いか…勘違いで私は道を外れて
さらには、親友を殺そうと思っていたのか)」
知童は、徐々に霞む視界や動かなくなっていく身体を感じながら感傷に浸った
押し寄せるのは、後悔の念である
「お願いがあるんだ、多留姫を私のそばに連れてきてくれないか?
死ぬ最後の瞬間まで一緒に居るって誓ったんだ」
「分かった」
辺見は直ぐに動いて多留姫を辺見の横に寝かせた
「多留姫、お前を助けるという約束を果たせなくて済まなかった」
「前にも言いましたけど、気にしないで下さい
親ですら諦めていた命を怜さんだけが最後まで足掻いてくれましたので
あの日から、私の命は怜さんのモノなので」
多留姫はそう言って力を振り絞って左手で知童の手を握った
知童は、ポケットから妹の形見のおもちゃの指輪を多留姫の左手の薬指に嵌めてから手を握り返した
2人はそのまま手を握りながら穏やかな顔して息をひきとった
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知童が死んだ事で閉鎖空間が解除されて現実へと戻る
「この2人をどうする?」
メアが辺見に聞く
「このまま霊安室へと運ぶから手伝ってくれまいか?」
「私が手伝うよ」
オリアナと辺見が2人を霊安室へと運ぼうと近付いた時
ドーンっと爆発音と共に1人の少年が近くに吹き飛んで来た
「痛ってぇな、これ僕じゃなきゃ死んでたぞ」
少年が飛んで来た方向を見ると、大中小の3人の少女が居た
そして、中の少女が叫ぶ
「やっと当たった、これでもう逃げらんねぇぞ、クソガキがよぉ」
「お前もガキじゃねぇか」
「てめぇーよりは大人だっつうの」
「そういう事言ってる時点でガキの証明だっつーの」
少年と中の少女の言い争っていると
「ユー、今は言い合いをするよりもたおすことをさきにするとアメリはいいとおもうの」
小さい少女が口を挿む
「そうね、私もそれがいいと思う
それと、向こうにいる人達もプレイヤーだと思うけど…」
大きい少女がそう言うと、少年と少女達4人全員がこちらを向く
すると、少年が何か思い付いたように微笑んだ
そして、大声で声を上げた
「赤ずきん、指示通りにこの場所に誘い込んだぞ
さぁ、ここからどうしたらいいんだ?
教えてくれよ、俺達仲間だろ?」
少年は、あろうことかこちらを巻き込んで来た
一難去ってまた一難どうやら、今夜はまだ終わらないようだ
第2章 ひび割れた純真 完




