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メディアの違いは理解しようとするけれど


 メディアの違い。メディア論も昨今活気があるんだがないんだが知らないけれど。

 文字の発明から粘土版・パピルス、紙の出現、そしてラジオ、テレビ、パソコン、スマホと。

 情報そのものよりも、情報媒体の影響力。情報の中身がなんだろうと、その情報を運ぶ器の方が革命的なのだ、と。


 最近、野球離れ、というものを耳にする。大谷翔平の活躍により、野球に注目が集まっているためだ。少しだけメディア論と絡めてみると、野球の人気はラジオの人気だったのでは、と推測できる。

 野球はラジオで聴けるスポーツだ。

「ピッチャー振りかぶって、投げた、ストライク、外角低めっ! 〇〇手が出ません。」

「打ったっ!!右中間。追いかける。楽々ツーベス」

「センター前。三塁ランナーが返ってくる。打ったバッターは一塁ストップ」


 こういうふうに、ラジオ実況がとてもしやすいスポーツのような気がする。攻撃と守備が分かれていて、野手のポジションも決まっている。だいたい、何が起こったか、音声だけで伝えやすい。

 これがサッカーとか水泳とかバトミントンとかテニスとかだと、どうなのだろう。野球ほど分かりやすいのだろうか。

 バトミントンやテニスはラリーが早すぎる気がするし、一点一点の盛り上がりに欠けている気がする。サッカーは映像がないと具体的なイメージが掴みづらい。ドリブルで抜いて止められた、となっても、いったいどうなっているのか。水泳は試合時間が短かすぎる気がする。

 諸々アバウトに思考してみると、野球はラジオに最適な気がする。


 しかし、今は映像の時代、そして速度のアップした時代。ピッチクロックで試合を時短する時代。

 映像はやはり迫力のあるアメフトやサッカー、バスケがいいと思える。身体同士がぶつかりあう激しさがあって、テンポがいい、動きのあるスポーツ。野球の映像は、ピッチャーが投げたり、バッターが打つ瞬間だけで、固唾を飲めるけど、どこか物足りない。テニスやバトミントンは同じような動きの連続になりすぎる。水泳も、そこまで映像で見たい欲が上がるスポーツとは思えない。

 やはりサッカーのようにチーム制で複雑の動きが何十分か続く方が映像に合うだろう。


 そして時代はスマホ時代。切り抜き動画のようなものが流行る時代。スポーツの名シーンだけを見る層。そこだけ知っておけばいい、と。野球は大谷の打席だけ見ればいい。サッカーはゴールの瞬間だけ。試合を全体ととらえることをしたくない。


 こういうとき、どういうスポーツが流行るのだろうか。

 パッと思いつくのは、フィギュアスケートやスノボーだろうか。それほど長くない時間の間に、名シーンが散りばめられている。

 ある程度の時間の中に大技があるスポーツ。ボクシング系の競技もいけるのかもしれない。


 ことほどさように、メディアのデバイスとスポーツ人気みたいな切り口ができるのだから、ネット小説とスマホという分析もどこにでもあるわけだ。映画館という箱では、2時間ぐらいの映画がせいぜいのように。最近はもっと短くなるのかもしれないけど。スマホを触りたくなるわけだし。2時間我慢できない。

 メディアのデバイスは生活をも変えていく。

 双方向デバイスで生活していると批評家みたいな人が増えるのも何となく分かる。常に何かを発言しようとして、物を見るのだから。snsでポツリと呟くために。漫画やアニメを見て、感想を語ることなんかなかったんだ、今までは。

 閑話休題。


 メディアの違いとネット小説という分析は、とうの昔に、どうすればネット小説でランキングを駆け上がるのか考察みたいな感じで、いくらでも転がっているとして、メディアの違いが生活を変えるということは、読者自体変化しているということだ。

 それは読者の年齢層や性別とかではなく、一般読者の体験・思考そのものが変わってきているということだ。ファストに切り抜きがいいから、軽く読めるものがいい、などの小説系の話は置いておく。


 まぁ、普通に言えば、社会が変わったよね、だから、小説も変わるよね、ぐらいなものです。

 例えば、SNSを使ってオープニングを飾るものは多い。SNSでバズって人生変わるみたいな冒頭。

 小道具の使い方ですね。現代社会、サクセス物語、恋愛物語の中で。ケータイの登場だけで恋愛のあり方は一気に変わってそうだけど。

 例えば、マッチングアプリとかから劈頭を飾るのもあるか。

 普通、そんなことするか、という『普通』感の違い。

 メディアの違いを理解するということは、世代の違いを理解するということ。とにかく注目を浴びたくて、何かをするというのは、かなり分かりづらい感覚だ、個人的には。スシローの事件とかバイトテロとかyoutuberの炎上とかね。

 どういう人間のあり方が可能なのだろうか。

 ライトノベルとかで二重人格とかサイコパスとか異常人格みたいに心理学化した社会が登場した気持ちがあったけど。オカルトブームも寄与してそうだけど。精神分析が必要そうな思考回路。アスペルガーとかIQ160とかもあるか。すごいけど目立たないみたいな感じだったか。

 Z世代とは何か。Z世代の想像力。

 明らかに自分達の世代より、社会の規模は大きく感じるだろう。クラスメイトと両親と地域だけが世界みたいな世界観にはならない。セカイ系みたいな想像はしなさそう。

 多くのよく知らない人間からの言葉・反応を欲しがる。一瞬、チート系主人公でいいのでは、とも思う。そしてSNSの反応を掲示板の書き込みみたいに小説の途中で流す表現が刺さるのも分かるような。個人への賞賛というものに酔いやすい傾向もあるそう。SNSは個人化が強い。組織への賞賛もあるけど、単一人物への注目度が過度に高い。ポストモダンが構造というものに注目したのとは逆説的に。

 秘密という要素がどう変わっているのかも気になる。ヒーローの正体が秘密だったりすると緊張感があっていいと思えるけど、SNS世代だと秘密性がどれだけ特別な意味があるのか。秘密がバレると一気に拡散されるわけだし。

 異世界ものはSNS世代の現実逃避願望を含んでいるのだろうか。あまりにも多い他者の視線から逃れたいという。異世界ものでかつ配信者もやっているというのもあるから、どうなのか。ただ、ケータイのような連絡手段は出現しても、そこまでスマホ・SNS化までいかない作品が普通な気がする。

 現実世界で承認欲求を満足させるならば、過去に戻して、その年齢でそこまでできるとは、みたいな簡易な手段もあるか。高校生で料理がうまいぐらいでいい。ハードルを上げてもいいけどね、お仕事ものっぽくなるけど。実は株で儲かってる、実は売れっ子バンドマン、実はvtuber、実は小説家、実はプログラマーなど。あんまりローファンタジー的な能力ではない方がいいのかな。特殊能力は設定にもよるけど、隠す場合があるし。


 まぁ、雑談です。

 社会が変わっても変わらないストーリーのテンプレはあるし。

 文字の出現前から、昔話は人間の本能を掴んでいるわけだし。


 テーマや問題も社会が変わるとね、変わりますね。ポリコレ的な問題を扱ったりね。介護問題、離婚問題とかも。

 エンタメ小説で扱うかは、まぁ、お好きにだけど。


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