第2章 ひび割れた純真 2-5
「それでは、お互いの事を知るために自己紹介しませんか?」
「ええいいですよ
俺の名前は、佐波時武って言います
年齢は、19歳で大学2年生です
趣味は、体を動かす事で、古武術を習ってます
そして、こっちがメアです」
名前を呼ばれるとメアは、片手を軽くあげて存在をアピールする
「次は私達の番ですね
私はセレナ・A・多里
そして、こちらが姉のオリアナ・A・多里です
それぞれ、セレナ、オリアナって呼んで下さいね」
「よろしくね、時武君、メアちゃん」
セレナが紹介すると姉のオリアナの方が片手を出して握手を求めて来た
オリアナと握手をした後、セレナと握手しようとしたらオリアナに視線だけで牽制された
「もう、お姉ちゃん握手くらいいいじゃないですかっ!」
セレナがタコみたいな膨れっ面でオリアナに抗議する
「しょうがないなぁ、時武君
握手意外変なことしないようにね」
渋々と言った感じで承諾した
そして、俺は意を決してセレナと握手をする
セレナの手は、暖かくまるで春の日差しみたいに優しい熱を持っていた
太陽を擬人化したらまさにセレナになるんだなとアホみたいな思考をして、握手をしたまま固まっていると
「い•つ•ま•で•手を握っているのかなぁ?
時武くん?」
オリアナに怒られてしまい、名残り惜しいが手を離した
セレナの方をちらりと見るとずっと無言で手を握っていた事に照れたのか、耳がほんのりと赤く染まっていた
このままでは、セクハラ野郎として認識され
好感度がダダ下がりしてまうと焦った俺は、多少強引に会話をした
「2人は、どうしてこの病院に?」
「この病院が奇跡の病院って噂されているのを知ってるかい?」
「知ってる」
「セレナが生まれつき心臓が悪くて
どうにかして、治療出来ないかと情報を探してたらこの病院の噂を聞いてね
藁にもすがる想いでここに転院したんだよ」
予想外の重い理由に呆気にとれていると
「私は、いつまで生きられるかわからないけど
今を全力で楽しんでいるので気にしないで下さいね
それに、この街に来て治るアテも出来たので……」
こちらが変に気を使わない様に、笑顔で答える
そこから、俺達は2〜3時間程話した後
来週の休みにもまた会う約束をして帰路に着いた




