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好き
ユウキはナコの事で頭がいっぱいだった
積極的になったり消極的になったり
常にナコのことを考えどうやって接したら良いか
頭を悩ませていた
これが好きってことかもな
ユウキがタバコをくわえながらぼそっとつぶやいた
それから何もなく1週間が過ぎた
ナコからメールが届く。
「あの今日仕事終わり会えますか?」
ユウキは舞い上がる気持ちを抑えて深呼吸した
「会えます。」
「では仕事終わり前の書店で」
18時過ぎ
書店にユウキが着く。
まだ来てないみたいだな…
ユウキはふと何げなく店頭に置かれていた小説を手に取る
最初の文章が(不倫なんて自分に無関係だと思っていた)と書かれていた
不倫かー
いや俺不倫してんじゃん?
ナコさん旦那いるのに
これ俺のことじゃね?
ユウキは小説を勢いよく閉じた。
その時肩を叩かれる
後ろを振り返るとナコがお辞儀した