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　また違う日の帰り道、桐子が未羽に「私、慶太と同じA高目指してるんだ。A高に受かりたくて朝早くから勉強してるの」と言ってくる。A高は県内で一番偏差値が高い公立高校で、未羽の学力では難しい高校だ。未羽はA高を目指してはいなかったものの、朝早く勉強するという桐子の勉強方法を真似することにした。

「私もその勉強法取り入れてみようっと。慶太のことだけど、どうせ高校離れるし諦める。後は頑張って」

　桐子のマウンティングにうんざりしていた未羽は、ついに慶太への片想いに終止符を打つ。今は恋愛している暇はない。中学時代に恋愛せずとも、高校や大学でも恋愛はできる。そう思っていたからだ。

　結局、未羽は私立高校への進学が決まる。桐子と慶太はA高に合格したそうだ。が、高校に入学して数ヶ月後、桐子のLINEのアイコンが慶太ではない彼氏とのツーショットになっていた。あれだけ慶太との仲について語っていた彼女が、別の男子生徒と付き合うことになるとは。人生は何が起こるかわからないと未羽は思った。