第2章 ひび割れた純真 2-21
霊安室前まで行くと突入前に戦闘準備をしておく
「腹裂きのナイフ」
「騎士団の行進」
そして、深く呼吸をして息を整えてから意を決してメアにゴーサインを出すと
メアは、思いっきりドアを蹴破って侵入する
すると、部屋の中には、2m程の大きな人型の影が見えた
「お前がこの変な場所の元凶か?」
メアが大きな声で呼びかけるが大きな影は、返事を返す事は無かったが、声に反応したのかゆっくりと振り向き、こちらへ歩んで来た
近付くにつれてその影の正体が顕になる
それは、所々皮膚が剥がれ筋肉が剥き出しで、身体のあちこちがツギハギだらけで腕が6本、明らかに人体改造が施されているゾンビだった
「この空間を作ったヤツは、つくづくお約束ってモノが好きらしいな、雑魚の次は中ボスって事か」
「見るからにパワーで押してくるタイプだね」
「私が敵を惹きつけるから、オリアナはその大剣で腕を一本一本落としてくれ」
「了解した」
そう言うとメアは走り出し、スライディングして改造ゾンビの股を潜り抜ける
足と足を間を抜ける瞬間にナイフでくるぶし辺りを切りつける
改造ゾンビは、傷を与えたメアを追いかけて背後を向く
がその隙にオリアナが大剣で右腕の一本を斬り飛ばす
すると、ゾンビは今度はすかさずオリアナの方を向くが、スライディングをした後のメアはその勢いのまま壁を蹴り身を反転しながら空中を飛ぶ
そして、改造ゾンビへ組み付き腕の一本を切りつけるが、やはりナイフだと切断するには至らない
「ちっ!」
決定打を与えられない事に舌打ちをしたが、当初の予定通りに深追いはせず注意を惹きつける事だけにした
メアは、壁や天井、ベッド、棚あらゆる物を蹴って方向転換しながら縦横無尽に動き回る
その間にオリアナは、確実に腕を斬り落としていく
そして遂には、最後の1本をも斬りとる
「これで、後はトドメを刺すだけだな」
「どうやって倒す?」
「首を落とせば動かなくなるだろ」
「だが、絵面が……」
「お姉ちゃん、私はもう慣れたから気にしなくていいよ」
最早、絵面を気にしている状況じゃないからかもしくは、本当に慣れたのかは分からないがこれからは、いちいち気にしなくて済みそうだ
メアは、OKが出た瞬間にオリアナから大剣を奪って、首を狩った
「思いっきりがいいな」
武器を取られたオリアナは、奪われた事よりもその決断力の早さに賞賛を示した
「中ボスを倒したら、後は大ボスを倒すだけだな
ここに居なかったって事は、残る医院長室に居るって事だよなぁ?」
「そう願いたいね、いい加減私も疲れて来たのでね」
メアも辺見も何処かイライラとしている様子でドカドカと医院長室へと向かって行った
「何かあの2人根っこの少し傲慢な部分が似ているね」




