第2章 ひび割れた純真 2-0
とある病院
現在の時刻は、夜9時面会の時間も過ぎて院内は、昼間の喧騒が嘘のように静まり帰り
聞こえる音と言えば、見回りの看護師歩く足音くらいなものだった
そんな病院の裏口に1人の少女が居た
少女は、この病院に入院している患者の1人だった
彼女は、外出許可が降りて街へ行き、友達と久々に楽しんだ帰りだった
久方ぶりともあり友達との会話が弾み気付けば本来、病院から帰るよう指示されていた時間も過ぎていた
なので、正面玄関は、既に施錠されておりそこから入ることは出来なかった
それに、例え正面からいって
看護師に事情を説明したら入れそうではあるが
時間を過ぎてしまった事を咎められるのが嫌なので
少女は、こんな時の為にと仲良くなった医者から裏口の関係者入り口の鍵を貸して貰っていた
それを使って少女は、裏口の扉を開錠した
人に見つかるとまずいと思い開錠した後は、素早く中へ入った
しかし
入った瞬間に少女の顔は、恐怖へと変わった
なぜなら、いつも通りの病院へ帰って来たはずなのに
そこは、普段の様子とは、違っていた
床や天井は、血が飛び散っており
電気も付いておらず真っ暗なはずなのに何故か仄かに視界が明るい
まるで、お化け屋敷に来たみたいだった
慌てて入って来た扉から外へ逃げようとしたがどんなに強く開けようとしても反対から誰かが押さえ付けてるみたいに固く閉ざされていた
ドアノブをガチャガチャやっていると
すぐ後ろから獣が唸る様な声がする
恐る恐る振り向くとそこには……
「いやーーーー」
少女の絶叫が建物に響き渡る
「おやおや、また愚か者が1人増えた様だね」
その悲鳴が聞こえたのか男が呟く
「この調子でバカがいなくなれば
きっと、世界は平和になるねぇ〜♡」
その呟きに同調する女性の声
「ああ、きっとそうなるさ」
「じゃあ、先生ェ〜♡
今日は、もう帰ろうよォ〜♡」
「そうしようか」
そして、建物内には獣の息遣いだけが残った




